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素潜り玄人への道 ~わりとショートカットで~
物心ついた時から寒冷蕁麻疹を患っている弟は、私が知る限り泳げなかった。
プールに入ったら全身に蕁麻疹が出て腫れあがるので、泳げる前に入れなかった。
ダウンなんて一切いらない宮崎で、冬には防寒をしていても顔が腫れる。
とにかく冷えることは何もできないのだ。
そんな弟がいつからか生意気にも「俺オマエより泳げるわ」と言うようになった。
その頃にボルダリングを覚え、岩を登るついでに素潜りまで覚えたようだ。

「どうする?アジが100匹くらい釣れてるみたいよ?行く?」
「アジ南蛮漬けやな・・・でも立て続けに食事する約束入れちゃったんだよね。食べる日がないんだけど」
「だったらオレ、潜ろうかな。アンタ波打ち際でワキャワキャゆーて貝取りでもしとけば?」
「ふざけんなっ水着持ってきとる。潜る」
「いやいやいや水着とかそんな軽装で素潜り出来るような場所じゃないから。ウェットスーツじゃないと岩とかにぶつかってウニ刺さるしカキで切れるよ?」
「一回アンタが潜るの見てから決める。たぶんラッシュガードで潜れる」
「ガッツあるな、おい。泳げる?結構体力いるよ?疲れるよ素潜りって」
「泳げないけど海だから浮くしね」
「経験ないんでしょ?」
「何を持ってして経験なのさ」
「釣りしてて一回落ちたことがあるとか、波にのまれたことがあるとか」
「どんな日常やねんそれ。ここに住んでる間アホほど海で泳いだけど離岸流に本格的にさらわれたこともねーわ。サラっと波に引かれたことはあるけど制服のまま入水しても常にブジカヘル」
無事に帰還いたし候。運とカンが多い生涯を送って来ました。
「ん~無理だと思うけどねぇ。最初は波打ち際で貝取るくらいにしといたら?絶対に素人はいけないとこ行くからまず見ときなよ、何人も死んでるから」
「死ぬんだぁ・・・でも人間って死ぬ時は死ぬからねぇ」
「波に体もっていかれるのってそんな甘いことじゃないからね。知らんから言えるだけ。パニックになるよ」

カナヅチから素潜りのプロに変貌を遂げたタカシ先生からの助言。
其の一、潜るなら完全防備!
ウエットスーツに地下足袋・手袋、肌を絶対に露出しないこと。カキやフジツボ、貝類がびっしりへばりついた岩にぶち当たったらザックリ切れます。人間は無力です、波の力を前にして抵抗できるならそれは人間以上の何かです。
其の二、体には何もつけるな!
素潜りは海水を飲みまくります。タカシ先生もグビグビいってます。
腰から水の入ったペットボトルなどを重り代わりにつるし飲んだあとはそれが浮き替わり、みたいなことを言っているうちは素人です。腰回りにつけた装備が波で体をもっていかれた時に岩の間に挟まり水中でパニくって息が止められず溺死した人間はたくさんいます。玄人は浮きを手で持って行き浮きのほうに装備をつけます。そして波で自分が危なくなれば手を離すのです。装備よりもすぐに命を取れる、それがプロです。
其の三、自分の限界は過小評価!
あともうちょっと行ける、は絶対に行けません。自分の限界は自分が感じるよりも先に訪れます。限界の一歩手前でやめる判断が出来ることそれが玄人の第一条件。素潜りのプロとは出来る人ではなくやめられる人のことを言うのです。

「命あっての素潜りだから」
名言出しました、タカシ先生。

では皆さんのイメージを覆す素潜りのはじまりはじまり~

「うわ~ぬかるんでる~タイヤ半分埋まった~」
「四駆でよかったね」
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「まだこれ二駆よ」
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「二駆で行けるんだ」
「馬力が違うからね」
馬力はいいけど燃費が悪いそうです。

「落ちないでね?」
「なにそのワンランク上の注意」
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「行けばわかる」
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海への道が見えないイヤな予感。
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やっぱりな。
現地の釣り人しか行かないパターンの海ね。
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落ちたら死ぬデスルート経由。
そこまでして釣果重視か!の遊びじゃないヤツですね。
この世にはデートで行ったらフラれるタイプの海がありますが、それがココです。
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オマエよくも出がけに「サンダルで行けるかな?」の私の問いに「いけるんじゃない?」て返したな。潜りをあんなに無理と言ったくせにこのルートをサンダルで行けるって危険予測の見積もりが狂ってるだろ。
フザけて昨日買ったモンペさっそく着るか~なんつって着てよかった。
さすが運とカンだけの女、命拾いしたぜ。
リゾート気分で南国の海テイストのファッションでしけこんでたら大怪我するところだった。

私を置いてサクサク歩く弟の荷物。
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5キロ。
よくこの道で5キロを運ぶ気が起こるな。
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手ぶらでも無理な足場で5キロを担ぐ弟。
「海に着くまでが危険すぎるんじゃっ!」
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「ひぇえぇええぇっぇえっ!落ちる~!待って写真撮るからつかんでて怖いコワイこわい」
「度胸あるな」
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「狭すぎてアングルがうまくいかない!もうええわ、早く行って!この幅でふたり立ち止まるの無理っ怖いっ!」
「オマエふざけんなっ」
姉弟喧嘩、勃発。
危険な状況で男女は恋に落ちるらしいけど、崖から落ちそうになると男女は間違いなく喧嘩になります。
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「ちょっと、どっから降りた?」
「ソコに道あるじゃん」
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「ドコよ?」
「みんな降りてるから色変わってるトコあるやろ?」
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「いまいち明確じゃないんだけど、その後のルートが。」
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たぶんこんな感じの道順。
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こうかな。
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正解どれやねんっ!
手探りすぎんねんっ!置いていくなっ!

なかなかのひと悶着がありまして素潜りポイントへ到着。
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目指すはこちらの洞窟です。
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見えていますが意外と距離はあります。
この洞窟にはまだ行ったことがなくて探索してみたかったらしいですが、白波が立っていてとても危険なんですって。
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「いいなァ楽しそうで。このまま潜ろうかな」
「タオル持って来た?」
「いいえ」
「タオル敷かないと車濡れるじゃん」
小せぇ男だな。
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わずかばかりの日陰はあっという間になくなり太陽が動いていることを実感させてくれます。
ジリジリ、暑い。というよりもはや痛いです。
「あつ~潜りた~い」
「無理無理。ここは波の引きが強いから。じゃ洞窟までちょっと行ってくる」
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優雅に見ているでしょうが、
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過酷な場所なので居るだけで大変。

「ハリセンボンつかまえた~!まぅ見る~?」
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洞窟に向かう途中、ハリセンボンを捕まえて私に見るかと問うので「見る」と答えると岩場を戻る弟。
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泳いだほうがラクで早いじゃないかと言うと、泳いで戻ったらハリセンボンが流れていくらしい。
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それで歩いて持って来ました。
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プカプカ浮くハリセンボンがグングン流れます。

穏やかに見えるこの海、じつは潜っている場所は素人には潮目を読むのが難しい入り江なのです。
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ポトンと放ったハリセンボンは波に弄ばれて右往左往。
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岩付近はとくに波のチカラが強くまた予測も出来ません。
この日はプランクトンの粒が肉眼で確認できるほど濁っていて視界がとても悪い。
濁っていても上から覗き込んでこの透明度ですから、南国の海はバカにできませんね。
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浮いたハリセンボンはこのような軌道で流され見えなくなりました。

「潜れるな。よし、潜るわ」
「いやいやいやいや、ココはやめとけ。ココは最初に潜るところじゃないから。もっと初心者のトコ連れて行くから。俺が最初に行ったトコ。そこなら何かあったら助けられるけど、ココは無理。潮目読めるわけねぇ」
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こんな潮目でしょ?いけると思うけどなァ。

「帰りは違う道で戻るよ」
「道か?これ」
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ピースサインを繰り出す弟の片手の荷物は海水を吸っているので5キロ以上。
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誰が設置したのかわからない岩から生えているロープをポーンと蹴って私を置いていく弟。
これ、画像では急な傾斜みたいに見えますが、ほぼ垂直の壁です。
弟が転げてくるんじゃないかと思ってテッペンに着くのを見届けてから私がGOですが、このロープは切れちゃうんじゃないかと信用がならんので全体重を預けることが出来ず、素手で登ったほうが早かったくらい時間がかかりました。
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素潜りポイントは遥か下。
「こっちね~」
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弟はアレかな、死に場所を探してさまよっているのかな今。
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足場がだんだん悪くなります。
「こっちね~」
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もう道でもなんでもないような道を進みますが、弟は道だと言い張ります。
左に足を踏み外せば、ズドン
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右に道を踏み外せば、ドボンです。
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「うわ~緑々しいねぇ~!ほら見てん」弟、緑のグラデーションに歓喜。
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「…そうね」
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危険極まりない環境で見るこの景色に、私はグラデーションを愛でるほどの感動をおぼえてはおらんが。

「ここ出たら初心者の海に行くから。そこだと離岸流とかないし。波はあるけどね」
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どやって出んねんっココを!
ここを出るのが過酷すぎて初心者の海なんて余裕やっちゅーねん。

では、ココからは初心者用の海で素潜りデビューを果たし、当然ながら海中なので画像はございません。
ちなみに素潜りをするような恰好じゃない軽装というのは、こういう装備を言います。
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「先生、あっちのほう行きたい」
「最初から沖に出るのは危険だってば。しばらくはここらへんの足つくとこで波にのまれて」
岩の浅瀬で波にさらわれる。
手も足も上にあがって転がる転がる、痛い痛い。
「ねぇ、最初最初って言うけどさ?どんなひとでも最初の1回目はあるわけやん、プロにも。」
「そりゃそうよ」
「その1回目ってのが私には今日」
「うん。で?」
「干潮って2~3時間しかないんでしょ?急ごう」
「ガッツあるな、おい」
それもさっきから言ってるけどさ、ガッツあるんじゃなくてガッツしかないのほうなんだけどな。

タカシ先生が白波の立つ浅瀬で波のパターンをつかめというので、コロコロ転がってビックリするくらい海水を飲む。
泳いでいて顔を海水に着けたままシュノーケルに入った海水を吹き上げるのは初心者には難しい。
「なんで鼻からも口からも海水を飲んで苦しいんだろう?何が悪いの?」
「鼻で息してるからよ」
「鼻で息しないの?」
「しない」
「先に言っといてくれる?そういうコツ」
「普通は鼻で息して海水吸って口からも飲んで苦しくなってパニックになるんだけどね。よくパニックならないね」
「なってるで。だからといってバシャバシャやったところで無駄に体力を使うだけやから海水飲み干して呼吸する、しょっちゅう苦しい」
「しょっぱくない?」
「しょっぱい。すごく喉が渇いてあ゛~水が飲みたいっ!て思う、喉がカラい、かなりつらい。でも水が欲しい~!てのが続いても1分程度なんだねアレ。ずっと喉がカラいわけじゃないってわかったら1分の我慢やなおもて」
「そういう気持ちの切り替えって、普通は難しいの。初心者はとくに怖いってのが先だから」
「気持ちの切り替えが人より早いからね、私は」
「そだね。どうする?沖に出てみる?」
「行こう」
「行く?!」
「なんなんだ、自分できーといて」
「いや…俺は最初行かなかったから」
次がいつでもあるキミと私とでは、取り組み姿勢が違うのだよワトソン君。
私には次に故郷に帰る理由が今のところ無い、きっと夏にはもう帰りません。

「ぅわ~~~~っ苦しいっ」
「本当に?」
「なんでウソつかなアカンねん」
「ぜんぜん平気そうやから。たまに顔あげて自分の位置、確認して」
「ヤだ。顔上げたら疲れる」
「俺より前を泳いでるっておかしいやろ?後ろにいるのを引っ張るならわかるけど、前にいるアンタをもう2回引き戻してるからね?本当に危ないから、顔上げて位置確認しないと」
「アンタなんのためにおんねん?」
「へ?それ俺の役目?」
「何かあったら助けるって言ってたじゃん」
「あ、そういう感じの助けだったんだ…」
行き過ぎる防止のために先生がついています。

「どうする?この先ちょっと危険になってくるんだけど、行く?」
「行く行く~」
「行く?!」
「どういうことやねん、きーといて」
「いや…さっき岩場に上がる体力なくなってたし、行かないかな~て思ったんだけど。ガッツあるな。今もうココでもよくついてきたなって感じよ?宮崎で素潜りしてきました、て堂々と言えるレベル」
「んじゃ堂々と言いふらすわ」
初日で沖の危険な潮目のポイントまで行ったらもうどこでも潜れるレベルだそうですよ、私の次の職は海女っつーことでよろしいですかね。

足のつかないところで海水を飲むということが初心者には怖いことなんですって。
私も怖くないというわけではないのですが、たぶん好奇心のほうが勝つのだと思います。
だから夢を持てない若人のみなさんがた、夢を探し出せなくてもくじける必要はありません。
好奇心があれば行動を起こすことは出来ます。
私の好奇心はおもしろそうというだけの動機ですよ、こんなつかみどころのない理由で恐怖心をねじ伏せるわけですから、好奇心ってコスパいいよね。

ただねぇ…いただきたくない勲章がねぇ…。
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「痛ぁいっ!!足が腫れてる!!」
「あ、それ勲章・勲章」
望まざる切り傷は岩に叩きつけられた時に切れたそばから海水で消毒されているので治りは早いですが、陸に上がると紫外線にさらされて腫れていきます。
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細かな水疱は紫外線による火傷です。
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指先も切れまくります。
太ももがパンパンで膝を曲げることが出来ない筋肉痛が3日ほど続き呻きながら起きる朝を迎える、それが素潜り玄人への道です。
たった一日で先に進んでショートカットで道を究めると勲章がえげつないので気をつけましょう。







by yoyo4697ru980gw | 2019-08-05 13:19 | +朝臣寺+ | Comments(0)
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