人気ブログランキング | 話題のタグを見る

どうでもよいことを考えはじめたらキリがおへん どうでもえぇのについつい考えてまう どなたサンもその状態が「ミルニング」どすぇ
カテゴリ
全体
*ご挨拶*
*ゑず研(リンク)*
+ミルニング+
+cool down run+
+ハナモゲスト ゲリライブ+
+in much guy+
+談合料亭『千徒馬亭』+
+in the sky?+
+丁猫犬堂+
+開楽館+
+YOU WIN!!+
+knowing+
+朝臣寺+
+mender!+
+武道便所 グレージー+
+難℃ set key+
笑道:サルコイドーシスのススメ
骨折:プロオレラー手引書
RSS登録【Feedly】
follow us in feedly
最新のコメント
> なおにょろさん 骨..
by yoyo4697ru980gw at 15:12
早速のご返信ありがとうご..
by なおにょろ at 13:08
> なおにょろさん は..
by yoyo4697ru980gw at 08:55
おはようございます! ..
by なおにょろ at 06:11
愛が重くていかついです☆..
by yoyo4697ru980gw at 20:53
ブログジャンル
以前の記事
2023年 07月
2023年 05月
2023年 04月
more...
記事ランキング
ブログパーツ
  • このブログに掲載されている写真・画像・イラストを無断で使用することを禁じます。
検索
最新の記事
ブログ移行のお知らせ ~検索..
at 2023-07-07 20:50
イオンの七夕さま~2023~
at 2023-07-03 19:12
市川猿之助救急搬送のニュース..
at 2023-05-19 21:18
【証言書き下ろし】信楽たぬき..
at 2023-05-06 01:31
笑道入門サル治療:病人として..
at 2023-04-18 22:59
外部リンク

何の因果で
一年ほど前、我が家でストーカー問題が起きた。
被害者は、信じられんでしょうがアタシどす。
「ストーキングされてるの…うぇ~ん(泣)」
と表現すると、それとはちょっと違うのだ。
「ストーカー」と聞いて想像するような正統派のストーカーかと言えば、そうではないのである。ストーカーに正統も何もナイんだけどね、行為自体が不当なんだからサ。男が病的に女に恋い焦がれ、理性もへったくれも無く執拗に女のケツを追っかけまわす。それが「正統派のストーカー」である。追っかけまわすのが女でも可。
一年前、被害者の私は32才。一方「ケツを追っかけまわす」側の加害者ポジションに就いている男は、昨日の晩飯を喰うたか喰わんかも覚えていなさそうなおじーちゃん、推定年齢、64歳。

このおじーちゃんは、我が家が半年単位でコロコロ変えている新聞の、新たな夕刊配達員であった。動作が非常に鈍く、わけのわからない行動をとる。私が夕食の買い物へ行こうと自転車にまたがり出発したトコロで、向かいから夕刊を積んだおじーちゃんがやってきた。当然、出会い頭衝突を免れようと私は止まった。するとおじーちゃんのカブが、私の行く手を阻むかのように、私を目指して直進。当たるか当たらんかまで近づくと、おじーちゃんはエンジンを切った。カブから降りるでもなく後ろに下がるでもなく、ただ乗ったまま動かない。
「はぁあ?!」
私は御老体に対してはあまり怒りの感情を表に出さない性格であるが、この理解を超えるジジィの行動に「夕刊配達のおじーちゃん」が「わけわからんジジィ」へとレベルアップした。
「よけんのコッチかいっ」
私はそう捨てゼリフを吐き、グルリとカブをよけて買い物へと出掛けた。
いま思えばあの瞬間、ジジィはきっと私に惚れたんだな…ふ…罪深い女だアタシも。枯れた落ち葉に火をつけちまって…燃えまくるぞ。

それからジジィは夕刊を私に手渡しするようになった。少々の気持ち悪さはあったが、害といえばそれくらいのモノ。正統派のストーカーと違い、ケツを追っかけまわすような体力がジジィにはない。濡れ落ち葉のごとき恋の炎は、立ち上ることもなく煙ばかりでくすぶるのがせいぜい、というのがジジィの遅れた春であった。夕刊を手渡しすることで、もう新婚生活を営んでいるのと同等の妄想が繰り広げられたのだろう。…ジジィ、すまんがアタシには夫と二人の男児がおる。いくら枯れ好みとは言え、男にまみれたこの生活、4人目の男はもういらん。…アナタの愛には…応えられませんの…アナタ亡きあとは…墓前に線香のひとつでも…と、そんな昼メロ劇場を脳内でしばらく楽しんでいたところ、現実の世界ではジジィが勝手に行動力を発揮していた。

仕事から帰った私がシャワーを浴び、濡れた髪を拭き拭き玄関前の車まで、サングラスを取りに行った時である。夕刊配達のジジィがやってきた。私は故意にこのジジィを無視、手渡しの拒否を行った。目の前にあるサングラスをわざと「どこにやったかなぁ~」と探し続け、ジジィが諦めて新聞受けに夕刊を入れただろうと思う時間経過を経たのち、目の前のサングラスを取って車の助手席を降りた。
ところがどっこいジジィは足音も無く私の背後に近づいていて「うわっ」と驚きの声をあげた私に言った。
「おネェちゃん、(ピーーーーーーー※自主規制)やなぁ…。はい、コレ夕刊。」
ひぇえええぇぇぇ~!!
私は夕刊をジジィから奪い取ると、一目散に部屋へと逃げ帰った。そして夫むーちんへ電話。
「あのさぁ、夕刊を手渡しするジジィがいるゆぅてたやろ?今、手渡しされてな。ほんで『おネェちゃん(ピーーーー)やなぁ』てなぁ、ゆぅてん。気色悪いコトこの上なかったわ。ほなら、新聞社の電話番号ゆぅわな。」
むーちんは20代半ばくらいの血の気の多さなので、私は滅多なことでむーちんをクレーマーにさせることはない。我が家で何かの怒りが勃発したばやい、「たいがいにさらさんかいタボっ!!」と自由の女神をも倒さんばかりに荒れ狂うむーちんを「まぁ、まぁ…明日、私が電話入れてゆぅとくさかいに…ほれほれ、ポンスケでも食べてぐっすりお眠り…」となだめているくらいである。この最終兵器を刺客として送ってもいいとさえ思ったのだ、私は。このピー発言を受ける前に我が子がこのジジィに声をかけられ、どこに行っていたのか、塾か、遊びか、と問われていた。チョモは無視してきたと言っていたが「あのジジィ…そ~と~アブねぇな。」と我が家では問題視されていたのである。

むーちんとゆう最終兵器は期待以上の任務を果たしたようだ。翌日から夕刊配達員が変わった。心静かな日常が戻った。
のも、束の間。
我が職場にジジィが出現。私は咄嗟に身を隠した。が、オーダーされたモノを作らねばならぬので、ものすごい猫背になってサンドイッチを作った。
「あのジジィ…どうやってココに…」
我が職場は人の出入りのチェックに大変、厳しい。「ストーキング目的で~」「あ~そうですか~」なんて入られるような場所ではないのである。入ることが許可されるような正当な理由がなければいけない。私なんてココに面接に来る際、その来た目的を「面接」と申し上げたのだが「少々お待ちください」と少々じゃない時間、待たされた。その間、警備の人が内線で「○時に面接をするという方が受付にこられてますけど、面接の予定はありますか?バイトの面接だとおっしゃられていますが、バイトの募集をされましたか?」と、全く私の申し出など信用していないんだな、という確認をとった。ハローワークを通して面接の日程を決めたのであるが、問い合わせた(私の希望先である)お好み焼き屋さんが既にバイトが決まっており、しかし同じ建物内の喫茶店が急遽バイトを募っているので、喫茶店でよければ面接を…という、まだ募集をかける前の喫茶店へフライング面接に行くことになっていたのである。私のバイトは常にこういったカンジで決まる。ああ、ちょうど今ひとり辞めて募集かけるトコだったから、もうキミでいいや。とか、○時から○時で入れる?…入れません。…あ・んじゃキミにする。…はい?なぜに??とかね。すんごくテキトーに決まるのだ。それで、喫茶店の名前すら知らないテキトーな私は受付でドコの面接かと問われ「面接の時間をハローワークに決めてもらっただけで、喫茶店の名前は聞いていません。」と正直に申し上げた。しかし、この「面接へ行くのにその店の名前を知らない」ということが、信用に欠けたようである。面接をするという喫茶店にしても、募集しているのが一名で、これから一名の面接が決定しているのだから、まだ募集をかけていない。つまり私の面接は、ドコにも知らされていないカタチの、水面下で行われようとされている、とってもタイミングの悪いカンジでだだいま進行中なのであった。「あのーお好み焼き屋さんで募集がかかってたんですがーそこがもう決まっていてー、でも喫茶店が急遽ひとをひとり探しているということでー、ウチウチでそういった面接トレードみたいな話にー、なっていると思うんですけどー…」というような説明を警備の人にすると、お好み焼き屋さんの店主が私を引き取りに走って来られた。「ごめんごめん、入る時のチェックのことゆーてなかったなぁ、ごめんなぁ。」「いいえ…いいんです。あの…面接の時間に遅刻して…すいません。」いやいやいや私は20分くらい前には着いてたんスけどね、疑われたものですから。お好み焼き屋さんの店主は私を喫茶店へと導き、「門の警備につかまっとったみたいやで~」と遅刻の理由を説明してくれた。「いや~…ごめんなさいねぇ…。ココ、出入りが厳しいトコやのよ…この店自体はそんなん違うから、安心してね。」事実上遅刻して面接をした私はその日のうちに採用され、その日のうちに働いた。かように厳しき、出入りの制限。無職の人間、身元不明な人間は、ココの関係者に引き取りに来てもらわねば入られもしないのだ。ジジィに介添はついていない。というということは、中に入るのに必要な職業を持っていることになる。
「あのジジィ…何しにココに居るんだ…?」
こっそりと探りを入れると、何か領収書の束のような物がテーブルに出ていた。ガスメーターのチェックか…水道…電気…集金系の仕事を理由にここへ来たのか。ジジィはオーダーした食べ物を半分以下しか食べなかったのに、1時間以上も長居した。その間、3回くらい居眠りまでかます始末。
「まぅちゃん…あのお客さん…なんか…おかしくない…?」
と耳打ちするオーナーに、私は「あの…実は…」と情報を提供したのである。するとオーナーは、度々職場に現れるようになったこのジジィと私との直接的な接触がないよう、計らってくれた。主にレジでの対応をしているユンちゃんにも「あのジジィはあぶねーぞぃ」と危険度マックスを伝え、私たちはジジィに機械的な対応をした。
そして私は、フリー。職場を辞めた。本当に心静かな日常が戻った。
のも、束の間。
朝のセールに出掛けると、カブでここいらを徘徊しているジジィに出くわす。
…ここいらで一体なにを。
中学校まで出向くと、中学校の手前のたこ焼き屋さんのビニールで囲ったチープなイートインスペースでランチどきでもないのに、ジジィ、喰ってる。
…おいおいおいなぜココにいる。
自転車で20分はゆうにかかる激安店へと足を運ぶと、斜向かいの酒屋の駐車場に凍りついたように、ジジィ、立ってる。
…固まってまーす…て・オイ。
そのどれもこれもが「ただ居る」というだけである。私を追っかけまわしているであろうはずはない。私が朝のセールに出掛ける予定であることも、午後に中学校に夏服の採寸と申込に行くことも、夕方に近所に買い物に出掛けたがなんとなくサイクリングがてらちょっと遠くに行きたい気分になって行き先変更の気分屋行動を起こしたことも、ジジィには知る由もないのだ。それなのに、行く先々にジジィが居る。目を合わせるでもなく声を掛けられるでもなく、視界の中にちょくちょく、居る。

んで、なんでこんなことをつらつら書いたかといったら、おかしなジジィのご紹介ではもちろん、ない。ご紹介したトコロで私には何の得もないぢゃん。ワタクシ込みで変人扱いされるくらいのもんで。…あ・ソレって得なのか?
自宅待機休校一週間が決まり私たちは今、暇を持て余している。予定されていた中間テストが延びたからといってチョモはこれをチャンスと猛烈に勉強をしたりするような素振りもない。私はといえば土曜日の朝にイネさんから「ニュースみてごらんソッチ大変なことになっとるよ」というメールを受け取ってから「学校封鎖や」と正式な連絡を待たずに勝手に休校を決定していた。「ランチに行こうよ~」と誘うチョモとイノッキに「インフルで休校になるで、来週。」と予言した。「だから出歩いて感染したらヤだ。病みあがりだから、ぜったい病気に負けるよ…ヤだヤだ。」しかし、土曜日の我が家に昼食がないのも、あるもので昼食をこさえることがヤなのも、予言できる。だから自宅待機の命が下らない土曜日のうちにと、ギャストでのランチを終え、図書館へ行って一週間をツブせるに足る量の本を借りた次第である。
ジャンルは全てノンフィクション。その本の中に「名前はきーたことあるけど読んだことはなかった」一冊を入れた。20~30代に人気の作家、角田光代女史である。ホームページ内で連載したコラムを本にまとめたもので、たくさんの項があり、「結婚って縁と関係ないの?」の中で角田女史が、こう書いている箇所を読んだ。

運命の人、というものを私はあんまり信じていないけれど、縁のあるなし、というものは確実に信じている。縁がある人とは、友達であれ恋人であれ恩師であれ、こっちが行動を起こさなくともどこかで会える。価値観や立場がまったく違ったとしても、一年に一度しか会わなくとも、関係は切れない。
ものすごく好きなんだけれど縁のない人というのもいて、会おう会おうと努力しているにもかかわらず会えず、気づいたら疎遠になっていたりする。
その関係に、意志の力というものはあまりにも関与できないような気がする。縁、というほかないような気がする。
(角田光代著『恋をしよう。夢をみよう。旅に出よう。』より抜粋)


この箇所だけ取り出すと、角田女史は「縁」を軸に人との関係を築いているような性格であるかに思われるが、この一冊を半分ほど読んだ時点では、角田女史に対して「成り行きに任せて」という受け身な印象は、決して持たない。自分の好きや嫌いやを主張するようなひとではなさそうだが、かといって相手に任せた関係で流すようなおひとでもないようだ。縁にすがるひとでもなければ、縁を否定的に扱うひとでもない、だからといって全てを縁では片付けないし納得もしない。たとえ縁でもイヤなら自分で切り離す、無言で。そんな印象を受ける。
私は「これも何かの縁」と最初の一回で「縁」を出してくる営業や勧誘に対して「それは無理からアナタがこさえた縁ですから。」とキッパリ言い切る。「ホンマにアナタとの縁があるなら何もしなくてもこの話、まとまりますよ。だからその時がきたら考えます、今じゃないっス。」と言って断る。「縁」をウリにするならその「縁」とやら、相当しつこく繰り返されなければダメである、私の場合。一度や二度だとまだ「おっと、奇遇ですね。」くらいの感情でしかない。

この箇所を読んだその夜に、また件のジジィと遭遇を果たしたのである。
我が家は飲料水を近くのスーパーで無料で調達している。電子イオン水を専用ボトルでもらう、というシステム。これは調理にも使用するが、その日にイノッキから届いたお裾分けのタケノコを茹でるのに電子イオン水が足らず、私は21時ちょい手前くらいの時間であったと思うが暗がりの中、タケノコのアク抜きのために自転車に乗って水の調達へ出掛けた。3リットルの水を汲んで自動ドアから出た時、ジジィのカブが目の前に止まった。
…こんな時間であっても出くわすか…。
推定年齢から推測するに21時といえば、私の中でとっくにジジィは鼾をかいてしかるべき時間であった。早くも17時に夕餉を終え、ワンカップ大関などで上機嫌になり、19時半にはもう目など開けておられずウツラウツラ。20時には完全に眠りこけ、21時なんぞジジィにとっては真夜中である。…そんな推測を、ジジィは見事に覆した。私に一瞥もくれず、ちゅーか私に気付きもせず、ジジィは入店。
…縁なのか…これは縁なのか…。
私の背中には感電するほどの悪寒が走った。
これが「縁」だとして、この「縁」にはいったい何の因果応報があるのだろうか。
ジジィはいったいぜんたい、私のドコに絡んだソウルメイトだというのだろう。
この「縁」を私が「意志の力」で関与できるとするなら、はっきりとこれしか言えない。

…いらん。

それだけだ。
by yoyo4697ru980gw | 2009-05-20 19:27 | +YOU WIN!!+ | Comments(0)
<< ヒキコモリからの脱皮 イッパチ始動 >>