お座なり会話 等閑問答

「あ~コレぱんだおや~ん、どしたん?」
「ウーロン茶についてた。『ぱんだお』てなに?」
「これ『ぱんだお』ゆぅねん、知らん?ユナイテッドアロ~ズぱんだお。」
「おー…さすが中学の英語なろたら、読めるようになったてか?英単語の読み方のクセ、つかめた?」
「いや?ちゃうちゃう、CMでゆぅてるやん、知らんの?ぱんだおっ!て。」
「テレビ…こないだアンタがクサナギが逮捕されたゆぅた次の日につけたけど…あれ以来、電源入れてないなぁ…」
あの日も結局、本読んでたらTV邪魔になって消した。ヘイポーは自分が観たい番組のみTVをつけて観るタイプだし、私はそもそも観たい番組がない。部活が終わってチョモが帰宅するまで、うちにTVの電源を入れる人間はいないぞ。
「…ぱんだお、ゆぅんか…。パンダに男でぱんだお、かな?」
私が質問をすると、寝そべってぱんだおのケータイクリーナーをいらっていたチョモは、ケータイをいらうのを止め、本を開いて読み始めたではないか。
「無視かよ。」
「あ~…いやいやいや、パンダに男で『ぱんだお』かどうかは知らんけど、Pandaoて書いてるやん。」
「聞こえとんのやったらはよぅに答えんかい。」
「いやぁ~…ごめんごめんごめん。」
「あんな…その、聞こえてるのに無視するってゆぅの、それアンタら世代の盤石か?」
「へ?なにが??」
「こないだミズオも、ヘーキで無視やで。『今日、学校でナニナニやって~ん』とか言うからな?『ナニナニって、それコレコレみたいなやつ?』てきーたんやんか。そしたら『ん~…』ゆぅてな?考えてんねやろ思うからこっちは待つやん?そしたらそのまま答えもせんと挙句の果てにはケータイいらい始めてな?『無視かいっ』て言ったら『あ~ごめんごめん、ちゃうちゃうコレコレではないねんけど、アレアレやねん。』て答えんねん。聞こえてへんのかおもえばちゃうみたいやねんなぁ…これが。しっかり質問した内容は頭に入ってんのにやで?そのままなかったコトにするよな?アンタらの世代は。『答えてよ』て求めへんかったら答える気、ないんか?ミズオから話しフっといてそれに関して質問までしてハナシ広げたってんのに答えもせへんて、どーゆーコトやねん?質問はなおざりにするつもりで会話をはじめてるわけ?会話のやりとりをする気はあるの?ハナっから一方的に話したいダケ?相手の反応はいらんわけ?そうならそうと最初に言っといて。そしたら一切の質問はしひんと流すから。アンタらと会話してるつもりでおったら無駄に骨を折るだけや、私。」
「いやぁ…今の…ちゃんと解説するわな?まぅが『パンダに男でパンダ男か?』てゆぅて、僕は考えとってん。そうか?ぱんだお、てパンダ男、か?まぁ確かに『パンダ男』でも『ぱんだお』て読むなぁ…いや…『パンダ夫』でも『ぱんだお』て読めへんこともないなぁ…Pandaoやからなぁ…実際のトコ漢字じゃないって可能性も…パンダオ…ぱんだお…Pandaoっ!あ・そやそや、こんなコト考えてんと本読も。…こうゆう流れでまぁ…僕の中ではな。なんか…無視したかたちになっちゃったけど。」
「アンタの沈黙中の流れは知らんがな。『質問に答える』ちゅう本質から瞬く間に逸れていくんやな…。」
「そうやねん・そうやねん。やからミズオもな…こう…考えてるうちに…あ・メール来てる、みたいなコトでな。」
「なんで考え始めたんか、そのキッカケ自体を最後まで忘れて欲しくないトコやけどなぁ。何時間も考えたわけじゃないくせによくぞ忘れたもんやで。もうサ、考え始めたら沈黙せんと口に出しぃな。アンタが答えを導き出す前に『あ・もう考えていらんわ。』て私が言うから。」
会話の流れを、理解したぞなもし。
お座なりの会話中なおざりな問答をするのが『会話』なんだな。
会話を不必要に広げるという配慮はもういらないようだな。
同世代のコたちの家に遊びに行っておしゃべりを、メールでやりなよ。自分の都合で会話を終わらしてしまいなよ。ほんで、社会人になってスマートな営業で出世して、大企業の社長にアポを取りなよ。その大事な契約の場で「気の利いた相槌ひとつも打てんのか」と同席の会長に呆れられ、なかったコトにされてしまいなよ。
「今日…契約までいってた仕事を…ダメにしてしまった…」
と嘆くチョモに私は、何の質問もせずにこう言うことであろう。
「それはそれは、ザマを見さらせでございますな。」
会話は人間関係の円滑油という言葉を知って、会話力を付けよし。
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by yoyo4697ru980gw | 2009-05-01 08:34 | +開楽館+ | Comments(0)  

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