モノでツラれて

晩におばーちゃんから電話があった。チョモが「うーん…元気やでぇ…?」とかなんとか言いながら会話をしている。
電話を切ったあとで「なんやったって?」と問えば、予約してたケーキあるから、明日、持って行こうか?やって。
「おじーちゃんちに来るんやったら、おばーちゃん明日、仕事が昼までで夜はないし、おばーちゃんケーキ届けに寄った時に迎えに行こうか思うけど、てゆぅてた。お菓子も持って帰らなアカンしな?やってサ。」
「あんたがおじーちゃんの誘いとかを断るからやんか~こないだも行かんかったし。ますます、モノでツラなタダでは来へんと思われてんちゃう?予約で買うケーキまで用意さして、贅沢が過ぎとんねん。それでも行かへんて、ナニサマやねんアンタ。今週、部活ないねんから行きなさいよ~たまには。もう部活で行かれへんようになんで?」
私が言ってもおじーちゃんちに行くという気にどうもなっていないチョモ。

翌朝はおじーちゃんから電話があった。「うーん…元気やでぇ…?」と同じような調子で電話を受けるチョモ。まだ行く気になってないんか。おばーちゃんから誘われ、おじーちゃんからも誘われ、あんなにいろいろよくしてもらって何の躊躇いがあるというのじゃ。
「ううーん…あ…うん、行くわ。そうやなぁ…ちょっと待ってな、まぅ?何時くらいに来てもらったら、いいやろ?」
「いつでも、ええやん。あ、でもアンタ昨日、おばーちゃんが寄るでって言ってたんやろ?確認したほうがええんちゃう?おばーちゃんに。」
「あ…そうやな。あ、おじーちゃん?昨日おばーちゃんがこっちに寄るわ、ってゆぅててん。おばーちゃんに電話してみるわ。」
電話を切ったあと、おばーちゃんはケータイを持って仕事することなんか滅多にあらへんから、連絡がつかなんだら電話ちょーだい、おじーちゃんが迎えに行くからな、と最後に言っていた、とチョモが言う。
「おばーちゃんからもおじーちゃんからも電話があって…こんなに呼ばれてアンタのその態度はなんやねんな…」
私は静かにため息をついた。
「いやぁ…行かれへん理由がまぁ…あんねんけど…朝練があるなら向こうをめっちゃ早くに出なアカンから…悪いやん…」
「土日に部活がないねんからないやろ…月曜に朝連なんて…」
「…まぁ…あったとしても来てない人とかおるからな、一回くらい朝練を出んかってもええねけど…。朝練あきらめたとしても、40分にはここに着いとかな間に合わんやん?今までは7時に出てたんやけど…それより前に出てもらわななぁ…早いんよなぁ…朝が…。」
「そやなぁ…まぁソコはおじーちゃんとの交渉やな…。おじーちゃんの仕事が休みで朝ゆっくりしてるようなら、日曜の夜に帰って来たら?迎えに行くし。」
「そやな…交渉してみよ…」

そして午後におばーちゃんに電話をしてみると、ちょうど今、仕事が終わったトコというタイミングだったらしい。土曜やから混んでるかわからんけど今からそっちに向かうわ、と言う。
スムーズに来られたのだろうおばーちゃんは小山ロールを持って現れた。
「うわっ一本まるまるなんっ?!」
そうだな…もう誕生日にケーキをホールで買うことも最近はなくなったな。クリスマスケーキだけだもんな、ホールで買うのは。だってクリスマスケーキはむーちんの会社が買ってくれるんだもん。
「ほんじゃ、早速いただきましょう、おやつにしましょう。コーヒーいれますわ。」
「うわ~~~キメ細かなスポンジやな~フッワフワっ!」
「おばーちゃんが居てよかった~。おーへんかったらケーキ食べるようなこと、ないもんな~。」
「ホンマやなぁ…結局…チョモの誕生日、ケーキ買わんかったなぁ?」
「まぁ…中学入学のお祝いも兼ねてこーたりんかいな、まぅちゃん…。」
「そうやん。今からでもおそないで、買ってや。」
「えー…だって…ケーキって高いんですもん…」
「チョモは去年もいらん、てゆーたやんか。自分がいらんてゆーたのに。」
「クリスマスケーキ買ってるトコのケーキなんて、ショートケーキやのに四百なんぼとかするんですよっ?!めっちゃ高いぃ…」
「そうやなぁ…一切れで400円500円してたら買われへんわなぁ…」
「買えません、買えません。」
一切れでは満足しなかったチョモは、余りの分の小山ロールまで「コレ、食べてええのん?」とウマいウマいと平らげた。そしてぬけしゃーしゃーとおばーちゃんにこう言ったのである。
「おばーちゃんな?何かしら買って用意してないと、そうゆうモノがないと、僕が来へん、ておもてない?」
「いやいや、そうゆうことは、ないねんで?」
「ほんまに?ケーキとかでツらな、とかおもてへん?」
「違う違う、このケーキはもらったんやで?予約して買うからね、てえらい騒いでたんはきーててんけど、それをもらったんがたまたま昨日やってん。これが月曜や火曜ならアレやけど…昨日やったからアンタらに食べさそうかなーおもたんやんか。そんなん、部活で来られへんやろな、とはおもてるで?わかってんねんから、来られへんのんは。」
「騒がれるだけあんな。たしかに、ウマいで。ほな、行こか~。」
おまえ…間違いなくモノでツラれとるやないか。
[PR]
by yoyo4697ru980gw | 2009-04-26 00:07 | +談合料亭『千徒馬亭』+ | Comments(0)

どうでもよいことを考えはじめたらキリがおへん どうでもえぇのについつい考えてまう どなたサンもその状態が「ミルニング」どすぇ


by MA