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笑道入門サル治療:あったかくなぃんだからぁ~   

2015年 03月 12日

「はぁーーーー痛いっ!」
「歯、痛いん?」
「歯じゃないよ、はぁ~、だよ。はぁ~は感嘆詞のはぁ~だよ。バカ言っちゃイカンよ、ちみ。」
寒の戻りよやめてくれ。すんなり春へと進んでくれ。私の脾臓が痛むから。

「痛っ!!!!!!!!もーーーービックリするわっ」
「なんでビックリするん?」
「あんなぁ…アンタはナイフで刺された事がないからわからんやろうけどな、この痛みってな、ナイフで刺されるような痛みやねん。私もナイフで刺されたことはないけど」
鋭利な刃物で切り付けられたらこんな痛みだろうな、というキーンとした痛みが走る。
「ナイフでいきなり刺されてみ?ビックリするやろ」
なにかの本でかつて読んだけど、実際にナイフで刺された人に話を聞いたら、ナイフで切り付けられたのではなくナイフをお腹にブスッと刺されたら、痛みではなく衝撃なんだそうだ。何かが強く当たった、というような衝撃があってそれが何かを確かめる暇もなく次の瞬間には意識が遠のいていくのだそうだ。痛みがあるのは刺されたその時ではなく、一命を取り留めて麻酔が切れる時らしい。

「人魚姫がさ、人間のような足に変えてもらうんやけど、歩く度にナイフで刺されるような痛みがするねん。そうゆう描写があっても読んでた時はピンと来てなかったんやけど、今ならどんな激痛かってコトがわかるわ。一歩ごとにコレか~って思ったらさぁ…人魚姫ってどんだけ強いねん」
「え?そっち?」
「へ?そっち、て?どっち?」
「一歩で激痛ってことは人魚姫はずっと痛いんやから、私なんてまだまだなんやな~もっと耐えよ~っと、とかじゃなくて?」
「人魚姫は自ら望んだコトやないか。私のは横病。」
「まぅはなんでサルになったん?何したん?どうしたらサルになるん?」
「それが解明出来てないから難病やねん」

特別な病名をアナタにあ~げる♪

もぅこの頃ぜんぜんあったかくなぃんだからぁ…痛いイタイ痛い。




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by yoyo4697ru980gw | 2015-03-12 13:12 | +YOU WIN!!+ | Comments(0)

笑道入門サル治療:飛んでけ   

2015年 02月 25日

「ぁあぁあぅぁあっイ…イタイ…」
「痛いん?」
「ん、痛いね」
今に始まったことではないが、夜の夜中が一番痛む。
思ったんだけども、私は運動をしちゃいけないわけじゃないから、昼間にものすんごい運動をしたらどうだろうか。
事務の仕事5時間では、運動ゆぅてもよぉやって20キロの荷物を持って倉庫に置きに行く×3くらいのもん。
あとは事務所内で座ったり立ったり「なんか私が出来る仕事ないっスかね?」て言ったりしてるだけ。
日中の運動量がかように少ないので、くったくたになって夜中に起きていらんない状況を作ったらどうだろうか。
平日の仕事はおおかた12時からなので、午前中にジムに行ってから午後に事務をすることにしたらどうだろうか。ジム漬けの毎日。


「痛いの痛いの飛んでけ~…」
私が痛いと言うと横でヒー坊が上の空でそう言う。
ちっとも心がこもっていない、飛んでけ。

「どこに?」
「どこに、って?」
「アンタ、私の痛いのをどこに飛ばすつもりで言ってるわけ?着地点を言わないと痛いのは飛んでいかないのよ。ただ漠然と痛いのが飛ぶと思ったら大間違いやからな」
「痛いの痛いの、明後日の方向へ飛んでけ~」
「いたっ…戻って来た。痛いの戻って来たよ?そんなんな?飛んで行ったもん必ず戻ってきよんねんで?そこいらに飛ばしたら戻るんもすぐやないか」
「痛いの痛いの、ブラックホールに飛んでけ~」
「よし。二度と戻ってけーへんな、そんでいいわ」


痛~~~~~~~~いっ!
ブラックホールからの復活。
私の痛いの無敵ング!







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by yoyo4697ru980gw | 2015-02-25 10:53 | +YOU WIN!!+ | Comments(0)

笑道入門サル治療:“叩かれる”なんてチョロくてよ   

2015年 02月 24日

サルコイドーシスの私が痛い痛いと書いていると、サルコイドーシスは痛い病気なのかという不安を与えるかもしれないけど、通常は痛くない病気なのでサルコイドーシスの疑いで検査入院を控えている方は、ご安心ください。

私が入院治療をしている1ヶ月ちょっとの間、医療用麻薬を乱用してまでも痛み続ける毎日だったので、サルコイドーシスっちゅーのは可愛そうな病気やなぁと、いろんな人に慰められたもんだけども、どうやら私が痛いのはたまたまみたい。

寒くて体調が、ぜ・ぜ・ぜ・絶不調。
これまでの副作用に加え、仕事中に動悸息切れまで出現してきてビックリ。
椅子に座ってるハズなのにハードル4つは飛び越えたカンジ。
ステロイド服用仲間のミッキーに「動悸ってある?」てきーてみたら「あるある~」と言う。あるのか…じゃぁいっか。
動悸なんて副作用はないのにあるんだったら主治医に相談だけど、動悸の副作用があるにはあるってんなら仕方がないね。

痛みの緩和には2パターンあって、冷やしてよくなるタイプと温めるとよくなるタイプ。健康的な痛みにはアイシング、病的な痛みにはホッカイロ。
私の場合は病的のほうなんであっためるんだけども、同時に叩く・縛る。
痛む箇所をさする、ギュっと押さえる、という経験は皆がしていることと思うけども、アレって圧迫すると痛みが軽減されるからやってるんだって。
確かに、圧迫をすると痛みはマシになる。
なるけれども私の場合はそんじょそこらの圧迫では足らない。
打撲した等の外傷とは違い、内臓かその周りの神経が痛いのだ。
だいぶ奥ばった部分が痛んでいる。
それなので、着物を着付ける際の伊達締めという『帯の下に巻く帯』を使って圧迫をするのだけど、これを親の仇のようにこれでもかと締め上げる。
こうすれば痛みはマシになるものの、呼吸が大変に苦しい。
この状態で動悸が始まりめまいまでしてくるとあまりのしんどさから伊達締めを解いてしまう。すると、痛い。

寒い間はこのジレンマの繰り返しである。
締め上げると苦しい、解くと痛い。
圧迫による緩和を得ようと、今度は叩く。
そんじょそこらの叩きじゃ何の気休めにもならない。
どんな虐待に遭おうとも、どんな誹謗中傷を受けようとも、どんな炎上でブログが燃えようとも、自分だけは自分を大事にしているに違いない。自分自身をこんなにも叩いているのは私以外にいないのではないか。

世の中の叩かれまくっている有名人たちよ、甘いぞ。
他人に叩かれている程度ではまだまだ痛さは序の口。
自分で自分を叩きたくなるほど痛いという痛みを経験してみるがよい。
他人が言ってくることなんてもぅど~でもいいから、痛くて。
それどころじゃないから、痛くて。






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by yoyo4697ru980gw | 2015-02-24 15:02 | +YOU WIN!!+ | Comments(0)

笑道入門サル治療:痛いのイタいの飛んでゆこゆこ   

2015年 01月 28日
「この痛いのさえ無くなるなら私ずっとサルでもいい。一生サルが治らなくていいからとにかく痛くなくなってほしいな~自覚症状のないサルがいいな~」
激痛が頻繁に3日続くとさすがに忍耐力が切れる。
家だとイタ~~~~~っい!とクチに出すことも出来るが、職場ではそうはいかない。痛みが小刻みに続いている時などはホチキスで資料を止めているカチッという音に紛らしてウッ…と小さく言っているか電話が鳴ったらアタタタタタ…と言いながら受話器を取る、この2パターンで凌いでいる。
最近あまり電話が鳴らず、そうなると事務処理としての資料や指示書なども少なく、当然ながら伝票も書かないからホチキスでとめることもないので、我慢の限界が来る。

「なんしか痛いのだけなんとか弱まってくれへんかな~そしたらもう脾臓腫れててもええから」
「じゃぁ~痛くない代わりに~目が見えなくなるのと~耳が聞こえなくなるのと~鼻がキかんようになんのと~舌がバカになんのとやったら、どれにする?」
「その選択肢は脾臓が痛いを選ぶように出来てるやないか」
「やろ?やから脾臓が痛いのなんかたいしたことないねん」
「それおもたらやぁ…ヘレンケラーてすごく精神的にタフやったんやなぁ…もぉ私なんて2日雨が降るとダメ…」

12時から17時まで仕事をしている間に雨が降ったので、私の痛みはピークになり、帰宅するや嘔吐とロマンティックが止まらない、さりげなく。だ・れ・か、吐き気だけ、と・め・て。
こんな風にフザけているので誰も心配してくれないけども、今になって思えば体調を崩す予兆はあった。

「地震?」
「…へ?」
「いま地震きてない?揺れてるやんな?」
「揺れてないで?」
「へ?あぁ…私だけか…めまいか…」

体調が悪くなると、どうも薬の副作用を強く感じるようである。
この時にいち早く勘付いていればよかったのだが、私だってまだまだサル3年目の初心者で自分の変調を把握しきれていない。
雨の日に痛みが酷いというのはわかっているけど、それがどの程度なのかというのは酷くなってからでないと気付かないのだ。
これはいつもと違う、と思った時にはすでに手遅れである。
こういう事を何度か積み重ねたら前もって勘付くのだと思うけど、今はまだデータ収集中なのがツラいトコロ。

もし同じ脾サルコイドーシス患者でこのブログに辿り着いた、というかたがいるなら、きっと何かの新しい情報がないかと思ってネットで検索したはずで、それなら今アナタは、左上腹部の痛み・めまい・吐き気・しびれ・頭痛と戦っていますね?
残念ながら私も今はまだ戦っている最中です。これらの症状を緩和出来る手立ては現段階ではありません。
痛みに対して医療用麻薬を使用しているのであれば、めまいと吐き気の70%は麻薬をやめることで改善しますが、めまいや吐き気は完全になくなることはないと思われます。
でもだからって、悲観的になることはありません。
アナタには特殊能力が備わります。

「うぅー…吐き気が止まらん…き~もちわるいわるいワルイワルイ…」
コロコロコロコロコロ~
「ひー…苦しいくるしいクルシイ…」
コロ・コロ・コロ・コロ
「ぅわー…吐き気がぁー…」
コロコロ・コロコロ
「吐き気が~とか苦しい~とか言いながらコロコロ出来てるんがスゴいよなぁ」
「人間えらいもんでなぁ…何回か救急車で運ばれるまでになるとなぁ、自分の限界に余裕が出来るもんやな。この吐き気はゴロゴロしながらコロコロで掃除出来る吐き気や…うぅー…吐く…」

このような動ける特殊能力となっております。
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by yoyo4697ru980gw | 2015-01-28 08:22 | +YOU WIN!!+ | Comments(0)

笑道入門サル治療:脱・鎮痛薬   

2015年 01月 14日
最近、長文を打っていなかったのでちょっとのタイピングで誤打に誤打を重ねてしまう。文字を打っているよりもバックスペースを叩いているほうが多い。えらいもんで仕事でPCを打つこともなくなりブログも更新頻度が少なくなるとこうも指が退化するんやね。現代病でござんすな、文字も書かなくなってちょっとした漢字が「1本線が足らんような気がする」といった文字になってしまってね。文化的な最低限の生活よ、どこいった。

40ゆぅたら世間では働き盛りだというのに、私は只今、長文を打つ気力っつーもんを失いかけているんである。
長文ちゅうて、私の言う「長文」とは、本当に無駄に長いだけの文章のことで、それを支えているのは気力しかないのだから、気力を失ったら打てない打てない打てないのである。
なぜ気力がないのかの原因はハッキリしていて、痛みである。
私の痛みは寒さと共にやって来る…そして今年もやって来たやって来たやって来た、ぞ~!

ここ数日ね~痛いのなんのって。
やめなきゃよかった、鎮痛剤。
しなきゃよかった、脱服薬宣言。
ま、正確にはやめてないんだけどね、鎮痛剤。
ただ、鎮痛剤をやめる計画で『その第一歩を踏み出してしまいもう戻れない』という状況にいるの。
戻れないという不安から痛みを強く感じている可能性もあるけれど、ま、これまでの悪化が全て寒い時期に集中していることを思えば『きたな~』てカンジ。
逆に言えばこの寒い時期の痛みさえ乗り切ればあとはオーライなわけで、ココが耐えどころの勝負どころである。

「仕事してみてどうだった?」
「一応12月で終わったんだけど、長期でやってみるかって言われて今長期契約の申請中ですねん」
「それはそれはおめでとうございます。ていうことは順調に行ったんやねぇ、仕事」
「まぁ…何とかは…なったかなぁ…」
「正直ねぇ仕事はまだ早いおもとったからねぇ、うまくいかないと思っていました」
「ひっひっひ…期待を裏切ってうまくいきましてん…」
「失敗するっておもたけど、うまくいってよかったよかったおめでとう」
「実は2回ね、救急車呼ぼうかと思うほどの日があって…それで年内に電話して先生に会おうって思ったんやけど『やっぱ痛いからダメや先生薬ちょうだーい』て言ってたら同じ事の繰り返しやな、おもて。こやってずっと痛いままなわけやし、どうなるかみてみよかな、て。倒れた時は倒れた時やおもてね。うわ~死ぬ~って思ったけど、生きてたわ」
「そうやね、生きてるねぇ」
「そんでね、鎮痛剤やめようと思って。1ヶ月間何とかなったんやし、やめるなら今がチャンスやろ?これで違う鎮痛剤を試してもしそれが効いたら絶対その薬に頼るんはわかり切ってるしね。それやったら今しかやめられる時ないな、て思うねんけど先生どう思う?」
「鎮痛剤やめる、ていうのは賛成やね」
ただペイン先生が言うに、ずっと続けて服用している比較的安全な鎮痛剤が一種類だけあるんだけども、それを完全にやめて「ああやっぱり痛い」つってまた服用し始める、という戻り方をしたら結局は一緒。失敗しない方法はただひとつ、戻らない。鎮痛剤をあれこれ試してみようとしているほど、私は痛んでも痛んでも薬で鎮痛出来なかったわけだから、やめるならもう一切飲まない、やめないのなら定時に決まった量を飲む、という二択しかないの。さぁ、どうする。

「ん、やめる。もう痛くてもいいや、耐えられるはず」
「そうやね。痛くてもどうにかなるって体験したから大丈夫やってことはわかったと思うし、あなたはやめられると思うよ。ただし、頑張って順調にいってるのに水を差すようなことを言うけども、あなたは『頑張ってしまう』というところがアカンね。頑張る前に休む、ていうことをしていかんと。自分では感じてないやろうけどストレスを受けて痛みが出やすい性質ではあると思うよ。僕がみてきた限りではね、ストレスの影響を受けやすい。だから頑張るより前に休むことやね」
わ~~~ビックリ。
私ってストレスに弱かったんだ。
精神的にタフな人間だとばかり思ってた。
麻薬に依存し中毒患者だった私に、初対面で怒鳴り散らして鬼のように怖かったペイン先生がこう言うんだから、何か根拠があるんだろうな。

同じ年齢くらいに見えるペイン先生は『親身になって優しく』というタイプの医者じゃない。ペインクリニックの前に私の痛みに薬を処方していた密売先生は、私の提案がまずかろうがよかろうがとにかく親身になって100%応えてくれた。病んでいる時には厳しい現実を突きつけられると避けたい。厳しい現実のほうが圧倒的に現実的なのに、優しく包んでくれるほうへと逃げる。密売先生はいつでも優しかった。だからペイン先生に初対面で「君はどうしたいんだ?」と詰問された時、一瞬で嫌いになった。私の痛みに関わる薬の処方は担当医ではなくペイン先生が管理すると決まってしばらくも先生のことを絶賛キライ中だったので、ブツクサと細かくワガママを言っていた。ペイン先生は私のワガママを聞き入れる性格をしていないので、ダメなものはダメと言った。
今にして思えば随分と無礼な態度を取ってきたが、根気強くよくも「ダメ」って言い続けたな、ペイン先生。
痛い時だけ薬を飲みたいと言う私に、ずーっと「そういう薬の飲み方をしてきたから、中毒になったんだよね?その飲み方はもうしない、わかるよね?」と言い続けたペイン先生。
どんなに言い方を変えてもすがっても反抗しても泣いても叫んでも笑っても、何をしても態度を変えなかったペイン先生。
こうも違うのね、私はあれやこれやのテを使ってすっかり自分を失くしてしまってさ…同じくらいの年齢の人間だけど、医者と患者じゃまるで違うみたい。

入院中に激痛に耐える頻度が高くなっていったので私は疼痛緩和の専門医を受診するよう勧められた。それがペインクリニックのペイン先生。病室から麻酔科へ自分の足で行くのだけど、予約した日にたまたま痛みが強く出て日を改めることになったの。そしたら日を改めるのではなくペイン先生が外来が終わったあとで、病室まで往診に来ることになった。

怒鳴るしダメだって言うし血も涙もない先生だと嫌ったけど、よぉ考えてみたら血と涙のある先生だから、痛くて外来に来れない患者のほうに自分から出向いたのだと思う。その事に今になってしか気付けない私だけれど、ペイン先生にとっては自分のことをあからさまに嫌っている私でさえ、患者のひとりだったんだなぁと思ったら泣けてくる。
ごめんね先生、あんなに嫌って。だって怖かったからさ。
自分に厳しく接する医師が『どう厳しいか』ということを考えることのできる患者でいることも大事だと、先生から学びました。
今はペイン先生に会うのが楽しみです。
鬼のようなペイン先生に認められる患者となるよう鎮痛剤のいらないカラダを作ることにしたのでいずれ会わなくなる日がくるでしょうが、もともとが嫌いだったので私はちっとも寂しくありません。
うそうそ、ちょっぴり寂しいけど、ペイン先生に会わないってことは私が前に進んだってことだからね。
私が健康になればそれはペイン先生の仕事が成功したてことだしね。
頑張って患者じゃなくなりまーす。
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by yoyo4697ru980gw | 2015-01-14 10:44 | +YOU WIN!!+ | Comments(0)

笑道入門サル治療:病棟の仲間たち   

2014年 10月 07日
イヤイヤ造影CTが終わると、扉を出たトコロでカッキーに出会った。
メガネをかけていたので一度は通り過ぎたけど、引き返して確認。
「カッキーやんかっ!メガネかけてたから通り過ぎちゃった」
カッキーは私が入院していた時にとっつかまえて話し相手にしていた看護補助スタッフ。配膳をしているカッキーや、ベッドを移動させているカッキーをつかまえて「ねぇねぇカッキ~」と引き留めていた。話題はいつもカッキーの娘の彼氏、音楽とカッキーの娘をこよなく愛する熱きオトコのその熱き魂の叫びである。

「ミッキーに会った?」
とカッキーが言う。
今朝ミッキーが治療のために入院したと言う。
病棟を覗くと時間外ということで共有スペースであるデイルームへ移動。
ひとまわり小さくなっているミッキーに見入ってしまう。
なんか骨ばってきてる、と言ったら退院後は体重の減少がピタとやみ、これ以上は痩せないのね、と思ったらしい。
でも体重が減らないのは良い兆候。

私たちは同じ時期に同じ病室にいて同じように痛かった。そして今も痛い。
4人部屋というのはそのプライベート空間を一枚の薄い薄いカーテンで仕切って終わりであるが、私は窓際のベッドだったにもかかわらずその閉塞感には半日で根を上げた。いらんいらんいらーーーーん!仕切りなんていらーーーーんっ!
隣りのベッドのはっちゃんに夜の就寝時にはカーテンしたほうがいい?と確認したら「私は別にいらんよ」と言うので、私とはっちゃんのカーテンの仕切はなくなり、明るい入院生活となった。
えらいもんでプライバシーが保護されていない環境というのは仲間意識を濃くするようで、私はヒマですることもなかったせいか病院の売店で売られている白衣を購入し、それを着て各病室に入って行き「回診でーす」と言ってお医者さんごっこをして遊ぶようになり、また各病室の患者仲間の皆さまもそれに付き合ってくれ、看護師長に「まぎらわしいのでやめてください」と怒られたりした。

いろんな病室に出入りしているカッキーは、私たちの4人部屋に入ると「なんだこの異様に明るい部屋はっ!」と言った。病棟の中で、ココはあまりにもオープンだと。それほど、ひとに恵まれていたのね。

ペイン先生に、薬の相談をする。
「なんかね、リリカが危ないみたいなハナシをね、たった今聞いたの、今日入院したひとに」
「一度発表されてしまうと日本人はことさら問題にするけど、たったひとりの症例でしかもリリカとの因果関係はハッキリしてないからね、そう敏感になることではないと思うよ。…今日、入院したひとに会ってきたの?」
「うん。私が入院してた時のお友達で、今朝再入院したって聞いて顔見せに行ったの」
「白衣着てた時のお友達?」
「そう。白衣着てた時に私の向かいのベットだったお友達」
「入院してる人たちであんなに仲良くなれる事ってあるんだね、珍しいね」
「きっとあの時に入院してるひとたちがオープンなひとたちだったんだと思う」
「アナタがその筆頭でしょ?」
「うん、私は24時間オープン。」

私の闘病は、こんなにもオープン。
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by yoyo4697ru980gw | 2014-10-07 10:08 | +YOU WIN!!+ | Comments(0)

笑道入門サル治療:半期に一度の総決算   

2014年 09月 29日
伸ばしかけの髪を箸でゆるく結わえて、図書館へ行く。
アゴにかかるこぼれ髪の先が、風に吹かれてクチに入る。
ハシ…?と思った皆さん、一言一句を丁寧に読んでいただいているんですね。
そう、箸です。ごはんを食べる、あの、箸。
簪と箸。カンザシとハシ。
漢字も似ているけど、使い方もほぼ同様。
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アクセサリー店で売っているキラキラしたビーズなんかがふんだんにあしらわれた簪は一本600円。いっぽうこの箸ですと、まだ消費税が5%の時に一膳80円で購入したので84円、一本換算にすれば42円です。箸先を小刀で斜めに削ってヤスリをかけマニキュアを塗るという小細工をしておけば、言わなきゃ箸だとはわかりません。いかがでしょうか、ボンビー簪。

ノーメイクで箸で髪の毛を結わえ、しかも髪の先を食べている女が「すいませーん予約していた本がきてると思うんですけどー」と言う。司書さんの前のPCからピコーンという音がして「返却されてない本があと一冊ありますが…」と言われる。あぁそういえばあったなァ一冊なァと思いながら「あーすいません、明日、返しますー」とウソをつく。ごめんなさい、次は、あさって来ます。

家からほど近い図書館なのでこんなナリで知り合いに遭ったら災難だと思い、うつむいてグングン歩く。
だったら身なりをちゃんとして行けよってモンだけど、そんな気力は今の私にはない。
なぜならば、私は『半年に一度の造影CT検査』を控えているからである。

あの、カラダの穴とゆう穴から揮発性の液体がダラダラと漏れているような感覚に襲われる造影CT検査。イヤだ。きっぱりとイヤだ。造影CTのことを思うともうそれだけでやる気がない。朝から絶食というのもイヤ。こんな思いまでして検査結果が悪かったりなんかしたらイイことなんてひとつもない。そんなイヤなことだらけの検査をお金を払ってまでしなきゃなんない状況がヤだ。

この状況を少しでも楽しくしようと、E・Tごっこをする。
人差し指と人差し指をゆっくりと近づけてゆきやがて指先同士をくっつける、アレ。
トモダチ…トモダチ…





「C・T~」

おかしいな。
ちっとも楽しくないぞ。
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by yoyo4697ru980gw | 2014-09-29 11:39 | +YOU WIN!!+ | Comments(0)

笑道入門サル治療:鎮痛本番   

2014年 09月 17日
「じゃぁ、これからが本来の痛みに対するアクションになるね」
「…へ?」
やっと麻薬断ちが完了した8月、ペイン先生が事もなげに言った。

私は、麻薬断ちをするためだけにペインクリニックに足繁く通っているのだと勘違いをしていた。そもそも意志の強さには自信があったので私は麻薬を断つことを目的に「8月は麻薬に手を出さない」と決め、オキノームをポケットに所持していても服用をしない日々を過ごしてみた。痛みの見極めをしていたのである、どのくらいの痛みまで耐えれられると自分が感じるものかどうかと。結果は、大半の痛みを自分は耐えるだろう、と感じた。要するに、救急車を呼ぶほどの痛みではない、ということだ。

「7月28日に服用したのを最後に麻薬は使っていません、そして今後も。」
そう脱麻薬宣言をすると、おお素晴らしいね、とペイン先生は声に出した。そしてこれからが本来の私がするはずであった鎮痛への薬剤の処方になる、と言った。
これが私のスタートラインだったのだ。
今までなかなか心理的に苦しみながら麻薬を抜いたのに、この日々はまだスタートラインにも立っていない鎮痛下準備だったことに愕然としたね。

本来の痛みに戻すのに、3ヶ月もかけたのだ。
ペイン先生は私の場合は麻薬断ちがスムーズにいったと言っていたが、もし私が自分に負けてグズグズしていたら、下準備の下準備期間がプラスされて半年かかっていたかもしれない恐れがあるのだ。

私の日常はいつ戻るのだろうか。
もう麻薬を断った時点でゴールだったよ、私にとっては。
そうか、健康な人間は左脇腹に激痛が走ったりしないんだな。
バラエティ番組を観ていて大笑いした時に「いてーーー」て言ったり、しないんだな。

本来の鎮痛薬として一回に9錠も飲むという錠剤を危うく処方されそうになった時「きゅーーーーーーじょぅうう???あっはははは、めっちゃ飲みますやん、ナイナイナイ、9錠なんて無理ムリ飲まない飲まない」と、これまでがあまりに薬漬けの日々だったのでイヤになって断固拒否していたのだが、これがいよいよ本来の効果ある量まで大量投入される見込みである。一粒がバファリンよりもデカいカロナールとりあえず12錠二週間。一日4回もせっせと飲む。薬をやめてみたい、と持ち掛けたのに逆に増やされたサ。
とにかく薬を一個でも減らしたい私と、効果が見込める処方をやりたいペイン先生の攻防戦である。

「例えば薬はもらっとくんだけど、飲まないで、やっぱ痛いなぁ~って思ったらもらってたヤツを飲む、ていう飲み方は?」
「そうゆう飲み方はよくないね。もう飲まないのなら飲まない、飲むのならちゃんと飲む。痛くなったら飲むというやり方ではちゃんとした効き目が出ないからね」
「ん~…そうかァ…じゃぁ…飲む」
「ん、飲むね。では続けよう」
負けた…負けたよ完敗だ。
あぁ笑いたくば笑え。
アンタらにはわからんだろうがねぇ、内臓が痛いってのはねぇ、どんだけの苦痛か~ゆぅことや。
いいんだ…私はしばらく薬物に漬かってでも痛みとおさらばするんだ…。
自然に治っていっていることをひたすら信じて、今は痛みを散らすんだ…。

痛む回数が減っているような気がするから治ってると思うと、意気揚々と宣言したのに病院から帰宅後さっそく痛い。
気持ちが完全に痛みに負けている。
昨日の夜からびっくりするくらいイタイイタイの絶不調。
おかしいな、一日2回だった痛み止めを倍に増やして一日4回も飲んでんのに。

おかしいとは思わんか。
たいがい内服薬の服用は食後と相場は決まっている。
一日三食毎食後で一日3回である。
私の鎮痛薬は4回。
薬のほうが1回多い。
余った1回の服用タイミングは「就寝前」である。
ほほー。
あたしゃ日により就寝時間が違ってくるし、毎日毎日0時を過ぎなきゃ就寝しないし、そうなると今日の4回目の鎮痛薬は今日中には服用しないことになってしまう。たまに絶不調の頂点を極めた時などは、薬を飲むためだけに起き薬をのむためだけに食事をする、服用に魂を売ったような闘病っぷりであるが、そんな時はほとんどが就寝前であって、夕食後の服用をしてすぐに眠る場合に「就寝前」の分の薬は途中で一回起きてまた飲むのだろうか。
眠ってるひとを「お薬のお時間ですよー」ゆぅて起こして睡眠薬飲ます、みたいな「なんじゃそら」感をたっぷりと感じながら、私はいま病床に伏しつつある。
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by yoyo4697ru980gw | 2014-09-17 14:57 | +YOU WIN!!+ | Comments(0)

笑道入門サル治療:完全麻薬断ち   

2014年 08月 21日
覚せい剤使用者になってしまったら、使用する前の自分には戻れない。
一度やってしまったら、あとは「やめつづけている」という状態の自分になる。
何かにつまづいたり苦しんだりする度に、覚せい剤のことが頭に浮かび再び手を出しそうになる。それを強い意志で「もう二度と手を出さない」と自分に言い聞かせ続けることを一生やるのである。そんなに強い意志があるなら、最初から手を出していないはずである。だから覚せい剤の再犯率は高い。

医療用麻薬を完全に断って一週間が過ぎた頃、私の頭は急にハッキリした。
それまでは週に2回、医療用麻薬オキノームを定時に服用し、それでも毎日服用している時より眠気が少ないと感じていた。そして頭もハッキリしている自覚があった。しかし、完全にやめた時の頭のハッキリさと言ったら『自分の住んでいる世界が自分の住んでいるように感じる』のだ、苦も楽もなく、とても現実的に。
ペイン先生が、麻薬を服用している人でやめた人は全員がやめてよかったと言っていると私に前もって告げたのは、これを痛感させるためであったか、と思った。

私が入院中どっぷりと麻薬中毒者だった時にペイン先生は『何もそんな言い方しなくたって』と皆が思うほど、麻薬に侵されている私を叱責した。私は担当医に「とっても怖い先生だからもうあの先生に会うのはイヤだ」と泣きついた。すると担当医は、もうひとり違う麻酔科の先生に診てもらうことになっている、という安心材料を私に与えた。事実、2回目の診察では違う先生だったが、結局は私の麻薬断ちに取り組む医師は怖い怖いあのペイン先生だった。「何故かあの先生やねん…」と言って落胆している私を見て、一緒に入院していた仲間たちは私を気の毒がった。「違う先生にかえてもらうこと出来ひんのん?」とミッキーが言うくらいのヒドい第一印象だったのである。ミッキーは人見知りの激しい平和主義者であるから、私のように病院から問題視されるような言動をするひとではない。そんな性格のミッキーをして「先生をかえてもらう」という選択肢が頭をよぎるほどの悪い第一印象、ペイン先生。

しかしペイン先生は、私の麻薬が抜けていくとどうゆうわけか物腰が優しくなっていった。薬の量とか種類なんか関係なく『薬を飲む』という行為自体にうんざりしている、と訴えると私のリクエストに応え毎食後に飲んでいた薬の昼食後だけを抜き、朝晩で調節するという処方技を披露した。

「やっぱりなぁ、いくら医療用ゆぅても麻薬は中毒になるらしいわ。やからあの先生がキツいこと言うたんも、自分のためをおもてゆぅてくれてんねん。せやけど麻薬、断ち切れてよかったやん」
タルセバが効き自転車でブイブイいわせている腹の出たツッチーがマクドをおごってくれて曰く、あの怖い怖いペイン先生が怖いのは私を思ってのことだと。
オモチャを辞退してハッピーセットを食べながら病状を報告し合う私たちは互いに、自分が病人のような気がしないと思っているオメデタイ人間である。頭がハッピーなんだな。

ペインの先生は怖く、サルコイドーシスの担当医は冷たい。
治療も何もしていなかった時のただ鎮痛をするためだけの投薬調整に通っていたあの頃の、人間味のある密売先生が恋しいが、今の私とは無関係の先生になってしまった。
そんなわけですっかり病院に行くのが楽しくなくなっていたのだが、改めて考えてみると怖い怖いと言っているペイン先生は今ではさほどには思われない。
冷たいと思っている担当医はもともとこうゆう淡泊な対応なんだと思うことにしよう。血液検査の数値が安定しているからといってクラッカーを鳴らされても、それはそれで反応に困るしね。
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by yoyo4697ru980gw | 2014-08-21 16:54 | +YOU WIN!!+ | Comments(0)

笑道入門サル治療:痛みの数値化   

2014年 08月 19日
「神経痛って一生モンらしいで」
「ウソや~ん、2~3年で治るつもりやで?」
「神経を傷つけたらもう治らんらしいわ、やからお前のその痛みは一生モンや」
「やってられんな…あと3年やったら我慢出来るけどなぁ一生はキツいなぁ…少しマシになるとかないんかな」
「ない。一生モンや」
長年培ってきた技術はカラダが覚えてますそれが職人です、みたいな言い方『一生モン』私の痛みは消えないのだろうか。消えないと思っているむーは、神経痛には温泉が良いとか、漢方はどうかとすすめてくる。どちらもずっと続けなければその効果が得られない『一生モン』タイプ。

「先生、運動って…」
「したらいいんじゃないか?」
「運動していいの?私?」
「止める理由はなにもないよね、順調に治ってるわけだし」
早く言ってくれよ。激しく動いちゃダメなんだと思ってたよ。まァ…痛い時に動けるかっつったら動けないわけで、じーっと固まっちゃうんだけど。
だけどペイン先生は、痛い時にじーっとしていたら痛いことにしか意識が向かないから、うまく気を紛らせる何かを見つけろと言う。
簡単に言うけどやなぁ…動けんぞな、もし。
痛むと手が止まってしまう。
カッターナイフで指をちょっと切って痛い、というのと痛みのレベルが違うのである内臓が痛むというのは。調理中に痛みが走ると、その時に箸で何かを掴んでいたら十中八九、落とすのだ。ビックリするほど痛い。

患者が「そんなコト言われても」と思っているのが、医師から要求される『痛みの数値化』である。「一番痛い時を10として今の痛みはどれくらいですか?」と聞かれる。痛い時に何人もの医師に聞かれるので「10です10ですもぅ10ですよ」と思わず答えたことが何度かあった。私は我慢強いほうなので10の痛みで意識があるわけがない。痛みの許容範囲なんてひとそれぞれの感覚だし、痛みの基準すらないのにそれを10段階評価せよと言われても、そりゃ無理ってもんよ。痛い時はいつでもその時が10の感覚、最高に痛い今である。後で冷静に考えた時、救急車で運ばれた時の痛みと比べたら痛くなかった、と比較する痛みがあるからこそ、数値化できんこともないわけでね。だからってね、そもそもじゃぁ6と言ったところで、医師は私の痛みを正確につかめるかそれも怪しいやんけ。
10が失神で0が無痛、じゃぁ1は小指をタンスの角にぶつけたくらい、としよう。しかもあまりに痛むので数日後に病院に行ったら骨折れてたみたいだね、というレベル。夜通し痛くて涙がチョチョ切れるハズである。1にして相当痛いんだけど、10の痛みが失神するなら1でそれくらいなきゃね。

私は痛みのピーク時には救急車を呼んで泣くほどだったが、それでもまだ意識はあった。人間はかなりの痛みでもなかなか失神まではしないもんである。
退院後、脾臓の腫れもひいて順調に治癒している私の痛みは、2をベースに時々6痛み、たまに8の激痛が走る。が、すでに痛みに耐えて2年目なので今では2くらいの痛みなど涼しい顔である。6の痛みでも「ぅうっ…」でやり過ごせる。
私の場合、数値化してこれはイカンと思う痛みは7からであるが、これが他の患者の7と同等とは限らない。
私の7が、10年も闘病している人の5かもしれないし、たったいま救急車で搬送中の患者の10かもしれないのだ。
人間は、慣れる。
痛みの数値化は患者年数を経るほど、信用度が薄くなるのだ。
結局のところどんな数値で表そうが、患者は痛みに耐え得るのである。

痛みの数値化を要求するのは、もうやめないか。
痛みを数値で表して処方する薬剤を決めるのではなく、医師はただ「その痛みに耐えられると思いますか?」と患者に聞いてみるだけでいいと思う。
患者は「耐えなしゃぁあらへんがな」と答えるだろうから。
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by yoyo4697ru980gw | 2014-08-19 11:16 | +YOU WIN!!+ | Comments(0)