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「今日、頑張って11時過ぎまで起きてるんならみれるみたいやで?オリオン座流星群。」
「毎日ほとんど11時過ぎまで起きてるから、みようと思えばあとは行動だけやな。特別がんばるコトはないで、私はな。」 「どうする?みてみる??」 「アンタら次第やんか。流星群って…しし座かと思ってた。」 「今回はオリオン座みたいやで?」 「今回は?」 「毎年みれるわけやからなぁ…星座は変わるんちゃう?毎年。」 「へ?流星群って毎年やってんの?」 「うん…たしか毎年。…『やってる』ってアトラクションかよ、やな。この時季に流れるだけのハナシやろし。」 「はぁ…毎年なん?流れるねぇ~そんなに恒例で流れてたとは知らなんだ。しし座って言われたらわからんけどオリオン座なら確実にわかるなぁ私。みてみるか…アンタ、明日は朝練ないん?」 「それが、あんのよなぁ…。でも、今日が一番よくみえる日らしいねん。」 「なんで今日やねんやろ…タイミング悪いなぁ。明日、私たまたま仕事やねんけど。体調は万全にしときたいなぁハンパなく忙しい3時間やねんから。」 「でも、ホンマみるなら今日が一番イイらしいで?みえる時は1時間に50個とからしいからなぁ。平均で20個やて。それで考えても3分に1回は流れるわけやん?願い事3回やろぉ??練習しとこ。何にしようかな。」 「50個も?…願い放題やんけ。50個分違う事を言ってもどれか一つくらいなら叶いそうよな、50も流れたら。」 それに後半10個くらいはもう願う事もなくなってしょ~もないこと言いそうぢゃん、叶うかどうかのレベルも低くなりそうだよねそうなると。「明日、寝坊しませんように。」だと、夜更かししてるから叶わないだろうけどサ。 「2年で全国標準記録突破!2年で全国標準記録突破!2年で全国標準記録突破!」 「具体的に願ってるヒマはないと思うで。流れるの速いやろしな。もっと短く言わないと。イイ感じ・イイ感じ・イイ感じ!」 「漠然すぎるやろっ」 「何に対しての願いでもイイ感じになれば、そんでええわけやんか。何でもイイ感じになりゃぁええやないか。3回も言うんやで?流れてる間にやで、しかも?…単語やな。」 「単語か…ケツ痛いんよなぁ…これが治ることやなぁ。今はまだ試合がひとつ残ってるから痛くても練習休めへんけど、今度の試合が終わったらホンマ休んで安静にして完全に治したいわ…。」 「ケツ!ケツ!ケツ!言えんぢゃん、3回。ま、ケツをどうしてほしいってことを言ってないからなァ…ケツ・ケツ・ケツゆぅてケツが3つに割れる可能性もあるな。そういう意味じゃなくてっ!て突っ込んでも、もう遅いよな。」 「治癒!治癒!治癒!おぉ…言えるな。」 ま、ドコを治癒してほしいとは言ってないからな。勝手に優先順位をつけて治癒してくれたとしたら、選ばれるのは真っ先に脳ミソだろう。 「ボク…頑張って起きといてみてみようかな…」 ヘイポーはみる気を出してキた。 「シート敷いて寝転がってみとくんがラクみたいやで?やってみる?おやつとかあったかい飲み物とか持って若に行く?」 「いいね~」 う~ん、楽しくなってきた。ヘイポーと私は「アレ持って行く」「コレは?」と相談している間に楽しくなっていき、22時過ぎにはすっかり準備が整った。 「なぁ…もう行ってシート広げてゴロゴロしときたい、行こうよ。」 「さっきチラっと外出たけど、寒いで?」 「毛布持って行くからヘーキやろ。」 ヘイポーはマントも着たし、 私はジャンパー着たし、おやつもえだ豆も飲み物も持ったしすぐに行けるのに、チョモだけが台所でいつまでも何かしている。 「もう行こうゼぇ~…はよぉ~…」 「あんな?10時に東からオリオン座があがってくねん。まだ20分しか経ってないやろ?まだオリオン座、出始めやで?まだ早い。11時過ぎてからで十分。」 「でもこんだけ暗いんやからひとつくらい流れてるって。」 「そりゃ19時とかでも流れてんねで?けどピークじゃない。どうせならピークにみればええやん。」 「…そんなにバカバカ流れてて、流れ星のありがたみってあるんやろか…」 「みるんは『流星群』やで?ひとつチョロっと流れてドコが『群』やねん。」 「…群か…。群れてる流れ星って…ちょっとヤンチーやな。オラオラ・シュンシュン!てカンジかな。星のイキりやな。…ところで、何してんの?」 「ん?ホットココア作ってる。」 「手間のかかる飲み物こさえんなよっ!待ちくたびれとんねんコッチはっ!ヘイポー…コイツ、私たちが待ってんのに一からココア作ってやがる…」 「もぉ~…ホンマ遅いわ…」 「…なぁ?ココアだとさ…すましやがって。」 すましてる飲み物、ホットココア。 この家で確実であろう時計、チクリンの時間が23時に近づいた21日の夜、私たちは近所の公園『若』へとオリオン座流星群観察へと出発した。シートを広げ、おやつも広げる。残業帰り風のサラリーマンが若を自転車で通り過ぎる時、立ちこぎの一番高い位置に止まったままでツツーと進む間、思いっきり首を伸ばして私たちのベースキャンプを視察。 「…ガン見で見下されたな。」 「…生活感を出し過ぎたか。」 だってあまりに寒かったから、毛布二枚、取りに帰って毛布サンド寝袋風になっちゃった。それでも寒いもん。 シート敷いて寝転がってみようという流星群観測に本気のひとはきっと六甲山とかに登ってるんだろうね。 このように寝ころび このように準備万端で みようとする場所が マンション舐めの空であるというテキトーさ。 ド真ん中にポツンと貸し切り。近所の住人の一戸建てから聞こえるヒソヒソ声。 「隣の公園にシート敷いてはんで…?」 「…流星群やろか?」 丸聞こえ。 「…ウワサされてんで?」 チョモが報告。…顔見知りだろうから、明日からはしばらく引き籠っとくよ。ちょっと場所が近すぎたな…今さら移動もせんが。 「オリオン座って、ドレやろう?どんなカタチ??」 「4つチョンチョンチョンチョン、中に3つテンテンテン。大きさは自分が思ってるよりはるかに大きいと思って見ないと、視界からはみ出てるで。」 「そんなに?」 「そんなに。」 「僕が思うに…4つのウチの一つがアレちゃうかなぁ?で…こっちの右の…あの輝いてるのがもう一つで…下のは雲に隠れてんちゃうかなぁ…」 「…と、思うような星座なら、オリオン座と違う。『アレがオリオン座ちゃうかなぁ…』ていうようなビミョーな星座ぢゃないねん、オリオン座だけは。『アレがオリオン座!』ってハッキリ言えるで。誰の目にもハッキリクッキリわかるのがオリオン座やから、私がオリオン座を見つけられんねん。オリオン座探しなら任せてよ、バシっと『アレ!』って言えるから。『ええっとー…オリオン座はー…』って迷ったことなんて一度もないから。」 「それほど?」 「はい、それほど。」 それほどわかる星、オリオン座。 「あった!あれがオリオン座やで、あれ・アレ。わかる?大きくチョンチョンチョンチョン・テンテンテン。へぇ…じゃぁあっちが東なんや…。」 「わかってなかったんか…東。」 だって私、東西南北がわかってなきゃなんないという必要性を感じるような生活してこなかったし。 「ぁあ~わかる。ほんまわかるなぁ、オリオン座って。」 「な?わかった??迷わないって、ゆぅた意味?アレとアレとアレで~…えーアレ?どれ?これ?ってならへんやろ?絶対に。」 「ならんな。」 「あのヘン、みといたらええってコトやな。…しっかし…横向きってシンドイなぁ…仰向けがイイから上みとこっかな。」 「意味ナイやんけっ」 「流れたら呼んでよ、横向くから。」 しばし待つも、なかなか流れん星。 「なぁ…来年もやってるんやろ?来年みーひん??だって私、明日は仕事やねん…」 「そうやな…来年もあるもんな…明日、朝練あるしなぁ…」 気弱になっているチョモと私に、ヘイポーが喝を入れる。 「そやってな『来年みよう』ってゆぅて来年もまた『来年にしよう』ってゆぅねん。ずっとゆぅて結局、あきらめるんやろ?」 「…ありえる。ありえるわ…てゆぅか、今日みーひんかったらもう次はないと思う、その通り。やっぱ今日あきらめんと、ねばろう。」 「そうやで。」 「ヘイポー、ええことゆぅた。」 「そうやろ?」 「ところで、アンタ何お願いすんの?」 「ボクは何も?」 「へ?バンバン流れるからひとつくらいお願いしたら?そのウチのどれかはうっかり叶いそうやで?」 「ボクはみるだけ。」 「みるだけ?」 「そう。コレみるのって自己満足やから。」 ええことも言うが、いらんことも言うヤツだな。 「あっ!流れた!みた?!」 「えっ?!そっちで?!真上やん。どこがオリオン座流星群やねん、オリオン座アッチやで?」 「この広い空でみれば『オリオン座の近く』てコトになるんぢゃないの?『近く』の範囲がでけぇな。田舎のお隣サン感覚やで。ちょっとお隣サンに行ってくるわ~、て徒歩30分。」 「見逃した…こんなにねばってたのに…」 私たちは2時間も寒空の下で仰向けになり、結果的に2個のオリオン座流星群を観察。2個では流星群とは言えないとチョモは残念がった。星空にバカバカ流れるものだと信じ星を眺めていた私たちは、目がおかしくなってきてこんな会話もした。 「あそこに小さい星が無数にあるやん?あれが流星群なんぢゃないかなぁ?なんか流れていってるように見えへん?」 「動いてるように見えるっちゃー見えるよなぁ…でもあんなにジワジワと流れるかぁ??あんなにゆっくり流れてんだったら、願い事、文章で3回言えるよ。アレなら、日時の指定も出来んで願い事。『11月19日は私の誕生日なんですがー、今年は家を買ってお金がないのでどうやら祝えないみたいでー、だから誕生日の午前中にサプライズ的な何かがあると非常に楽しい誕生日になるんですがー、そこんとこよろしく。』事情まで説明出来て、余裕で3回、言えるけど。それぢゃぁ流れてねぇだろ、星。」 「わ~、あれ?!あれが流れ星?!すんげぇチカチカしてんぢゃん。…あれぇ…ドコまで流れるつもりやろ…まだ流れてる…えらい流れて…伸びるねぇ…。」 「…飛行機やろ。」 「…さすが伊丹。…まぎらわしいんぢゃっ!」 「…わかるやろっ!!」 「…こんな夜中に、飛ぶか??」 「あの小ささならだいぶ遠くを飛行中やで。」 …国際線か。ファーストクラス用の最高級の酒なんか振舞われて今ごろ夢の中か…。庶民はえだ豆で小腹を満たして公園のド真ん中だゼ。さっき足を伸ばしてタンブラーこかしてコーヒーこぼして、慌てた。何してんだ、私。 流星群の流れ星は、そんなあやふやな流れ方、してなかった。 ピカーンと強烈な光を放ち、スっと流れる。 アレがオリオン座かなぁー…なんて言えないオリオン座を上回る、アレが流星群かなぁー…なんて言えない流れ星、それが流星群。群れてなかったけど。もうみたから、自己的に満足。
by yoyo4697ru980gw
| 2009-10-25 22:20
| +朝臣寺+
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