士農工商会議は着々と

第七回士農工商会議は大人数で行われたが、この会議を本格的にやろうとする者は、他にすることのない貧乏人と庶民のみである。べつに新しい遊びを考えなくったって最新のゲームソフトを買っちゃえるようなおぼっちゃまは、ゲームの攻略本に夢中である。そんなおぼっちゃまシュークリンにつられ生粋の貧乏人であるはずの我が子ヘイポーまで、あろうことか攻略本に汚染されているではないか。
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「おまえら…見たらわかるやろぉ?ウチの狭さ。この二部屋しかない家でノビノビと寝転がるんじゃぁねぇよっ!」
「ほんまやでシュークリン、じぶんち感覚やろっ広いからってやぁ~…ウチはゴロゴロできるスペースないんやからな~」
「お~ま~え~ら全員じゃぁ~っ!…シュークリンちてそんなにデカいん?」
「一番デカいんちゃう?門はいったら家とかちゃうで。玄関まで、歩くねん。」
「なぁ~にぃ~?!」
やっちまったなぁっ!シュークリンは黙って…帰宅!!
シュークリン、ウチ見てゆぅで「士農工商会議ってウサギ小屋でやるん?」住んどるんは、人間やぞ。あと一名の参加者が居たが、この足の踏み場もない会場に5分ほど滞在したら何も言わずに帰って行ったようだ。閉所恐怖症には向かねぇな…ウチでの会議。

週末レジャーに忙しいおぼっちゃまたちは会議に参加出来ないので、することのない貧乏人と行くアテのない庶民だけで第八回士農工商会議を開いた。場所はちょっとリッチにギャストだぞ。クーポン使ってドリンクバーがお得だぞ。気分悪くなるほど飲んでも税込126円だぞ。

「飢饉が出てないなぁ…飢饉、入れとこか。なんかイイカンジの飢饉があれば。」
飢饉てサどれもこれもワルイカンジになるんだけどね、出来事としては。
「鉄砲伝来があったやん?」
「鉄砲伝来なぁ…そういや外したよなぁ…」
「平安やったらなぁ…鉄砲って出てこなくね?百人一首て平安やん。」
「でも歴史めくりって戦いやん?戦国大名の下剋上は出してるわけやからさぁ、鉄砲出て来てもいいよねぇ?なんかさ~なんかの合戦でさ~鉄砲、誰か使ってない??鉄砲で一網打尽みたいなコト、なかった??」
「あった。織田と武田やで。鉄砲・鉄砲。」
「鉄砲で一方的にバキュン・バキュン?そうゆう明らかな力の差?」
「そう。」
「う~ん…使えそうやな後半のかっさらい系で。それって、合戦?なんか名前あんの?ナントカの乱、みたいな?」

「…長篠の戦い…やな?」
隣の席のおにーさん、士農工商会議に急遽、参加。
「あ~…ナガシノノタタカイ、やってサ。」
「あ…は、はい…。」
おにーさんが帰った後、なぜに知らないひとが士農工商会議に喰いついてきたのだろう、とチョモは訝った。
「まぁ…私らの会話から歴史の話をしてることはわかったんやろな。ほんで、会話のカンジから『こりゃコイツらじゃナガシノノタタカイは出てけぇへんな』おもたんちゃう?」
ま、私の質問のカンジから、だけどね。こんな『鉄砲でバキュン?』なんて聞いてるようなひとのドタマに「長篠の戦い」が入ってるわけあらへんやん。けど~ま~おにーさんとしてもぉ~、そこはちょっとした遠慮があるわけよ、私はおにーさんより年上やしぃ?「長篠」が出てくる気配はないけど私に向かって「長篠の戦い、ですよ。」てゆぅたらやでぇ?我が子を前にして親の面目丸潰れ~みたいな?ウチの親子関係を把握してるわけないからなぁ~おにーさんが。やからチョモに向かって「学校でなろたけどド忘れしてるんやんな?…長篠の戦い…やで~…なぁ?」こうゆう葛藤が、おにーさんの中ではあったのだろう。おにーさんが居る間にも、「女で戦の指揮をやったひと、いたぢゃん?ほら、夫を殺されて復讐に燃えてみたいな、な?」とか、「新撰組にいらんことした人、誰かおる?」とか、そういった質問形式でいろいろと歴史を振り返ってみたけれど、二度とおにーさんが喰いついてくることはなかった。キリがないとおもわはったんやろね。

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「これやぁ…フツーに勉強するよりよっぽど頭に入るなぁ…」
「遊びがかかってるからな。ソコ、大事なポイントやで。だから遊びながら学んでるってのが入るポイントやねんって。楽しくなかったらやったって頭に入らへん。おもろいこと第一やな。」
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「じゃ~調べたことの成果、発表せぇへん?」
「せぇへん。だって清書に忙しいもん、コレ難しいもん。」
「隷書にこだわるからやっ」
「みてよ~めっちゃウマく書けた~」
「はいはい、見せんでええから清書に集中して~」
「なんやねんっ清書ひとりでやってんねんぞっめっちゃ孤独めっちゃ孤独…」
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「ぁあっもう何も考えたないわ~…戦国時代ってナニよ…将軍がどぉしてん…一回、休憩しよ。」
「そやな、ポティトタイムしよ。」
「ドリンク行ってこ。」

「うわ~全く溶けへん。」
「何それ?…たしか水に溶ける砂糖の量って決まってんで。何ccに何gとか…それ以上は溶けへんことになっとたハズやで?」
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「コレ水ちゃうで?」
「湯でも同じやろ~…」
「ガムシロップや。」
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「溶けるかいっ!砂糖のみやないかっ!」
「まさしくソレ。砂糖に砂糖を入れてんねん。」
「新しい砂糖作ってるだけやんか。あ…えんちゃう?新甘味料アリガ糖。」
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ダダ甘。
「あ、ちょっとだけお湯入れてみよ~」
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「みてみて~何故か白い。」
「カルピスみたい。これにカルピス入れてきて飲んでみて?」
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「プハ~…かー…っ…飲めたモンぢゃねぇっ!!」
「あれやな…カルピスの原液そのまま飲んでるカンジやな…」
「濃い…てことか…」
「ん、かなりな。」
薄めたヤツでも濃いのに。
「はいっ、やるでっ!士農工商会議っ!」

…しかし5分もしないうちにイノッキが飽きたと言う。
「アンタ飽きるん早いなぁ…いつも。」
「そやねんオレ、飽きるん早いねん。」
「アレやな、『だいたいどのくらい机に向ってられる?10分勉強したら~1時間休憩…みたいな~』やん。それは休憩とは言わんやろ~や。」
「まさしくソレ。」
イノッキの口癖、まさしくソレ。
「確かになぁ…飽きる。だいたいさぁ…歴史が好きゆぅひとを入れなすすまんゆぅねん…」
「じゃぁ次は誰か入れようか…誰がええやろ?タニケイ連れて来る?ぜったい役に立たんけど。」
「役に立たんヤツ連れてきてどーすんねんっ」
「まさしくソレ。でも役には立たんけど邪魔もせへんやん?」
「そやなぁ…役に立たんうえに邪魔されたら『なんやねんっ!』てなるもんなぁ?…まだマシか…邪魔されんだけマシか…」
違う…。考え方が根本的に違う…。「人数が増えたら知恵が出る」てゆう基準で選ばなアカーン。にぎやかしが要るわけじゃナーイ。
「歴史が好き、ゆぅひとがおーへんねやったら無理して探さんでええけどさぁ、せめて根気よく資料調べられるひと連れて来て。すぐに飽きたとかゆーんはもうイノッキで十分。集中できるひと入れて。」
「オレ、しょ~もないことにはめっちゃ集中できんでっ!」
しょ~もナイことにダケ没頭する4人が集っとんねんっ今っ!中和剤を入れんかいっ!!
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by yoyo4697ru980gw | 2009-04-13 22:30 | +朝臣寺+ | Comments(0)  

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