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木枯らしがピープー吹いて、おおさむこさむと山から小僧さんが泣いてきた日、私は銀杏並木の坂道を登っていた。両手に紙袋を提げて、ボーっとはしているが黙々と歩いていた。確かに寒いがこうして坂道を歩くことで寒さというのは感じなくなるもんだな、いや既に麻痺してるんじゃねぇのか?違う、これも運動だから体が温まってるってことだろさ、しかし足の指先がいつまでも温まらないのはなにゆえ?もしかして気付いてないだけで私の足は凍傷になってんじゃねぇの?なに?!今日はそんな危機的な寒さか?それはねぇだろ、太陽あんじゃねぇか。と思っているが実はありゃ太陽じゃなくて月だぴょ~ん、ええー?!んじゃ、今は夜じゃねぇか!!明る~いっ!!!こんな夜は、ハ・ジ・メ・テ(うふ)。と、思考回路があらぬ展開をみせていた。
散歩なら意外とスタミナのある私は、この坂道を休むことなく歩き続けた。なだらかだけれどテラテラ徒歩で30分くらいは続く坂道。強い風でミゾに集められた銀杏の落ち葉が、溢れんばかりにてんこ盛り。 枯葉の季節、我が職場は落ち葉をすぐさまかき集め常に落ち葉が落ちていない状況を作れという掃除命令が各店舗に出され、オーナーは朝も昼も、お客さんが居なくなった隙を狙って「落ち葉掃いていくるから、よろしくね。」と裏口から出ていく。最初は小さな塵取でかき集めていたのだが、埒が明かないってんでとうとう鉄製の取っ手のついた大きな塵取に変わった。ガンデキとダンボールも加わって、落ち葉三点セットである。 なぜそんなに落ち葉を目の仇にしているのだろう、偉いさん。タバコの吸殻やコンビニの袋が落ちているのとは違うのだ。落葉樹は落葉するから落葉樹なのだ。落葉樹は迷惑行為はやっちゃいない。ゴミを落としたわけじゃない。私、好きだけどな、落ち葉が風で舞ってるの。私は断固、戦うぞ!庶民の風流を、市民の季節感を守るため!『落ち葉は落ちたそばからかき集めて捨ててしまわなくてもイインジャー(ショッキングピンク)』として、戦うぞ!地味に戦うぞ!!裏口を開けて、落ち葉が入り込んで来たら「いらっしゃいませ~」と言い、レジのそばのカウンターに常連のお客さんが座れば、わざとたらしく裏口を開けて舞っている落ち葉を見せて言うのだ。「いや~ん、倉さん見て~。すてきぃ~!落ち葉が舞ってるぅ~風流ぅ~!」と。 この日も私は落葉派のイインジャー(サーモンピンク:洗濯で色落ちした)であった。てんこ盛りの落葉が風で巻き上げられ、すごい勢いでブァ~っと坂道を下って来たのである。遥か坂のテッペンから下ってきた銀杏の葉っぱは勢力を弱めながら、でも確実にカタマリで下ってきた。私は歩幅を変えることなく、思った。 「おぅ…このままだと落ち葉まみれは免れない…」 そしてイインジャーたる瞬時の判断を下すため、自分自身の全身をチェックした。髪の毛、そういや昨日トリートメントしなかったな・化粧、かなり崩れてるだろこの時間・ブーツ、かれこれ3年履いてるな・ジーンズ、サイズが合ってないヤツだな、これいつから洗ってないんだっけ・インナー、う…これはちょっと高いぞ…まぁでもキャミ重ねてるし・キャミ、そろそろ手を出してはいけない歳になってきたしな・羽織、呉服屋のワゴンでみっけたリサイクル品、1000円だったな十分着た・マフラー、何本でもあんぞもってけぬすっとぉおぉおぉぉおお!!よっしゃぁあぁあああぁぁ!!来いっ銀杏よ!私の全身を撫でてゆけぇ~っ!! 受身300%でウエルカムだったのに、落ち葉は私のつま先の手前から「モーゼの十戒」の如く左右に割れた。お殿様でも「おな~り~」か?私は振り向いたがそこには殿様も何様もなく、ミゾに落ちゆく葉っぱの姿があるばかり。 いとのきて さうにわかれり 銀杏や 怪しうはあらず 花鳥風月 詠んでみた。 なにが起こってもとことんまでもってゆく心、それこそが風流。 風流も、ラクじゃぁないのだ。
by yoyo4697ru980gw
| 2007-12-24 00:31
| +ミルニング+
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