調子をこいて

シャワーを浴びたヘイポーが近寄って来て私に、打撲傷を見せた。
「まぅ…ココと、ココと…ほんで、ココ。痛いコトになっちゃってん…」
「…ん?珍しいなぁ?どうしたん?」
「それが…調子こいてしまってな…」
「えっ?!それも珍しいなぁ?アンタが調子こくなんて。」
「…うん。」
ヘイポーは滅多に怪我をしない子供である。こんなに血を知らない子供が自分が産んだ子かと思うほど、怪我をしない。用心深いというのではなくてその理由は怪我をするような行動を取らないから。
放課後は頑なに家の中に引き籠りTVラックの下の隙間にミニカーを何台も駐車させて遊んでいる。
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長く並べたり高く積み上げたりするという自閉傾向がなかなか抜けないので考えものであるが、楽しそうなので存分にやったらええがな、とほっている。幼少の頃の自閉傾向に比べたら薄らいできているので、そのうちいずれおさまるやもしれん。
学校へ登校すると頑なに教室に引き籠る。20分もある業間休みにクラスメイトが運動場でドッヂボールをしようが教室に残り、床に落ちている画鋲がないかと探している、と本人からもクラスメイトからも聞いている。金属や光る物を集めたがるヘイポーのコレも未だ残る自閉傾向のひとつであろう。「ヘイポーに落ちてる画鋲はココになおすんやで、て教えたって。そしたらちゃんとなおすと思うから。」とクラスメイトには頼んである。しかしどうもこっそりコレクションしているようだ、洗濯機の中から針金が数本出てくることがある。「今日、洗濯機からこんなん出ましたけど~♪」と言うと「あーソレ、ぼくの。」とヘイポーは言う。わかってるサ「ソレ、ぼくの。」に、しようと思って図工の時間に拾った針金か。昼休みになったら「ぼくの宝探し」をやってけつかんねやろな。昼休みに運動場に出たのは5年間で3回、理由は甲羅干しのためだった。そのうち一回は残念ながら曇りだったので目的が果たせなかった、と本人からの申告。私の子育て、深刻。

このように怪我をする要素のないヘイポーが、外へ出て調子をこいたのである。…あぁなんて感慨深いことだろう…そろそろ甲羅干しをしとこうかと外へ出たのか、それとも体育の授業のついでか。いずれにせよ、屋外でヘイポーが調子に乗ってヘタこいた。ぁあヘイポーいいで・いいで、その調子。そうやって人は成長してゆくんだよ。ヘイポーの説明ではこうだった。学校に日時計がある、棒の影で何時かがわかるヤツ。その日時計が台の上に乗っている、その日時計の台に、調子こいてピョ~ンと飛び乗ろうとして踏み外し、コケた。
「あたたたたーって。こうゆうふうに。」
ヘイポーは、その調子こきコケを再現。地面に、結構ハデに、ぶっコケたようである。
「わ~!すんごい調子こき。」
「うん、びっくりした。痛かった。」
傷を見ればそのコケっぷりが一目瞭然である。打ち身に擦り剝き傷もプラス。ダブル効果で痛み長持ち。
「それで?誰か周りのひとに助けてもらったん?」
「いいや?自力で立ち上がった。」
「素早かったな、行動が。」
「うん、もう6年生やから。」
すごいな、最高学年の洗脳力。6年生になった途端「もう最高学年やから…」というセリフをよく言っていたヘイポーに「そうやで、最高学年やからもう『してもらう人』じゃないで、『してあげる人』やねんで。1年生のかわいこちゃんたちを助けてあげなきゃ。」と私は洗脳してきたのである。

「なぁヘイポー。あの調子こいて打ったトコ、まだ残ってる?」
「…うん、まだちょっと。」
「写真、撮ろっかな?」
「…まさか…ネタにするんちゃうやろな?」
「しようと思って。アカン?」
「…文だけにして。写真はイヤ。」
「残ってるならいいぢゃん、それくらい。」
「ヤ。」
本人の強い希望により、打ち身NG。
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by yoyo4697ru980gw | 2009-05-11 11:46 | +YOU WIN!!+ | Comments(0)  

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