しっかり者

日曜日に我が子たちは、久々の日帰りバス旅行をエンジョイした。
おじーちゃんの属す建築業界の組合がちょくちょく、至れり尽くせり日帰りバス旅行を催しているのであるが、私たち家族が独立してからというものその旅行には参加出来ていなかった。バス旅行の参加条件は「同居の家族」だからである。
そのバス旅行ったら、バスに乗っている間中、もういらんと思うほどのジュースやビールが次々に配られ、今日一日で食べきれるわけがないと思うほどのおやつが配られ、こんなに当たるかと思うほどのビンゴゲームを楽しみながら現地へ到着すると、ここでもかと思うくらいのお土産が配られる。

同居家族がいなくなってからは参加希望をしていなかったが、今回の「カニ食べまくりバス旅行(現地に着くまでもきっと食べまくり)」の参加人数が少ないとあって、以前に旅行参加をしていたおじーちゃんに「参加しませんか」と連絡が来たという。私ら二人でだけ行ってもなぁ…と電話に出たおばーちゃんが、前ごろに行った時には孫がおったからねぇ…もう一緒に住んでへんのんよ…孫ももう中学生になったら部活やらに忙しくて旅行も行ってられへんやろからねぇ…孫も行けるんやったら連れて行ったろかとも思うねけど…と言ってみると、「じゃぁお孫さんも一緒に行ってもいいですよ、同居家族じゃないことは聞かなかったことにしときましょう。」という組合の人の計らいで、行くことになった。

「…てコトで、バス旅行に行けることになったからな?」
とこの旅行を半吉もヘイポーもとても楽しみにしていた。
「靴…履いて行こう。絶対に、靴を履いて行かんとアカンからな。おばーちゃんが靴を買っちゃうから。」
とヘイポーは、靴に注意した。前回の一泊二日の旅行に誘われた時、毎週末におじーちゃんちへと行っている我が子たちにとくに持ち物の指導はなかった。これといって場違いな持ち物を持って来たりしたことなど、なかったからであろう。しかし旅行に行く前日、どうゆうわけだかヘイポーは、週末に靴を履いておじーちゃんちへと行っていたというのに、履物のチョイスをこの時だけ下駄にしてしまった。それに誰ひとり気付かず、気付いたのは仕事から帰って来たおばーちゃんであった。
「なんでこんな日に限って下駄で来たんや…ママは気付きもせへんかったんかぁ?」
おばーちゃんはびっくりしたが、靴を購入してくれた。旅行から帰って「まぅちゃんは何しとんねな~親が気付いてやらんでどぉ~すんねんっ」て、おばーちゃんご立腹やったで?と、間接的に怒られた。いつも靴なのに…なんで下駄やったんや…?と訊けば、私が旅行に行く時、下駄を履いている、と言う。…つーかよぉ…違うだろー…私は旅行の履物として下駄を選んでいるわけではない。私は日々の履物が下駄なのでそれを変えることがない、というだけである。真冬の旅行ではブーツを履いただろう?選ぶ時は選んでるんだから、そこを見てくれよ。
「旅行に行くねんから、下駄はアカンで下駄は。いつも靴やねんから、靴で行きや。」
靴、注意。
「…でもまぅは旅行でも下駄よなぁ…下駄履くよなぁ…。」
半吉が、ゲタゲタと笑う。いいじゃん、下駄。だって私の旅行はおおかた夏やからな。夏の温泉旅行も下駄履いて行って、旅館で下駄に履きかえ温泉めぐりに出掛けたが、どうも旅館の下駄が履きにくいので、自分の足におーた自分の下駄に履きかえた。後からやってきたおばーちゃんは半吉に「ママの下駄、えらい上等やなぁ?あんな下駄、どこに置いとったんや?おばーちゃんの、なんかえらいチビてんねけど…」と不満を言っていたが半吉が「まぅのはあれ自分の下駄やで?」と答えると、「まぅちゃんアンタ、下駄履いて旅行に来たんか?!」と驚いていた。「へぇ…」と返事をすると「アンタが下駄やったらそらヒーちゃんも下駄でええ思うわなー…」とアキれていた。いいッスよ?下駄…。私はいいと…思いますけど…下駄…。大丈夫ですよ…スーツに下駄を履こうかという考えは…ありませんから安心してくださいね。

首尾万端で挑んだバス旅行。今回は何の不備もなかろうと送り出したが、半吉がマフラーを失くして帰って来た。
「いやぁ…どこで失くしたやろうなぁ…どこで落としたかって記憶もまったくないわ…まァ、どこで落とした、って記憶があったらソッチのほうがアブナイねけどな。つーわけで、失くしちゃった。」
「まぁ…困るのはアンタやからなぁ…。アンタの管理不足。春まで寒いのガマンしぃや、てだけの話やな。」
「そやなぁ…しゃーないなぁ…。」

そしたら朝、おかーさんから「ごめんなぁ~」と電話がかかってきた。
「ヒーちゃんと座ってたからヒーちゃんのことは気をつけとったんやけど、あのコはひとりで座っとったもんやから私も気ぃつけんと…ごめんなぁ。ほんで今朝バス会社に電話してみたら、あってんよ。前の席にくくりつけとったんは見てたからな?もしかして、おもて電話してみてんやん。バス会社もな、どこに誰が座ってたんかは知っとるから、電話しよおもてはってんてー。ちゃんと取っててくれてたらしいわー。やから今日、帰りに寄るわな、ごめんごめん。」
おばーちゃん…て…すごい…。
私にもいずれ孫が出来るだろうが、孫が下駄で来ても気付かないような気がするし、マフラーを前の座席にくくりつけてたって記憶に残す、自信は…ない。望むべきは…いずれできるだろう我が孫よ…曾祖母に似てしっかり者であれ。
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by yoyo4697ru980gw | 2009-01-19 13:26 | +YOU WIN!!+ | Comments(0)

どうでもよいことを考えはじめたらキリがおへん どうでもえぇのについつい考えてまう どなたサンもその状態が「ミルニング」どすぇ


by MA