妊婦三

月曜日に電話が鳴る。
♪キャッラメルコ~ンっほほぅほっほ~♪と鳴る、カラオケバージョンで鳴る。だからそれに合わして歌う。♪東ハトっきゃっらめるこぉおおぉお~~~~ん♪…て、うとてる場合やないがな着信やんけ、取らな。ちなみにEメールを受信する時には♪懐かしいひと~に~出会ったよぉな~優しいたよりが~いま届いた~忘れかけていた~し~あ~わ~せ~あ~な~た~に~も~わ・け・て・あ~げ~た~い~ほ~らっチェルシーぃ~もひとつ~チェルシ~♪とエエ声で歌ってからセリフを言う『あ・な・た・に・も、Eメール、あげた~い。』Cメールもね、歌う。♪おお~きくふくら~む~夢・夢・ゆめ~輝く朝のまど~光・光・ひかり~誰でもが~願ってる~明る~い住まい~積水~ハウス~せきす~いハウス~♪参考までにインフォメールが届くと金曜ロードショーが始まって、メルマガ届くとレナウン娘がワンサカさっさ。

月曜日に電話をかけてきたのは本職美容師で牛丼を作りながら年を越した弟、ター。
「はいはいよ~…どう?」
この「どう?」は、何にかかってもよろしい。「最近」でもいいし「仕事」でもいいし「体調」でも「おひとつ」でもいい。「首より下太ももより上」でもかまわない。

ま、とくにこれといった報告も連絡も相談もなく話は無駄にススむ。かかってきた電話なのでとくに通話料金も、私は気にしない。
「んで、結婚式はいつごろするって?」
「まぁ…アンタら帰って来るとしたら、冬休みがいいじゃろ?」
「ううーん…私はね、別にいつでも自由の身やし?ただ問題なのは一泊二日くらいの帰郷じゃねぇよ、てコトやじ?帰るなら居座るわけじゃんけ?」
耐える覚悟がそっちにあるのか、という問題だけがネックなのよ。アナタがたがワタクシを、トンでもないワガママだと、思ってらっしゃるフシがあるので、事前に言うておくまでよ。大丈夫、夏だろうが冬だろうが私には遊びの制限はないから。常にベストな状態で遊べると思うの。自分なりに遊びの幅も広げられると思うのよ、どんな環境でもねもう大人なんだから。切実なることは…大人になり働き者になってしまったちみがどこまでついて来られるのか…こっちの心配はそれだけね。辞めてもらうぜ、バイト。
ええっとひとつ希望を言わせてもらうと平次が釣りをやりたいって、夏とかどうなん?…釣りぃ~??言っとくけどこっちの海なんて魚ウジャウジャいるよ?夏なんていすぎて大物が喰う前に雑魚がエサ喰っちゃうよ、冬・冬。寒さで雑魚の動きが止まってないとベラかフグしか釣れんじ。…あぁ、そう。んじゃやっぱ正月かぁ。早くやんなよ、来年?…うぅん…それがぁ…。
「どこで入れ知恵されたんか知らんけど、あのひと…式より三人目が欲して言うっちゃわ…」
「ぇえっっっ?!さ、さん、三人目っ?!産むの?!育てるの?!三人目を?!」
私は誰よりも驚いた。三人目が欲しいと言われたターよりも驚いたはずだ。
「そら産んだら育てるじゃろて。」
「…す…すぅ…すぅごい…ね…」
…私は脱力した。考えるだけで想像するだけで、脱力するのだ私は。だって三人目やで?一人目でなく二人目でなく三人目。ちゅーことは三人目を産む前から子供が二人いるってことなんやで?…わかっとるけど。5才男児と2才女児を育てている最中に三人目が欲しくなる、その原動力を教えて欲しい、そのタフさを教えて欲しい。それは、若さだろうか。ターの嫁ヤッチ、28才。
34の私でも、二人の男児を産み落とした私でも、「三人目産んだら?まだ若いんだし。」ということを周りから助言される。二人の子供が男児なのでひとりくらい娘をという声が、身内からはよく出るものだ。しかし、産める体と産めと促す声があっても、若さだけで子供は産めない。とくに三人目の子供は産めない。経済的に無理だということを全面に出しているが本心は、産みたくもないし育てたくもないんだもの。欲しいと思う気持ちが湧かないんだもの。人間を産んで人間を育てるのは長期にわたる大仕事である。私は自分の人生でこれほど責任を伴う仕事はないと思っている。自分自身の性格を読んでみて推測できることは「子育てを楽しめるのは二人が限界」ということである。私は楽しめないことには長続きしない、という自分の性格がようやくわかってきた。いろんなことを中途半端にやってきたもんだけど、子育ては、楽しめなくなったからといって「もうやんぴっ」で済む問題ではない。私は今や自由気ままを求め始めてしまった…三人目に注ぐ時間を楽しめるとは思えない。
しかし私の周りは「子供は三人派」が主流である。友人コベは妊娠する前から一緒に三人目を産まないかと誘っていたし、辞めた職場で一緒だったユンちゃんは最近三人目を妊娠した。ササんち三人姉妹、ツケマエんち三人きょうだい、アーリんちも三人やなぁ。あ、私自身がきょうだい三人じゃん。そのきょうだいの三人目が嫁に産みたいと言われている、三人目を。もうこうなったら『三人の会』でも作っちゃおうかな。作らないよね、そうだよね。

三人目を産むとなると式、出来ないよ?
産むとなれば、遊びに行けないよ?
ボクちん、もう身を粉にして働いてるんだけど身を素粒子にして働かなきゃいけないよ?
三人目を切望するヤッチは「うん、別にいいよ。」という反応だそうである。最近のワカモンは~っ、なんて言わせないこの28のヤッチの根性を見よ。最近の若いひとは子供をひとりしか産まないから少子化は深刻な問題とされていると言ってけつかる高学歴のおっちゃん、アホなこと言いないな。『三人の会』(妄想上発足)は、着々と一人ずつ人口を増やしながら拡大中である。
「ちゅ~わけで、…ま、結婚式とかそうゆうの無しに帰って来んけ?冬なら…片道の交通費くらいオレ用意できると思うじ?」
「おお~っ!まぢでっ?!期待してるで助かるわ~っ♪」
私はヤッチに感服した。
だから弟よ、私が言うことはひとつである。
夫なら、嫁の希望を300%聞き入れよ。
私はもう、遊びに帰ることは考えていないぞ(これぽっちしか)。
私が遊ぶ金に困った時、小学生にして小銭の詰まった箱を地中に埋めその在処を示した地図を作成し私に無償でくれたちみになら、やれんことはないサ。『三人の会』会長としてターよ、よきにはからえ。
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by yoyo4697ru980gw | 2009-02-25 22:03 | +開楽館+ | Comments(2)  

Commented by すでに二児の父 at 2009-02-27 20:32 x
ダァメだぁ~三人の会の会議の席で居眠りしちゃう!辞任しちゃう!

ていうか、遊びにはきなさいよ…それを口実に私が遊びに出るんだからサ。
サヨさんとクミさんも息を永くして待ってるから~
Commented by MA at 2009-02-27 23:38 x
いいよいいよ、ロレツがまわらんより居眠りしてるほうが潔いよ、それでこそ男だ。やめちまいなよ、バイトなんて、お金にしかならねぇんだからサ。
サヨさんとクミちゃんに、よろしく伝えてね、息絶え絶えに。
昨日さっそく、遊ぶお金を2万円貯めました。
来月の20日あたりでなくなる気がするけど、今のところ遊ぶ金が2万あるゼ、金持ちだろぉ??けっけっけ。

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