闘病ライフを満喫中のみなさん、ごきげんよう。
精密検査の結果を聞きに行った日から疼痛と快眠の両方に効くことを期待して試しに服用しているウツ錠の副作用がとんでもないキツさです、騙しやがったなオニマツ。
投薬の副作用にはこれまでも耐えた経験があるから、正気を保って副作用を受け入れてるけど、これが『副作用の第一歩』という条件だとかなりキツいかな。
そんなわけで、眠れなかったとしても投薬の手始めに、抗精神薬や入眠剤などの脳神経系の薬を処方してもらうのはおすすめ出来ません。
薬への依存が、自分でも依存と自覚しないまま起こるからです。
通常の鎮痛剤でも副作用が最初にキツいと感じたらその時に、医師に相談するようにしましょう。
闘病が長くなってくるとカンも鋭くなるので、いける副作用といけない副作用をなんとな~く嗅ぎ分けますが、最初からは無理でしょうから。
今の私の副作用は、実はすごく微妙なの。
いけるような気もいけないような気もしてる。
6:4でいけるかなァ、際どいよね。
自分でコントロール出来るかどうかがポイントになってくるけど、綱渡り状態だなコレは。
「睡眠薬が処方されてん」
「とうとう?」
「ガッツリ睡眠薬てわけじゃないけどね。ま、でも脳をコントロールするヤツやから精神科の薬やな。強い眠気が続く副作用。いま地震きてるけど、私だけやんな?」
「うん。まぅだけやな」
やはりか。
こんなに長く震度3が続いているのに一向にニュースにならんおもたわ。
投薬ってこういうことなんです、副作用って、こういうことなんですよ。
効能を得ることはセットで副作用にも耐えないといけないんです。
これが長期にわたる闘病の内容のひとつですから、覚えておきましょうね。
誰だって病気はします、その延長線上に大病や難病もあって、風邪やそこらでカタのつかない病気になったとしたら、まずすることは覚悟です。
覚悟を決めないと区切りがやってこないのが闘病ですよ。
期限を決めて諦めろとか、死に急げと言っているのではありません。
体力があるうちにしか試せない薬があり、精神力が強い時にしか耐えられない副作用があるのです。
体力も精神力もひとそれぞれ違うけど、共通して言えるのは、自分が持っている体力と精神力以上の覚悟が必ず必要になってきます。
無理にでもイヤでも、知らなきゃいけない味があるのです。
苦手でも飲み込まなきゃいけない。
吐かずに飲み込めるかどうかは、覚悟できているかできていないかの違いしかありません。
だから泣きながらでも覚悟をしてくださいね。
吐くよりも飲み込むほうが易いから。
人間の身体にはひとそれぞれ人体の不思議があって、同じ病気でも、まったく同じ治療で同じようにうまくいくわけじゃない、てな場合もあるんです。
データ上有効な治療法がコレ、てのが出てるだけですからね。
自分に合う治療、合う薬は、自分の身体に聞くのが一番だと思います。
試してみる、という投薬を始めた時に私が覚悟を決めるのは2週間。
うっすらとした睡眠と急に落ちる入眠効果を得るために、ホヤンホヤンしたまま仕事に行かねばならんのにも、耐えます。
眠気がなくならないうちに次のウツ錠を服用するので、もうずっと眠気と痛みのケンカ。
しかもそんな状態なのを身体が慣れる2週間、我慢しなくてはいけません。
1週間目くらいには副作用が薄れていく感覚はありますが、自分の体調如何では副作用が吐くほどつらい日もあります。
でも、2週間は我慢。
最初の1錠で危ないと感じた時以外は、私は我慢します。
1錠で危ない時は身体が教えてくれるのでご心配なく。
アホでもわかりますので、そのたった1錠でやめてください。
その時は、2週間我慢する価値はありません。
だってアナタの身体が効能よりも副作用のほうを選んでいるのです、残念ながら効果は得られません。
違う薬を試してみるのが、モアベターよ(←小森のおばちゃまで検索)
「起きていられない・・・起きてるけど覚醒はしてない・・・現実社会に存在している気がしない・・・」
正気を失うのはこれで2回目だから、正気でいられる。
ん、日本語、大丈夫か。
アレは正気じゃなかったな、と後になって気付いた経験があって今回は自分を客観視出来るから正気でいられる、てコトね。
1回目は退院後の医療用麻薬を抜く時に。
本人が正気でいると思ってることが正気じゃない人間の一番やっかいなトコなんだな。
「ずっと眠気があんねん。眠たい波があるとかじゃないから、眠気を感じながら起きてて、仕事内容とか聞きながら理解もしてるし返事もするけど、実際に自分の脳が指令を出して自分を動かすのに時差がある」
脳神経に働きかける薬の副作用ってだいたいこんな風に朦朧とする。
脳がダメージを受けると、しんどいことがよくわかる。
医学の進歩が目覚ましくても、時代が変わっても治療法が変わっても薬が変わっても、副作用が変わらないのは何故だろう。
「明日、ずっと運転やから今夜はウツ錠飲まんとくわ。この状態で車の運転て危ないから」
「そうやな」
ウツ錠ウツ錠と気軽に呼んでるけど、その正体はリボトリール錠。
脳に作用しけいれんを抑える薬で、てんかんの薬として処方されるのが主。
脳の不調によるめまいや動悸・痛みなどの治療に用いられることもあるので、私はこっちの効能を期待して試しているというわけ。
「昨日の夜のウツ錠抜いてからやっと現実に存在してる、て感覚が戻ってきたわ」
あと何回、正気を失う服用を試すだろうか。
正気っていいな、心地良い。
これを正気な時に実感できないって、どれだけ愚かなんだろう。
「正気っていいねぇ~『いる』てカンジがする~」
孫が男の子だったら正気って名前をつけてあげたい、読みタダゲ。
キラキラネームでもシワシワネームでもない、ジワジワネームNew!
「混んでたら間に合わんかも、おじーちゃん」
久々に長く運転するけど、ビュンビュン飛ばさないと。
車内で持って来たプリッツを食べながら、ビュンビュン。
ギアにかけてあるコンビニの袋がゴミ入れ。
「誰やっピノ食べたんっ」
ヒー坊がゴミをあさって、自分の知らないピノの残骸を見つけてほざく。
ボクに内緒でピノ食べやがって!という口調でほざく。
「正気か?アンタや」
「ボクか」
「おばーちゃんと旅行に行くのに駅まで送って行って、時間あるからアイスでも食べよう、てピノ食べませんでしたか?食べましたね?私を残してとっとと電車に乗りましたよね?」
「食べましたね~」
ピチピチの21歳の正気でもこんなモンか。
ウツ錠でトリップしても私は余裕で正気だな。