どうでもよいことを考えはじめたらキリがおへん どうでもえぇのについつい考えてまう どなたサンもその状態が「ミルニング」どすぇ

ギョク先生の強運

「田中先生が今日『情けは人の為ならず』をゆぅてたで。」
「誰?田中先生?」
「田中先生やんかっ!田中先生!ミッタンの。ミッタンは猫じゃないねん、人間やねん。」
「あぁ…。ギョク先生か…技術のな。」
「あぁ…そうか…ギョク先生やったな…」
苗字で先生を、覚えたコトないから。

私はよく我が子に『情けは人の為ならず』と説く。最初に教えたのは我が子が間違って意味を覚えていたからである。『情けは人の為ならず』って「情けをかけるのはその人のためになりませんよ」ていう意味ちゃうで、「誰かにかけた情けがまわりまわって自分に返ってくる、ひとのためでなく自分のためにやってることと考え、徳を積みなさい。」ていう意味やで。
それで、誰かを手伝うような時に行動をシブりでもしたらこの御言葉を出してくるのだ。
「情けは人の為ならず。徳を積め、徳を。積めば積むほどあとで返ってくるで~デカいぞ、その徳は。貯金と一緒で利子がつく。」
人間って、欲深いねぇ。あとで返ってくると思うと山ほど積むのね、徳を。その徳じつは来世で返ってきたりしてね。ちなみに、さほどの利子はつかないんだけど普通よりかはまだマシかという思いで気分的な蓄えを積む行動を「銀行で定期を組む」と言う。

授業でギョク先生が「はい誰かプリント取りに来て~」と生徒に向かって言った時、誰もかれもがオマエ行けや~誰か行って~とアフターユーの遠慮を見せた。するとギョク先生が率先して動くことの恩恵を実体験に基づいて二例、語った。
「ギョク先生ってな、ハーフやねん。」
「へ?!ハーフなん?!そんな先生、いたっけ?顔もハーフっぽいの?」
「うーん…ま、そうやな。サッカーの顧問やねん?サッカーしてそうやな~って顔してる。」
「あ、じゃぁ仮入部の時に見たあの先生かな?サッカー部のトコにおった…いや…でもあの先生は100%の白人に見えたけどなぁ…」
「あぁ、その先生なら100%外国人やで。ギョク先生は50%の外国人やからもっと日本っぽいカンジの顔。でもいかにもサッカーしそうな顔やな、ロナウジーニョみたいな。」
「ロナウジーニョを顔認識できるほどつきあいが無いなぁ…わからんなぁ…ちょっと…」
「ま、日本寄りの外国人顔、やな。んで、ギョク先生は、紳士やねん。紳士的って言われてる国、あるやろ?ドコやった?」
「イギリスか?」
「あぁ、たしかそう。イギリスとのハーフやねん。」
「イギリス人て白人ちゃうかった?ロナウジーニョって黒人ちゃうの?日本人とイギリス人のハーフでロナウジーニョ似のギョク先生って芸術的やな…。素晴らしい…ギョク先生の存在そのもの、ピースフル。」
「…ま、顔は話しに関係ないねんけどー。ギョク先生な、このよーに紳士の血が流れてるからいつでも紳士的やねん。夜中に友達と紳士服のアオヤマの前の道を歩いててんて。」
「新喜劇かと思うくらい紳士的なシチュエーションやな。」
「んで、そやって誰かと歩く時な?ギョク先生は必ず車道側を歩くねんて。それは車から、一緒に歩いている人を守るため。ほんで歩いててふと見たら、横を歩いてたハズの友達の姿がないねんて。あれ?!帰ったかな?!おもて、こう…くら~いあのヘンの周りをキョロキョロと探してんて。そしたら下のほうから『たすけてぇ~…たすけてぇ~…』ていう小さい声が聞こえてくんねんて。たまたま、工事中で歩道に穴が空いてたらしいねん。しかも10メートルくらいの穴が。紳士的なギョク先生の行動が仇になって、友達は落ちちゃった。」
「仇になって、てどんだけ悪い目線でとんねな。友達のほうにスポットを当てたらアカンやろ。ソコは、ギョク先生が友達を守るために歩道から車道に一段降りて歩いたという、いつもの紳士的な行動で徳を積んだことが幸いし、ギョク先生本人は災難を逃れた、ちゅう結末に繋げんかいっ。」
「あ、そうそう。ギョク先生もソッチをゆぅててんけどな。でも、友達の災難のほうがキョーレツやんか。10メートル下に、落ちたんやで?先生が歩道を譲ったばっかりに。」
「先生もそんな予想が出来たら譲らんわい、紳士やねんから。ほんでどやって助けたんやろな?10メートル下の友達を。」
「さぁ~…どうゆぅてたかなぁ…あ、朝までほっといた、ゆぅてたかなぁ…?」
ドコが紳士やねんっ。ドSやないか。

ギョク先生のもうひとつの返ってきた徳が、12日から1年生が行っていた林間学舎の現地下見でのこと。二日目に行われるオリエンテーリングは登山をし、下山する。そりゃね、登ったら降りないとね。先生たちは二つのグループに分かれ、時間差をおいて山頂を目指した。先発グループの先生と連絡を取りつつ、後発のギョク先生を含むグループが出発すると、山頂に着いた先発グループとの電話での会話中「こっちはすごい霧が…わぁ~~~雹がぁぁぁああぁぁ!!」と、ソコで電話がプツリと切れた。すると本部から校長先生が走ってやって来て「山頂での先生たちと連絡が途絶えたので登山を中止します」とおっしゃった。校長先生が走ってやって来られるくらいの距離しか登山していないギョク先生たちのグループは、下山するっちゅーかタラっと引き返すっちゅーかそんなカンジで戻り、山頂にいる先生たちの下山ルートに車を走らせ、登りよりかはスムーズだという下山ポイントからラクラク登山して、ありえないほどビッチョビチョに濡れた先生方と合流した。

「もうこれでわかったな?運がイイのどっちや?ワシ、運がええ。」
日々、率先して自分が動き紳士的な振る舞いをしておくことは『情けは人の為ならず』ゆぅて、自分にラッキーな事が起こるねん。だからはい、誰か自分からプリント、取りに来なさ~い。
ギョク先生は、そう説いた。

ギョク先生に騙されんなよ、チョモ。
ギョク先生はアレだな、7割、外国人だな。ポジティブシンキングな基礎が血液にも流れておいでだ。
きっとギョク先生は紳士的だろう。徳もちゃんと積んでらっしゃるハズ。しかしこの二例に関しては、積んだ徳が返ってきたわけではないぞ。単におもろい出来事が目の前で起こっているだけの話だ。ポジティブシンキングで何事もユーモアに変換してしまうギョク先生をもってして、降りかかった災難が自分は免れたというラッキーにカウントされただけであって、目の前で起きた二つの出来事はそれをラッキーと思えるギョク先生が見た、おめでたいほどおかしげな事柄にすぎない。それは『情けはひとの為ならず』ではない『同気相求む』のほうだね。ギョク先生が呼び寄せたジェントルマンジョークのエピソードだ、騙されるな。しかし徳は積んどけよ、プリントくらいで積める徳なら、なんぼでも積んどきな。
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by yoyo4697ru980gw | 2009-05-16 09:55 | +in the sky?+ | Comments(0)
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