オヒノマル玉砕

「遅かったなぁ、何してたん?今日は部活がないから早く帰るハズやのに、てヘイポーがまだかまだかと待ってたで?なんか見せたいモンがあるとかゆぅて。」
「そうなんか?なんや?」
玄関が開く音を聞いて裏へ何かを取りに行ったヘイポーは、ガチャポンのカプセルの半分をチョモに見せた。
「はい。」
「うわっ!なんやこれっ。死骸やないかっ。」
「うん、しとめた。」
カプセルの中には、大きな蚊の死骸があった。
「…ヤブ蚊やな。」
て、チョモに見せたいってコレ?
「遅いなぁゆぅてチョモ待ってたん、コレ?」
「そやで。」
「だ、そうです。」
「ん、気持悪い。」
終了。
なんなの、なんなのこれー。
「なんで遅かったん?」
「いや…部活あってん。実は朝練も。」
「お~っ、てことは作ったん?カミカゼ。…だからアンタさぁ部活の有無をいいかげん把握し…」
「あ~っ!!そうや、オヒノマル!!」
私のカミカゼという呪文でチョモは弁当を思い出した。
「半分も食べられへんかった。」
しめしめ。味を付けてもハシがススまんかったか。
「それでこそ、オヒノマル。ほら、おとついな?「日の丸弁当、食べてみひん?」てきーたやろ?アレ、日の丸を嫌と感じるかどうかの確認やってん、実は。虐待弁当やねんから、嫌って思ってないと意味ないやん?それで確認してん「日の丸が好き」じゃ、虐待にならんからな。ススまんかったなら、それでいいねん。アレはアンタに対する制裁やねんから。制裁弁当・制裁弁当。」
「…いや?好きやな、あのロシアンオヒノマル。食べられへんかったんは、説明書を読むのに時間がかかって食べる時間がなくなったからやし。」
「なにっ?!なんで説明書を読むのにそんなに時間がかかんねん、一枚やろ。」
「…ちゃうねんがな…みんなが『何コレ~』とか『千徒のオカンおもろいことするな~』とか興味津々や。読まして~って説明書がいろんなひとの手に渡ってやぁ、ちょっとまだ読んでないねんから~ゆぅてんのにアッチ行きコッチ行きやんけ。」
…しまった…野次馬は計画に入れてなかった…。つーか食べもしひんヤツが説明書を読んでどうすんだよっ。
「ただでさえ授業が遅くなって時間なかったのに、読んでる途中で説明書はなくなるし、みんなは集まって来てハズいし。」
「あ・それでもイイ、それでもイイな。屈辱弁当・屈辱弁当。ソッチでもイイ。」
「ラップぐちゃぐちゃ~って丸めてから説明書が返ってきたから、カミカゼとか作れへんし。」
…説明書は先に読むもんだろうが、説明書やねんから。
「それに、ドコ食べても味がしたし。」
「…あぁ…そうやねんなぁ…ちょっとアクシデントがなぁ…今朝は…8ブロックなんて無理やってん。7つに減らしたんやけどな、チマチマすくわんと無味ゾーンがない、てことになってたんや…失敗したな…」
「ほんで、食い合わせの悪いトコなんてなかった。」
「…それもなぁ…朝に食い合わせの悪いコンビを作る予定やってんけど…今朝のコンディションが最悪でなぁ…食い合わせまで吟味する思考が持てへんかったんや…失敗やそれも…」
「次にオヒノマル作る時は説明書いらんで。アレ、回ってめんどくさいから。だからルール同じにしてや、いちいちルールは変えんといて。そしたらロシアンっぽく食べるし。オヒノマルにするんやったら今日のヤツで作って。」
…アカーン。
…完全に、失敗や。
次を希望したらアカンやないか、虐待やねんから。制裁やねんから、屈辱やねんから。
「おっ!コレ、腐ってへんかな?まだ食べられるんちゃん?」
チョモは残したオヒノマルを温めて、夕食の時に食べた。
…好物に…すんぢゃねぇよ…結局この制裁も…私だけが苦しかったのかよ…御日ノ丸大作戦…美シク散リマシタ。
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by yoyo4697ru980gw | 2009-05-28 22:32 | +mender!+ | Comments(0)  

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