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笑道入門:サルコイドーシスのススメ
とても寒い日の日中、私は自転車に乗って近くの図書館へ出掛けた。
到着する1分前くらいに、昼食後の痛み止めを服用し忘れたことに気が付き、そのうえ頓服の医療用麻薬も持って来るのを忘れている状況。
しかし図書館にちょっと行ってそこから3分ほどのところにあるスーパーで買い物をしすぐに帰るから大丈夫だろう、と高を括った。
すると、図書館の中で左脇腹が急に痛みだし、すぐに背中にまで痛みは広がり、呼吸が浅くなってきた。…痛い、ヤバいくらいに。

私はスーパーには寄らずにすぐさま帰ろうと考えた。
図書館には予約の本があったので、いま手に取った本と予約の本の2冊を借り、痛む脾臓を外側からさすったりつかんだりして、自転車にまたがりちょいと前進。
10メートルばかし進んだところで向こうから、知人が孫ちゃんのバギーを押して歩いているのを発見、これはマズい無視するわけにもいかないな。
手を振りながら近づいて止まると、知人は「誰かと思った~」と言う。
帽子にメガネにマフラーと完全防寒の私に気付いていなかったらしい。
…無視出来たやんけっ…と、思うも時すでに遅し。

私の病気を知っているひとなんだけど、後日のボンブーイベントに誘ったひとでもあるので、踊れるカラダであることのアピールをしておくため、私は痛くないフリをした。入院検査のハナシや寒いと痛みが強いわ~てな立ち話を15分程度。
孫ちゃんもすっかり飽きてしまい、私の顔を見て「バイバ~イ!」と手を振る。
動いていたバギーのタイヤが動かなくなるアクシデントでもあったのかと孫ちゃんはタイヤを一所懸命チェックしたりなんかして。
「はいはいはい、ごめんごめんもう飽きたんやな?おばーちゃんがちょっと止まってるだけやで、もう行く行く、はい、バイバ~イ!ほな、またネ」
「うん、じゃぁ19日にね」

はぁ…意外に耐えた…。
と、思ったら、痛くないのよね、コレが。
まったく痛くないわけではないけれど、ヤバいと感じたあれほどの痛みはなかったの。

何なんだ?

とにかくこの不思議体験に私は答えが出せない。
私が出せる答えといったら「このままスーパーに行って買い物しちゃう」ということ。
買い物もし、帰りには自転車の立ちこぎもしたけどやっぱり、痛くない。
動いても、痛くないな、大丈夫。
帰宅後も昼食後に服用する薬は飲まないままにして、その状態で夕食準備、そして飲酒。…やはり痛まない。

何なんだ?

痛み止めの薬が切れて7時間以上も経っているのに、私はヘーキに暴飲暴食をしているではないか。それなのに痛まないとはどういった風に吹き回しなんだ?

もうこうなると、私は痛みに関して自分自身が信用ならない、ということになるではないか。だって、私の脾臓が本当に痛いのかどうか、それを「痛み」の自覚として訴えるのに客観的な方法なんてないんだから。私が痛いか痛くないかのみでこれまで薬が処方されてきたわけでね。それなのに、私の「痛い」がどっかいく。痛いのか痛くないのかが自分でわからない。



「典型的なサルコイドーシスですね」

これまでは単に『サルコイドーシスの疑いがある体調不良のひと』だったけど、検査入院の結果、私は正式にサルコイドーシスの患者となりました。ヤレヤレ、です。
ヤレヤレではありますが、ヤレヤレはもうひとつ。
特定疾患の申請、これが提出書類のあれこれでヤレヤレです。

難病指定と聞くと多くのひとは“何十万に一人の稀な病気で重症度が高く治らない”というイメージを抱くかとは思いますが、いわゆる『難病指定』とされる病気には「稀は稀だけれども重病化しない可能性が高い病気」というものも含まれているのです。
せっかくなんで難病についての「へぇ~」な情報をお伝えしてみたいと思います。

まず我々が『難病指定』と言っている手続き、これは『一般特定疾患医療受給者証交付申請手続き』と言います。
難病と認定されたらお金がもらえる、と思っているひとが中にはいるかもわかりませんが、お金はもらえません。申請後の医療費の自己負担額が減る、というのがこの手続きの内容です。この手続きは市と県に別れていて、病気によって申請をどっちにするかが違います。
医療費の一部もしくは全部が公費負担となりますが、これは所得に応じて上限額が違います。また、難病にかかっても交付手続きの認定基準に達しない場合があります。ココ、国民の認識と違うのではないでしょうか。
難病になったら必ず、というわけではないの。
厚生労働省が定める認定基準を満たさないといけないの。
条件があるということはどうゆう意味かと言えば、特定の病状のひとを探している、という意味です。

医療費公費負担のこの制度は『特定疾患治療研究事業』と言って、事業であるからして、目的があるわけですね。
どんな目的かをくだけて言うと「国をあげて症例数の少ない難病の調査研究をする」という目的。
医療費の負担額を減らすことで受療を推進し、その原因を究明することを目的にした制度です。
難病指定の対象疾患として病名が挙げられているということは、既に病名特定の診断基準は確立しています。
しかし原因の究明には至っていない。
なんしか症例数が少ないために、病巣の細胞サンプルが集まらないから。
それを集める、ということをするわけです。
統計の信頼度を示す最小の単位は100と言われますね。
何かの基準というものを設定するためには『100のデータが最低でも要る』ということ。
この基準というのが「関西人で粉モンが好きなパーセンテージ」という限定的なデータなら100人の関西人に聞きゃぁもう十分でしょうが、これが難病となると病気の症状が出る個人差などもあるので100では少ないことは想像に難くないですね。

データが集まらないことには原因の特定や治療方法の有効・無効を確立することが出来ない、というわけ。
稀に同じような症状を発症するケースが存在する。
そしてその症状が時に悪化することがある。
これは何かしらの原因で起こっている病気らしいから調査をせねば!
それには原因を究明するためのサンプルが要る。
ので、アナタの病巣の一部を提供し研究にご協力ください。
かわりに、医療費の自己負担限度額を超える医療費を国が負担します。
というのが、この事業の趣旨。
ですからこの制度を利用するという意思表示が、申請という行為になります。
ということはこの事業趣旨に同意した、ということですね。
ですから積極的にいろいろ提出せねばなりません。
世帯全員の住民票に源泉徴収票に同意書に臨床調査個人票に保険証のコピーやらなんやら。

これね、もっとこの内容について、国は国民に示すべきやと思う。
国民全員が「難病指定」ってそうゆう趣旨やと思ってるかな?
申請するのが当たり前て体で説明するけども、申請しないっていう選択肢もあるのにそれを言わないのよ、国も病院も。
同じことがD病院でもあったんだけど、看護婦は「これ校費同意書ですので、ココにご記入ください」て言っただけ。
校費同意書の裏には「教育や研究を目的として使用されることに同意する代わりに検査費は大学が負担する」といった内容が書かれてあったけど、口頭での説明は一切なかったし、裏面の印刷項目を読むように促されることもなかった。
県の申請手続きについて説明した女の人は「医療費の負担開始は申請された日からになりますのでなるべく早く申請されたほうがいいかと思います」と言ってたし。

いいえ私は検査費用も今後の医療費も自己負担で全額払いますので、病巣をサンプルとして使うことに同意しません。
ていう選択肢も、患者側にはあるのよ。
でも、国も病院も「検査費は大学持ちだからラッキーだね」「医療費の自己負担分が減るからラッキーでしょ」というスタンスなのね。
取り出した細胞はもうアナタのものではない、という認識なんだろうけど。
どうせ細胞はあとは捨てるだけなんだから、ついでに研究に使うってダケで検査費・医療費の自己負担が軽くなるなら、同意や申請したほうがイイんぢゃない?ていう考え方なんだと思う。

でも私はその細胞を取り出すために、オエオエとえずきながら涙を流して何度も喉の奥に麻酔を飲み込み、苦しい思いをしたのよ。
脾臓が痛んで何度も救急車で運ばれ、注射して意識を失い、座薬を挿入して意識を失い、薬の副作用に耐えた日々は180日以上にも及ぶわ。
これまでの10万円を超える医療費は何もフォローされないのに、これから先の、病名が決まったからといってとくに安全で確実な治療法もない医療費を補助するから病巣を研究に使うって言われてもぉ…というのが私の本音だわ。
原因不明のままずっと苦しんでいた頃の医療費のほうが高いんだからそっちをなんとかしてほしい限りだけど、それはいかんともしてくれないのね、この制度。

今後は治療をしようとは思っていないのに、私。
だってこの病気は重症化しない可能性が高いってわかったんだから、あえて副作用に耐えてまでの治療を行う必要はないもの。
だから今後の医療費が高くつくことはないし、通院は経過観察の1ヶ月に1回210円、薬の服用もやめることに決めたので、申請をしなくても医療費の自己負担が高くて困るというレベルにはないと思う。
すまんが私は身体の持ち主として、有効かどうかのデータを得るための治療を試すことなどはせず『放置したら勝手に治った』という可能性にかけるよ。
今こんなに元気なのに一ヶ月も入院する必要がどこにあるのか疑問だしね。
私はステロイドよりも自分の治癒力を信用する。
悪化するならとっくに私はくたばってるはずだよ、こうして8ヶ月間も放置してんだから。
今現在の健康状態を害してまで『治療のサンプル』になる気はさらさら、ないのよ。



「センセ、薬やめてみたい。私の痛みって心理的なもののような気がする」
私はあの『痛みの図書館帰りの怪』からずっと、薬の服用をやめたいと思うようになっていた。
薬の副作用であるめまいを甘受してきたけれど、痛まないのならめまいに苦しまなくて済む。
痛いのもツラいが、めまいもなかなかのツラさである。
「そうだなぁ…それもあるかもしれないなぁ…。治療、どうしていくかだけどな?呼吸器内科で治療を考えたほうがいいんじゃないか?サルコイドーシスは専門だしな」
「でも呼吸器内科ではセンセと相談しぃって。センセに任せるってゆぅてたで?」

脾臓に専門医というのがいないので、私は『ドコが悪いか』によって医者を渡り歩く大学病院内ハシゴ患者である。
肺に影があれば呼吸器内科へ行き、摘出手術を提案されれば外科に走り、目にモヤがかかれば眼科へ飛ばされる。
そして今のところ自覚症状は『脾臓が痛い』ということしかないから、薬物による疼痛コントロールを得意としている麻薬の使い手、密売先生に委ねられること8ヶ月である。
密売先生に対して私は最初からタメグチで話していた。それほど心を開ける雰囲気のある先生。
外科の先生、呼吸器内科の先生には無理だったが、密売先生は自然とそれが出来るひとだった。

「僕もなぁ…医者20年やってるけどサルコイドーシスの患者をみたことないんだよなぁ」
「ほっといたら治るかも?」
「いいや~それはないと思うぞ?呼吸器内科の先生はほっといて治るって?」
「ほっといて治ることもある、て言ってた」
「そうかなぁ…?ちょっと電話して聞いてみるか…」
サルコイドーシスの診断を付けた先生と話すに、有効なのはステロイド治療だけども、そうなると入院治療になると言う密売先生。
「ステロイドな?副作用がないってわけじゃぁ、ないやろ?」
「ない、ていうわけでは、ないなぁ。でも短期間なら問題ないんだけどな」
「イヤだな、ステロイドも入院も。6月の時に比べたら、薬やめたいっていう元気まであるわけでね、トータルでみたら今の状況って悪化はしてないわけやん?だったら、ほっといてよくなる可能性にかける。それで、もしもの場合に備えてね、薬やめてやっぱアカンかった痛かった~ていう時の何かて、なんかある?」
「うーん…そうか…それじゃぁ、良くなる可能性でやってみるか?それで痛い時にはリリカとロキソニンを飲んでみる。それでしばらく試してみるか?」
「そうする。じゃぁ、リリカとロキソニンはあるからいらない」
「はい、わかった」

今後サルコイドーシスに罹ったひとが私と同じように脾臓が腫れて痛んで泣かないためにも、事前に何らかの手が打てるようになる原因解明のデータのひとつになるなら、あとはどうせ捨てるだけの細胞だしついでに調べたらよろしいがな、と思う。その趣旨に同意し申請するけど、それだけが理由ではないかな。

私が特定疾患の申請を面倒でもするのは、20年間の医者生活で密売先生が出逢わなったサルコイドーシスについさっき判定されたばかりの私を、サルコイドーシスになる前から患者として密売先生が尊重してくれていたからだな。
ちっともカネにならない治療方針ばかりを選び、医者の言うことを聞かずに『こうしたい』とばかり言っても、『じゃぁやってみるか?』と私がやりたいと思う方法を拒否せずに優先させてくれる安心感を、密売先生が与えてくれるから。
密売先生がD病院の医者だから、D病院が同意書にサインをしろと言ったらする。
ひとりでも患者の気持ちに寄り添う医師がいるなら、ほかのことがイマイチでも私はいい。
密売先生が医師として患者の私に出来ることを考えてくれたように、私もサルコイドーシス患者として出来ることを考えようと思う、せっかくだからね。

患者には常に、何に対しても選択する自由がある。
病巣提供に協力してもいいし、しなくてもいい。
治療をしてもいいし、しなくてもいい。
投薬を続けてもいいし、やめてもいい。
自分がやりたいと思う闘病を医師に提案してみればいい。
それがもしダメでも見捨てられるようなことはないので、安心して自分が思う闘病を模索してみるべきだと思う。
患者には特殊能力が付く。
それは、自分の身体が良くなる事にカンが働くようになるということ。
全力でアナタを治そうとしているのは、アナタ自身である。
by yoyo4697ru980gw | 2014-01-26 15:04 | 笑道:サルコイドーシスのススメ | Comments(0)
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