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感激にして酔狂あり   

2008年 02月 17日
稀代のジャーナリスト宮武外骨の背後霊と化してみる。

外骨さぁ~んアナタの滑稽新聞は、新聞やのに繰って読むことはできまへんえ?

触ったらアカンと、展示室監視のひとにこっぴどく叱られた。

威武に屈せず 富貴に淫せず ユスリもやらず ハッタリもせず

その編集方針しかと記憶に残すべし。

言い分発せず 不可避で落着 捲りもやらず ガッカリもせず
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罰金を15回払って発禁処分を14回喰らい、4回入獄してまで残した刊行物。

現代人はそれに触れることすら禁止ナリ。

つくづく読まれることを禁じられる男、宮武外骨。

天晴。
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by yoyo4697ru980gw | 2008-02-17 23:32 | +ミルニング+ | Comments(0)

原因は筋肉に有   

2008年 02月 10日
今回患ったインフルエンザの特徴は「微熱なので意識がはっきりしているが、何をするにも筋肉が痛む」という厄介なモノであった。全身の筋肉痛という症状は耐え難い苦痛である。そしてそれをはっきりとした意識で感ずることが出来るという病状は、ちょっとした地獄である。せめて意識朦朧という病状にあって痛みの半減という副作用が欲しい。どっちも地獄であるが、後者のほうがまだ「病人」として正当な地獄である。ま、地獄に正当も不当もないんだろうけど。しかしこんな時にでも発見というのはあるものだ。筋肉は連動しているということを、私は身をもって知った。

目を開けるのに瞼が痛い、というのを筋肉痛の種類として「ストレート」と表現しよう。そのストレートを基準にちょっと逸れているのを「カーブ」と表現しよう。下を向くと首の後ろが痛い、とか、しゃべるとこめかみが痛い、とか、そうゆう筋肉痛のことである。「カーブ」は万人が体験しているのではないだろうかと思われる。咳のヒドい風邪なんかだと、二日目くらいにこの「カーブ筋肉痛」に陥る。咳をするとミゾオチが痛い、というアノ筋肉痛である。あまりの痛さにくしゃみを手加減した御仁もおいでのことであろう。くしゃみというものは、手加減すればするだけ気持悪さの残る生理現象である。くしゃみほど思い切りやってしまえることなどありはしないというのに、それを手加減させてしまうくらい「カーブ筋肉痛」の苦痛は強力なのである。そして今回のインフルエンザで私は「カーブ筋肉痛」を超える筋肉痛があることを体験した。それを今、ざっと考えて「フォーク」と表現しよう。なぜならば、ストレート・カーブ、ときてあと思いつくのはフォークしかないからだ。「フォーク」ってどんな感じなんだろな、「なんじゃこりゃ~」て感じだといいけどな。

ざっと名付けた「フォーク筋肉痛」とは、「なんでココが?」という筋肉が痛む。物をつかもうとすると鎖骨が痛み思わず落っことす。膝を曲げると背骨が痛み思わず倒れる。寝返りを打つと股関節が痛み思わず起き上がる。
冷静になってこのように文字にしてみると、筋肉の連動の範囲内という感じがするが、これを実際のシチュエーションで見てみよう。
「何してんの?」といった有様である。

↓物をつかもとすると鎖骨が痛み思わず落っことす

喉が渇いた…と言って冷蔵庫から飲み物を持って来てもらい「はい、ここ置くで?」と枕元に置いてもらう。全身が筋肉痛なので10分くらいかけてやっとこさ身体を起こし枕元のペットボトルに手を伸ばす。右手で持ち上げた途端、右側の喉に近いほうの鎖骨がパキーンと痛んだ事により、ペットボトルを落っことす。ペットボトルは転がって、さっきの枕元より私の近くにあるのだが、鎖骨がいとぅていとぅてそれを思い出すとこわぁてこわぁて、手が出せない。「の…の…、飲み物…取って…」と懇願する。
「は?さっき取ったやろ?!」と確認に来、体育座りをして足元にペットボトルを転がし喉元を押さえ「い、い、痛い…」と泣いておる32才インフルエンザ疾患女性を発見。フォーク筋肉痛を発症しているとは知らないイチャは私に言った。
「まぅ?何してんの?ポカリ、目の前にあんで?」

↓膝を曲げると背骨が痛み思わず倒れる

着込んでも着込んでも、間宮さんの温度調節を強にしても、ちっともなくならない悪寒。斯くなる上は、足以外に他に着込める部位がないと思い「すまんがタンスの一番下から一番分厚いレッグウォーマーを取ってくれんか、伊茶右衛門よ。苦労かけるのぉ…こんな体ですまないねぇ…」と頼む。「おっかぁー早く元気になってくんれろ?おらぁ、喉が痛くて体がダルいだー。インフルエンザに感染してるだー。この家はもう全滅だー。」と言って取ってくれる。「出停解除なったナキヒーがおるだろさー…」と言いながらジワジワとレッグウォーマーに手を伸ばす。「あいつが何の役に立つだかーっ!まぅ、早く元気にならんと大変だどーっ!今朝、むーちんも喉痛いってゆってたどー?どうするだー、もう家のことをやるもんがおらんど~」そう言ってイチャは洗濯を始めた。私はベットのフチにやっと腰かけ「ウンショ」とレッグウォーマーを穿くのに、左膝を曲げて足を浮かせた。途端、首から腰までの背骨がバキバキバキーと痛んだ事により、ベットから落ちて倒れた。私は心の中で叫んだ「た…助けてくれろ…」。
レッグウォーマー片方を手に、ベッドから落ち微動だにせず「い…いだい…」と泣いておるインフルエンザ疾患女性32才を発見したイチャは、フォーク筋肉痛とは知らず言った。
「まぅ、何しとるだ?フザけてからにえらい元気になったのぅ?」

↓寝返りを打つと股関節が痛み思わず起き上がる

朝と晩の2回、食後に服用のタミフルを、どうも食欲がないので夕方に食事なしで服用しようと考えた。しかし待てよ、「空腹にタミフルのカプセルを服用したがために嘔吐した」と考えれば、何か胃に入れたほうがいいのではないだろうか。そう思ってイチャに相談した。
「なぁイチャ…。喉越しのいいモン、何か作れる?」
「う~ん…喉越しのいいモン…冷奴?」
「ヤだ。豆腐をそのままで食べさせるつもりやん、イヤやイヤやナマはイヤや。火が通ってる食べ物がいい。」
「じゃぁ、豆腐茹でたやつを氷で冷やそうか?」
「なんで冷やして食べさそうとするん?湯豆腐でええやんか。なんであったかいまま出さへんねん…」
「いや…冷たいほうがええかな~おもて。」
「何を根拠に…寒いゆぅてんのに…じゃぁ…豆腐の味噌汁にして…レタスもそろそろ使わなアカンから入れて…」
「えぇー味噌汁なんか無理やでぇ~、手間かかるし~めんどっち~。」
一度茹でた豆腐を冷奴にするほうがよっぽど手間と時間がかかるだろうに。
「アンタ…調理実習終わった後で『味噌汁ならいつでも言って。作れるから。』ゆぅたよな?今、言う。味噌汁作って。味噌汁を速やかに作って。」
そうして作ってもらった味噌汁をすすっていたら、イチャが一緒にすすりながら訊いた。
「なぁ、まぅ。タミフル飲むん?」
「飲むから味噌汁飲んでんねや。」
「タミフルが体にお~てぇへんのんちゃう?めっさ吐いてるやん?」
「やっぱりそうか…薄々そうじゃないかと思ってたけど…イチャもそう思うか…」
「気になる症状が現れたときは服用を中止してください、て書いてるで?気になるどころじゃないで。気の毒なくらい吐いてるで?」
「やっぱりか…今夜飲んで吐いた時には考えることにしよう…。もしくはタミフルにより異常行動が起こったら服用を中止しよう…。もし私の行動が異常やと思うようなコトがあったら一声掛けてくれる…?」
「トイレに立っただけでいちいち『タミフルかっ?!』て確認されたらイヤじゃない?」
「ま、そん時に意識がはっきりしてたら『タミフルじゃない。』てきっぱり言うから。言わなかった時は危ないと思って。そん時はタミフル。」
もう私たちの会話の中では「タミフル」という症状まで出来上がった。単なる薬剤の名前「タミフル」であるのに、私たちの言う「タミフル」とは動詞化してしまっているのだ。「タミフル服用後に異常行動をし始める初期状態に陥る(しかも極めて危険度が高い)」が「タミフル」である。
私はタミフル服用後、ベッドに入りスヤスヤと眠った。幸い嘔吐することもなくしかし眠りは浅く寝苦しい。だって全身筋肉痛だから。どんな体勢をしてもどっかが痛いな…と思いながら寝返りを右に左にとうっていたら、どのポイントでそうゆうことになったのか股関節がガックーンと痛んだ事により、反射的に飛び起きた。太腿をさすりさすりする疾患inインフルエンザby32才女性つまり母を見て、それがフォーク筋肉痛だと知る由もないイチャは訊いた。
「まぅ?タミフルかっ?!」
異常行動ではない、この行動には理由があるのだ理由が。

全てはフォークな筋肉痛が原因なんである。
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by yoyo4697ru980gw | 2008-02-10 00:46 | +ミルニング+ | Comments(0)

1粒 300米   

2008年 02月 08日
インフルエンザなんやろうなぁ~と思ってかかりつけに行ったらセンセーが、
「あ~あ~あ~、ノド、真っ赤真っ赤。そのしんどそ~な感じからしてインフルエンザで間違いないと思うけど、どうする?一応念のためイヤ~な検査してみる?」
と、長~い綿棒を鼻の奥にぐいぐい刺してゆくあの検査をするか、と問う。私はシャキッとするのがしんどいので猫背のまま答えた。
「いや…いいですわ、センセー。もう、検査はええ。私どうせ、インフルエンザやもん。」
「なぁ?インフルエンザやなぁ?そう思うやろ?」
「絶対、インフルエンザ。」
「せやな。じゃ、大人用のタミフル飲んでみよか。」
「ぁい、飲みますタミフル。」
私は最高熱38度を記録したものの、インフルエンザのくせにそれ以上に上がることはなかった。果たして本当にインフルエンザなのだろうか。それともタミフルの成せる業か。テーブルに置かれた薬剤の「タミフル75」という名称を見、帰宅した我が家の全員が同じことを言った。

「まぅ、タミフル飲んでんのん?やめたほうが、えんちゃう?」

やめたほうがええんちゃうかと、そうゆうことはチラとよぎった、私も。調剤薬局に処方箋を出した時、とにかくしんどかったもんやから空いてる席に座ってぐったりしてて、ほんでたちまちねむ~くなって目を閉じていたら、薄れゆく記憶の最後のほうで、薬剤師さんが「…タミフルですか?」と誰かに小声で確認を取っているのが聞こえた。10代へのタミフルの処方が禁止になったとは聞いたけど、大人にも危なくなってきたのかとうとう…そんなことを感じながら次に目を開けた時には、横に薬剤師さんが居て「大丈夫ですか?」と私に訊いていた。はい、と返事をすると薬剤師さんはタミフルの説明をした。が、何一つ耳に入ってこなかった。とにかく「いくらですか?」とだけ訊いて代金を払ってタミフルを買って帰り、あまりの身体の痛さに、つい、タミフル飲んぢゃった。だからもう飲み続けなきゃ意味ないわけで、今更やめても何一つ得なことないよな気がする。
朝晩のタミフル服用で、タミフルは一体私のどの症状の治療に力を注いでいるのだろうか。何かの症状が軽くなるどころか嘔吐という症状が追加されただけであるような気がする。タミフルとは、かなり相性のある薬物であるらしい。去年イチャがインフルエンザに罹った時、センセーが「タミフル、どうする?」と訊くので、「一日中みときますんでタミフルでお願いします。」とタミフルの処方をお願いした。去年もタミフルと異常行動との因果関係は取り沙汰されていたのだが、イチャの熱は40度を超えており「トイレ行きたい…」と立ち上がって台所へと向かったところをみるとどのみち行動は異常だな、と判断した。タミフル飲んでも飲まいでも飛んでるんなら、タミフルの効果を試す価値アリである。

「タミフル飲まして、すぐベッドに縛ってたら間違いないわ。」
というセンセーの助言を参考に、縛りはしないもののタミフル飲まして、ドアに鍵を、襖という襖を、引き戸という引き戸を、全て閉めた。異常行動を促されたイチャは、台所へ行き間違えたと計算して合計3枚の襖と建付けの悪い引き戸を開け、さらに鍵を開け玄関をガラガラと引かないと外へは出られない。いくら異常だったとしてもそこまでして外に出ようとするほどの体力を、40度の熱では持続できまい。
小児タミフル服用後のイチャは、異常行動などひとつも起こすことなく眠り続け、なんとたった一包で翌朝には平熱に戻り「トイレに行くわっ」と言って最短距離でトイレに行くことが出来たんである。あまりの効能にイチャは「タミフルってすげぇなぁ~っ!」と感心。タミフルはオマケに我が子の信頼を得た。一包で二度おいしかったこのタミフルに私はキャッチフレーズをつけた。

一包で トイレが見えとる~

イチャとタミフルの相性はとてもよかったが、同じ親子と言えど微妙に体質の違いがあるのだろう。私はタミフルと相性がよいとはどうも言えないようである。今夜飲んで吐くようならやめよっかなぁ…と思いながらついつい今朝もまた服用した。タミフル服用のための白湯を用意しながらイチャに「そのタミフル、接写で撮っといて。」と依頼。「何のために?」と訊かれたので「まぁ…記念に。」と答える。
こんだけキケンやキケンや言われ、10代のへの使用が禁止されたタミフル。
カプセルの配色がこんなに可愛かったとは恐れ多いことである。

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by yoyo4697ru980gw | 2008-02-08 13:58 | +ミルニング+ | Comments(0)

雪国のよに   

2008年 01月 27日
職場の横幅の長い門を左に抜けるとバス停であった。

ちょっとこさ離れてるけども。まぁ、ちょっとこさ離れてるゆぅても20メートルもは離れていないと思う。でも、ちょっとこさは、離れてる。門が…でっかいから…大型ダンプが余裕で並進して入れるから…それを思えば幅7,8メートルとか10…メートルとか、あるのかな。その門の右端を出て私は右に曲がるのが帰宅ルートで、左端を出て左に曲がるとすぐにバス停がある。

私は某日、仕事中にテイクアウト品をお客様に渡した後で、ソースを入れ忘れたことに気付き「今追いかけたら間に合うかも!」とシャツ一枚で裏口からソースを持って屋外へ走り出た。店内にずっと居たので気付かなかったが、外は雪がチラついていた。うぉおぉぉぉさみぃいいぃぃいい!!と出た瞬間に思ったけれど、トンカツをソースなしで食べさすなんてこりゃ我が喫茶店の沽券にかかわると思い我慢して「真っ直ぐか?それとも右か??えぇい、左だっ!!」と左の道を、青年目がけて猛ダッシュした。屈強な男たちでさえコートを着込んで歩いているってのに私はシャツ一枚で、しかも腕まくりまでして雪の中を走っているのだ。ソースを届けるために。メロスに匹敵するほど、目的のはっきりした走りをみせた。しかし甲斐もなく、私がソースなしトンカツを手渡した青年の姿はどこにも無く、あるのは私の左手の中のソースのみ。私は走った。そして裏口から店内に入りオーナーに告げた。
「三日…三日だけ待ってください…」
違う違う。
「間に合いませんでした…ソース…」
がっくし。
オーナーが、仕方がないわ…今度来られた時に謝りましょう…と言わはった直後、青年は走ってやってきた。友人との約束を果たすために。ちがうちがう。
私は、青年の顔を見るなり、有無を言わさず、
「ソースですよねっ?!す、すいません!ごめんなさいね、すんません!」
と謝った。青年は、あまりの私の勢いに負けたのか小さく頷くばかりで、ソースを渡すとまた走って行った。

我が喫茶店で、オーナーが何をやっちゃいけないと言わはるか、とゆぅと「お客様に二度手間をかけさすこと」である。我が喫茶店はセルフ方式になっていて、お客様の食事が出来上がると番号札を呼び、取りに来ていただく。そして、返却口に返却していただく。時々、食事と飲み物が同時に出来上がらない時があり、その時は飲み物が出来たら、お客様を呼ぶのではなく私がホールに出てお客様まで届けるのである。取りに来ていただくのは一度きり。だから、オーナーは食事と飲み物が同時に出来上がることに大変厳しいし、お客様をお待たせすることがあれば、その原因を直ちに追究し、即、改善する。だから私が一番落ち込むミスというのが、この時起こした類のミスである。人間やから間違うことはある、とオーナーはおっしゃるが、このミスは我が喫茶店の大々的なミスなのである。店内で飲食されているお客様でなく、テイクアウトされたお客様に、わざわざ走ってソースを取りに「来させた」のであるからして、私の非はかなりの罪である。

立ち直りの早い私が素早く気持を切り替え一人で店番をしていると、常連のお客さんがいらして、特別メニューをおしゃった。
「あ~すんません、今ウチのメインシェフがおらんもんで…私、まだソレ作れないんですぅ~」
と返事をしたら、
「え~?作れないのぉ~??結構、長いでしょぉ~??まだ教えてもらえへんのぉ~??」
と、言わはった。常連さんは思いっきり冗談だったけれど、
「はい…かれこれ…3年ですねぇ…まだまだできんことばっかですねん…」
と返事をしながら、私にはイタいミスが蘇ってきた。あぁ…私、3年も居てまだ初歩的なミスするんだ…。がっくし。

その日私は肩を落として自転車に跨り、門の右側を出た。目の前の道路を横断するのに車の往来の途切れるのを待つも、なかなか車が途切れない。右から来る車がなくなったので、左を確認すると、バス停のベンチにひとりの男性がバスを待っていられた。私は、その男性から目が離されなくなった。

この世の人とは思えない、素晴らしい姿勢でベンチに腰掛けてらっしゃるのだ。
「おじさん」と呼ぶには年嵩があり「おじぃさん」と呼ぶにはちょいと足らないような年齢に見える男性で、華奢である。先述の通り、門の右端から出た私と、左側にあるバス停に腰掛けている男性には、ちょっとばかしの距離があった。にもかかわらず私には、その男性の特徴を瞬時のうちに認識することが出来た。それほどまでに、魅力的な男性だったのである。
紫とも灰色とも言い表せないなんとも粋な色合いの縮緬らしき着物を着慣れた感じで召しておられ、同色のフェルトの中折れ帽を被り、ステッキと呼ぶに相応しい素敵な杖を爪先の傍に突いている。足には白い足袋、光ってはいない金色の草履。
まるで明治の文豪がそこにいるかのような出で立ちという外見にも惹かれるのであるが、何がどうって、人間業とは思えないほど背筋がピンと伸びているのである。ピンどころの騒ぎではない、もう「ピンピンピピピピン」に真っ直ぐ伸びているのだ。ベンチには浅く腰掛けておられ、そのベンチと男性はまさに「垂直」。頭のテッペンまで真一直線。私が見ている間中、その姿勢は崩れない、崩れない。きっとバス来ても崩れない。っはぁ~っ、崩れない。私は、見とれた。そうしたらその男性が、じわわわわ~んとこちらを向いたのである。私が見ている気配を察してか振り向いたのであると思われたが、姿勢素晴らしきその男性の振り向きっぷりといったら、「ふっ」と振り向くとか「ぴっ」と振り向くとか「ぺっ」と振り向くとか、そんなんちゃう。じわじわじわわわ~ん、とゆっくりと、しかしおそろしくなほなほに、振り向くのである。そして男性は微動だにせずこちらを向いたまま決して背筋は曲がらず、尊き眼差しで私を見据えた。「目が合う」というような見方ではなくて、感情やらを一切感じることがない「見据える」というような見方であった。もう少し距離が近かったなら「素敵な着物をお召しですね」かなんかナンパ的なことを言い言い、もっと見とれるチャンスもあろうが、この距離ではそれも適わない。私は急に自分自身が恥ずかしくなり、車が途切れたのをこれチャンスとそそくさとその場を後にした。
そして遠く及ばないだろうが、私もあの紳士のように背筋を真一直線に伸ばしておれるような人生を歩むべきであると、心底思った。家に着くまでの7分間、私は一文字のハンドルを握りながら懸命に背筋を伸ばした。そして、それが並大抵のことではないことを知った。
自転車のペダルを踏みこたえて腰を上げた途端、さあと音を立てて梨状筋が坐骨神経のなかへ流れ落ちるようであった。
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by yoyo4697ru980gw | 2008-01-27 00:38 | +ミルニング+ | Comments(0)

妄想癖「高速ゆすり」   

2008年 01月 21日
主に足を、
足と言っても太もも近辺を主に、膝の時もあり姿勢によっては足首近辺だったりもする、そのような足の部位のどこかを、ゆら~りゆら~りと自分本位なリズムで揺らすクセのことを、「貧乏ゆすり」と言う。これが腰近辺になると、同じような動作なのに「金魚運動」とかゆぅてちょっとしたエクササイズになる。ゆすってることに違いはないのに、貧乏ゆすりはどうも見ているひとに不快感を与えるようで、止めるように注意される確率が高い。
貧乏が原因でゆすっているのだとしたら、それを止めるように注意しているひとに対して、周りがちょっと気を利かして「やめときぃや、あのコ貧乏やねんからゆすってまうねんって。貧乏やねんから許してやって。」とか何とか言ってくれてもいいのに。好きで貧乏やってるわけじゃないのよ、私だって。やめられないだけなんやから。だから貧乏ゆすりを止めるように注意したひともやねぇ、「あ、あのコ貧乏なん?…貧乏ってんならじゃぁ…しゃぁないか。」くらいゆぅて、思う存分「ゆすらせて」欲しい。オイにぃちゃん、さっきはよくも貧乏ゆすり止めようとしてくれたやんけぇ?どぅや、50円で平和的解決といこぅや、なぁ?

と、まぁ「貧乏ゆすり」というクセに着目したわけであるが、コレ、もちょっとアクティブにしたらどないやろ、おもて。たぶんやけど、「速さ」が足らんから貧乏をゆすっとるようになるわけで、速さがありゃぁエクササイズでいけんじゃぁねぇの??というコトである。
そこで、だ。問題になってくるのは足のドコなら高速でゆすれるか、ということである。太腿をやってみたけど、ココ、無理あるね。膝、立てたらまぁまぁ高速でゆすれんねけど、コレって、「高速貧乏ゆすり」やのぅて、どっちかゆぅたら「膝が笑ってる」ていう状態。コレがエクササイズっていうより、なんか別のエクササイズをやったほうがええような感じすらある。ふくらはぎという部分を高速でゆするにも無理があり、残されたのは「足首」しかのぅなった。

で、やってみたんやけど、確かに高速でゆすれる。
でも、コレねぇ…プールに入る前のエクササイズやね。
貧乏ゆすりは高速でゆすらんと、自分のペースでゆすって見てるひとに「貧乏ゆすりやめぇや」と注意を受けるくらいが、速度として丁度いいと思うな。
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by yoyo4697ru980gw | 2008-01-21 20:10 | +ミルニング+ | Comments(0)

妄想で 拾っておくれよ うわのそら   

2008年 01月 16日
雲が。
くも、って、雲。
空にプカプカ浮いてたり、何もそこまでって思うくらいシャーシャーと風に流されていってたりする、あの雲。

雲が、夜も同じような感じで空に浮いてたり、ビュンビュン流れていたりするんだけど、それを何回も見て知ってるんだけど、毎回、

「うおっ!く、雲っ!」

て、思ってまう。世紀の大発見しちゃったよ、てな驚きっぷりで。ほんまに口に出して「うぉおぉぉぉぉおぉおおっ!雲だよぉよぉおおおぉおおお!!」とは言ってないけど、心情的には…見上げた夜空に雲あれば鼻血はドバドバ垂れている…いや…そこまで興奮はしてねぇな…

昼間でも、そりゃ雲なんていっくらでもあって、でも昼間見ても「あ~…くもぉ~…」くらいの心情で、特別な大発見には至らない。
しかし、誰かと会話しながら屋外を歩いていて、ふと空を見上げて「雲ロックオン」の時は、アレは相手が気心知れていない相手のばやいは気をつけたほうがいいね~。別に雲をそんなに真剣に目で追ってるわけでもないのに、相手の声が抜けるよね~。ほんで、抜け出た「最近、週末になると仕事増える、みたいな感じありますよね?」という斉藤さんの台詞が、雲を見ている間に周回遅れで耳に入ってきて、「ある、ある。そうゆう感じ、最近とくにありますよね~♪」と相槌打ったら、それがたった今の斉藤さんの相談内容「営業の杉本さん、近頃私に冷たいと思いません?」の直後だったりして、非常にキビシイ時、あるよね~。いやいやいや、そっちの相槌じゃなかったんすけど…、と言ってももう斉藤さん「やっぱりそう思います…?…はぁ…やっぱそうなんだ…」て、処理しちゃってるし。斉藤さん…すんません…。

そんで、私は今夜見上げた夜空のことをポヤ~ンと考えていた時に、どうやら話しかけられていたようだ。またもその声は私の耳に周回遅れで入ってきた。

「コーヒー全部飲むで?」

?!

「あかんっ!!」

遅かった…遅すぎた…だって周回遅れだもん。
私の「とっておいた」コーヒーは「飲み残し」と勘違いされ、むーちんが飲み干した。
私は思った。
「上の空」って、こうゆう状態のことを言うんだなぁ…うわのそら…うわのそら…

雲なんだけど、私。
上の空の中の雲なんだけど。
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by yoyo4697ru980gw | 2008-01-16 23:38 | +ミルニング+ | Comments(0)

妄想富豪「モァハマドさん」   

2008年 01月 12日
私の中の「モァハマド」さん。
日本語表記廉価版「ムハマド」さん。
日本語に、この発音に当てはまる文字がないので書けないけれど、その発音に近いカタカナで書いたら上記「モァハマド」さん。だから正式な名前は「モァハマド」さんだけど、もっさ書きにくいので「ムハマド」さんでいこうっと。
設定はアラブの大富豪なの。油田、持ってる。だから、ちぃさいこと全く気にしない。ムハマドさんは、減らず口。

人格が2つ(または、それ以上)ある場合、たいがいはもうひとり(か、それ以上)の自分の存在を知らない場合が多いとされている中、二重人格を意識して演じている場合に限り、それを世間は「キャラ」と言う。…かな?

ムハマドさんは、私のダメな所をぜ~んぶ被ってくれる頼もしいおひと。というキャラである。
「あれ?MAちゃん、靴下に穴あいてへん?」
「誰がいな~?」
「アンタよな。」
私は靴下を確認した。親指の爪あたり、穴。知ってた知ってた、だってかれこれ1週間くらい穴ひろがりサービス中。もうちょっとイケるかおもて、ムハマドさんが。
「あぁ~。ムハマドさんな。スーパーソックス穿いてはる。」
ムハマドさん、ちぃさいこと気にせぇへん。だってアラブの富豪やもん。そんじょそこらのソックス穿いてぇへん。
「コレ、穴あいてんちゃうで?ボタンホールあけてはる。」
「ボタンは?ついてないやん。」
「つ、け、て、な、い、ん、やっ。」
先にボタンホールあけてから、ボタンつけるやろ。ムハマドさんは別に急いでないねん、時間たっぷりあんねん、いつでもえぇねん、だって富豪やもん。靴下にボタン。全く必要ないのにつけちゃおうとしてるムハマドさんは、ちぃさいことは気にしないの。

「こら、MA!これ、ここにほってんの、ゴミやろっ?!ほかしなさいんかっ!」
「誰がいなぁ~?」
「アンタやっ!」
テーブルの上を確認。さっき食べた煎餅の小袋。
「あぁ~。ムハマドさんな。置いてるねん。」
「な~にが置いてるやっ!」
「ムハマドさんはチーズもワインも寝かせたウマさを好まはんねん。熟成中、今、熟成中ソレ。」
「アンタぁ~えぇかげんにし~や~っ!」
「ムハマドさん。」

モァハマドさん。
「マ」の口してね、「モ」て言うの。
リピートアフターミーカモーン。

モァハマド、さん。

プリティーグ~っ!
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by yoyo4697ru980gw | 2008-01-12 00:16 | +ミルニング+ | Comments(5)

妄想怪道まっしぐら「厄払い」   

2008年 01月 07日
ここ5~6年くらい、私の周りは働き者が多くなったため、年始の挨拶をとりあえず電話でしといて、後日お目にかかりまひょ、という具合になっている。
「あ~おめでと~今年もよろしくね~。で、アンタ、厄やってんな?忘れてたわ~ごめんな~。」
「…えぇ。いんですよ、いんですよ、後厄なんでもう終わりますけど今年もどうぞよろしくお願いしますぅ。」
「で、厄払い、長いものを送るねんな?長いものゆぅてもなぁ…帯ゆぅて着物もそない着る機会ないやろし、マフラーにしよ思うねん?それがなぁ、お金渡して好きなん買い~ゆぅのんじゃアカンねんなコレ。マフラーを買ってそれを渡さなアカンのよ。やから色の希望を訊こうおもてな。まぁ、マフラーよぉけ持ってる思うけど、何色にするか考えといて~。また電話するわ~。」
わかりました、と返事をしたものの、私はマフラー、アホほどもっとるねんなコレ。歌人「大伴家持」家、持ってる。歌人「寒川猫持」猫、持ってる。暇人「真襟巻持」マフラー、持ってる。これでもか、ゆぅくらい持っとるねんなコレ。

大人になってくると、いろいろいろ~んな行事がおます。御悔事に御祝事にお付き合い。それなりの場に出てそれなりの正装を求められる機会もコレ、歳を追う毎に増えてまいりますな。しかし「真衣装持」になってしまいますと、そうそう頻繁に着る衣装でないために、嵩高い。ほなら三通りほど用意しまして、小物でアレンジしてゆきまひょってんで、スカーフ・ストール・マフラーの類が、色とりどりになってきますねんなコレ。マフラーやったら20色あってもタンスの引出ひとつ分で収納可能。嵩張らないアイテムですなぁコレ。

それで、活用出来そうな色合いのマフラーはもう出尽くしている感があって、他にどんな色を…と考えると「はっきりとしない色」ばかりが候補に挙がる。だから「マフラー何色にするか決めた??」と問われて、思い浮かんだ通り「深い緑色でくすんでいる感じ」という色を言ってみた。
「…くすんでる深い緑…むずかしいなぁ…黒は?黒って、持ってる??」
私はポーンと膝を打った。そういえば、ない。御悔事の喪服の時は、今まで暗いグレーを刺し色にしていた。全体的に黒っぽい格好をしているので、黒い小物には目がいっていなかったのだ。そっかそっか、そっちを黒にしたら他がカラフルになるわけかっ!!
「じゃぁ、黒で。」
私は今、『ザ・関西のおばちゃん原色道』の一歩を踏み出した予感がしている。
アニマル柄に手を出すのは時間の問題という気がしてきた。
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by yoyo4697ru980gw | 2008-01-07 23:30 | +ミルニング+ | Comments(2)

妄想中骨折   

2008年 01月 04日
元日、詣でた。3ヵ所。ひとつは後厄を除けるために門戸厄神、ひとつは今年出産を控えた友人のため中山寺、門戸厄神から中山寺への道中に清荒神が出てくるので、ここはついでに。まぁ電車を使ったわけだけれど、ついでだった清荒神の初詣限定参道がグルリグルリと回りまわってえらく遠い道のりになっていた。おかげで最後の中山寺に着いた頃にはすっかり夜。

ヘトヘトになって帰宅したが翌朝は悲劇。
うおぉぉぉぉっ!と、ベッドから気合を入れて起き上がらなくてはならないほどの筋肉痛。後厄を迎えた私に、アップダウン激しき初詣参道は堪えたようだ。ダメダメ、今日はよい初夢にありつかなきゃなんないんだからぁっ、富士山に鷹と茄子が刺さってる夢みなきゃなんないのっ、とあんまり見たい気持ちはないけれど縁起のよい初夢のため、全身の疲れを癒す目的で温泉へ出掛ける。やっぱ縁起のよい夢みよおもたら万全の身体を維持しなアカンでぇ~っ!と、身体を洗い清めるのに裸で15分待つ。サウナに座るのにお膝送り。シャワー浴びるのに2列に並ぶ。…疲れる…疲れるぞ…。ぬる湯の露天風呂につかっていると、私の左足首はほのかに痛んだ。…い、痛いなぁ…昨日歩きっぱなし…今日立ちっぱなし…そらな…痛くもなるわいて…

疲れた身体にさらに鞭打ってベトベトになって帰宅したが翌朝は平凡。
昼近くまで眠って、夢ひとつもなし。こんなにこんなに睡眠時間長かったのに、ひとつもかい。とくに何もない一年だな…とひとり納得。そして副福でも買ってこよ…と福袋の恩恵に預かることにした。
駐車場入り口は超渋滞。ショッピング時間3時間、うち駐車場滞在時間2時間。…疲れる…疲れるでしかし。

ペトペトになって帰宅したが、コーヒーでもいれようと台所に立って思い出した。あ…スリッパ買えばよかった…。スリッパの右だけが破けているのだ。履けないことはないのだけど、買い替えてもいいんじゃないかと思いつつ、かれこれ半年以上買い忘れている。ま、なにかのついでに…と思うくらいの破け具合なので今日も忘れた。あと2年くらいは忘れそうだ。所詮、そんなもんよ、私の日常なんて…と結論を出し、買ってきた福袋を開けてみたら、ルームシューズが入っていた。「これでいいやん、ラッキー」。さすが福袋。手近な福が舞い込んできた。

気をよくしてそのルームシューズを履き、台所を歩き回っていたら突如、私の左足に激痛が。あ…たたたた…と私はその場にヘタりこんだ。見ると内くるぶしが腫れ上がり赤く変色している。…打撲?…捻挫??…骨折か???いやぁ、身に覚えがないなぁ…。まだかかりつけもやってないだろうなぁ…センセーもヤだよなぁ…新年早々レントゲンで骨…折れてるのみるやなんて…。応急処置でなんとか一週間は凌ごう…。

私は一年を通し、春から秋にかけてそれはそれは見事なまでに足を負傷する。アキレスは何度も切れかかってるし、伸びていない靭帯はもうない、足の指は10本殆ど骨折を経験しているし、骨が出たまんま固まっている箇所もある。しかし冬という期間はそないに負傷した記憶がないのだ。冬は。一月、迎春とは言えどまだまだ冬であるのに、早々に骨折だ…もう私の中では名誉ある骨折で処理してみた。今年はハイペースで負傷。こいつぁ幸先いいなぁっ!記録更新!自己ベスト!!d0137326_13112732.jpgd0137326_13115654.jpg
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by yoyo4697ru980gw | 2008-01-04 13:13 | +ミルニング+ | Comments(4)

迎春   

2008年 01月 02日
妄想に妄想を重ね重ね
本年も宜しくお願い申し上げます
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by yoyo4697ru980gw | 2008-01-02 00:20 | +ミルニング+ | Comments(4)