夜中のサプラ~イズ

やっと去年…我が家にも、とうとう、待ちに待った、種明かしの年がやってきた。
クリスマスにやって来るサンタクロースの種明かしである。…遅かった。
去年やっとこさ一番下の子ヘイポーが4年生にして「サンタさんは実は親っぽい」という情報をつかんできたのである。…おっせー。チョモは2年生あたりでつかみ、しかし弟が信じているならそれにかこつけて知らないフリをかましていたほうが得をすることをわかった上で、便乗していたのである。クラスメイトから「サンタさんて、親やで?」とかなんとか聞いてきたらしいヘイポーは、半信半疑ながらもクラスメイトの情報を鵜呑みにしたようだ。大正解だとココまで出かかったジャンピング問題の回答を私は飲みこみサンタクロースの名誉を守るため、シラを切りとおした。前日までどこかにプレゼントを隠しているはずと探しまわっていたヘイポーは、この家にプレゼントがないことを理由に、やっぱりサンタクロースは親じゃないと、思い始めた。…いや…親だってば…この家の中にはないが車の中に…と言いたいのを抑えていると、ヘイポーが言う。
「僕、今年は絶対に起きてて、サンタさん、見る。」
事実確認は、我が目を通して。ん、よい傾向である。その目で見たことを信じるがよい、その目に映るのはつまり私だ。

去年のクリスマスプレゼントは、ヘイポーの希望品をむーちんが、チョモの希望品を私が買いに走ることになっていた。もちろん、希望品を探るのも各々が担当する。ヘイポーはここ2~3年のクリスマスにはDSだと言っていたけれど、私がゲームは持たせないとサンタさんを脅迫していたので長年に渡りその希望が叶えられていなかった。しかし、去年はサンタさんがメールアドレス変更のメールを私にくれなかったので、むーちんがハナシをつけて購入。私は、チョモがひとりの時に「アンタも薄々カンづいてるとは思うけど」と前置きをして訊き出した。希望品は自転車であったが、これは枕元に置けないので代わりにサンタさんからのカードというものを作った。そのカードには「このカードを君を産んでくれた人に渡すと、好きなものを買ってもらうことが出来ます。」と印字。そしてそのカードをチョモのベッドの枕元へと置いた瞬間である。
「ま…まぅ…?え…まぅ…。」
少しの物音にも敏感になってサンタさんの正体を知る気マンマンのヘイポーが、私がサンタのバイトをしている現場を目撃してしまったんである。
「あ?バレまして?」
「えー…あっ!あった…。…DSや~やった~っ!でも…まぅ?」
「そう、DS。それ置いたの、私。」
ものすごく、複雑な心境だったようである。

こうして、無事にサンタクロースという奉仕活動に終止符を打てた我が家では今年、もうそれはそれははっきり堂々と、12月になった途端に言った。
「今年のクリスマスやけどな、二人とも、2000円前後で欲しい物、考えといて。一緒に買いに行くからね。基本2000円前後ね。2000円までのモノやったら、それがどんなショ~もナイもんだろうが、物品問わず買う。2000円以上3000円未満の場合は、要相談。ショ~もナかったり、ゲーム・おもちゃの類なら却下、長く使える物・質のイイ物で今要るモンなら、例えば3800円でも買う。4000円以上の物は、私が唸るような物品の時だけ、買いましょう。あんたらの目利きによるわけやね、カンタンにあたしゃ唸らんからな。ほな、そーゆーことで。」
「うわー…。一気に額…減ったなぁ…。」
とチョモのご感想。ん、我が家は正直に生きていってるからな、全員。
「今まではサンタクロースってゆうフィルターがかかってたからな。ソコはアータ、天下のサンタクロースやで。一年に一度の大仕事の代理やねんから、ウチは無理を強いられとったわけやんか。そのフィルターを取っ払った今、何の無理をする必要があんねな。何年も前から『この時を待ってましたっ!』やで、私は。」
今更なにを隠す必要があろう。我が家の経済状況は度々、給料明細と手持ちの現金を見せてオープンにしているのに。

折り込み広告に目を通し、出掛けた先でいろいろな候補物品を物色していたヘイポーは、自分の気に入りそうなモノの値段を学習して私に言った。
「まぅ…2000円って…いろんなモノが買えるねんなぁ…。」
「やろ?相場はそんなもんやで。大人の私でさえ『あ~これ欲しいなぁ~』って思うよなモンが2000円程度のモンやねんから、ヘイポーが欲しがるモンなんて1000円もせへんのちゃう?2000円なんて結構イロつけた額やで。あ~助かるわ~サンタのバイトはアシが出てかなん・かなん。」
「結構いろんなもん、2000円以下やねんでー。僕が選んだの、ぜ~んぶ2000円以下。」
「そうやろ?」
だってブランド物とか宝飾品、イかないもんね。
「で?何が一番よかった??」
「う~ん、今のところ…シュレッダー。」
「シュレッダー?紙、切り刻むやつ?」
「そーそー、それそれ。」
「なんでまたシュレッダー…。」
「だってーめっちゃ切れるねんでー。一枚入れたらなーいっぱいになってたまるねんー知ってるぅ?」
「うん…まぁ…確かになぁ…。」
一枚入れたら、ズタズタになっていっぱい落ちてきて溜まる…まァそうゆう言い方で言われると…なんか得な機械って感じがしないでもないな。
「でも、手動シュレッダーなら2000円以下やけど、電動シュレッダーは2980円やねん。」
「電動がええの?」
「うん、どうせなら電動シュレッダーがいい。」
おめぇはサラリーマンかっ。万歩計だのシュレッダーだの何に興味をそそられとんじゃ。
「ええよ、シュレッダーなら2980円でも認める。」
「ほんとに?!」
「シュレッダーは『長く使える物』に認定する。ヘイポーがシュレッダー係になったらええよ、私がいっぱい紙、渡すから切り刻んでぇな。」
是非とも切り刻んで欲しい請求書やら委任状やら、たんまりあるからな、私には。
「じゃ~シュレッダーにする~。しかも電動~。」

早くもシュレッダーと決めたヘイポーが、枕元にプレゼントが届いていて「なにかな~♪」とワクワクして開ける楽しみはもうなくなったと言うので、「一緒に買いに行って選ぶねんけど、早めに買いに行っといてラッピングしてイヴの夜に枕元にコソっと置こうか?」と提案すると、そうして欲しいと言う。サンタクロースというギプスをはずし、いきなり走りなさいってのもキツいらしく、今年はリハビリ。だから23日の祝日に買うモンとっとと買うと言っているのに、直前までチョモは欲しい物を決めかねていた。ネックは私が出した条件にある。2000円以下で好き勝手に選ぶのが得か、2000円を超えて相談を持ちかけるが得か、一か八か唸らせるような物品でトライか、という迷いが生じているようである。唸らせることを目標に4000円超えの物品を吟味するには時間がなさすぎることはわかっているようであるが、唸らせれば最大限に得なことは間違いない、しかしハイリスクな賭けではある。私の性格をよく知るチョモには理解出来るであろう。唸らすことに失敗した暁には、要相談の枠は完全に消えるということが。「目利き、ゼロ。」と言われた次のセリフは「2000円以内で見繕ってこい。」以上。さて、チョモ。おのれはどう出るのじゃ。
「チョモ、何にするん?はよ決めなもうサンタのプレゼントないで。」
決心のつかないチョモに、決断の早いヘイポーが釘を刺す。
ヘイポーよ、去年まで「サンタさん」「サンタさん」とあんなに「さん」付けで崇めていたサンタクロースを、正体がわかったら呼び捨てかよ。えらい位が下がったもんやな。
「とにかく、行くで。決まらん時には現物を見て決めるが一番やって。欲しいモンは自ずと決まる。」衝動でな。
衝動的に買ったモンって、とくべつ素晴らしくも、くだらなくも、ないからサ。

24日の朝、電動を手動に変更して差額で『∞ペリペリ』というオモチャを追加したヘイポーは、買ってきたままの状態で置いてある紙袋からオモチャを取り出しては訊く。
「ペリペリ、まぅもやりたい?」
「うん、やりたい。」
「じゃぁ、5回やっていいで。楽しみやな。」
「枕元に届くまでまだアンタのモンちゃうねから、サンタ袋に戻しなさい。そこは神の領域やから触れることはならん。学校行ってる間にラッピングしとくから。とにかく今夜、枕元に届くまで触れるでない、出すでない。」
「わかった。」
中身をわかっていても、枕元にプレゼントが届くという演出には心躍るようである。
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「あんなぁ…まぅ、枕元に置いてくれるっちゅーんはええねけど…、僕の筆ペン、昨日から使いたいんやけどなぁ…」
文房具やおやつで文句なし2000円浪費をしたチョモは、賀状を筆ペンで書こうと思っているらしく、筆ペン待ち。
「サンタのフリして行くから、待ちなさい。25日の午後に急いで書いたらええ。市内宛てやったら元旦に届くやろ…いやキワドイかなぁ…」
「…急ぎたい…」
ん、同じく。私も毎年のように思うんだけど、サプラ~イズとか図書館行ったりしてるばやいじゃないねん。私も30枚少々の賀状を書いたり、大掃除的なことやったりしなきゃなんないんだけどなァ。こうしてブログ書いたりしてサボってるばやいちゃうねなァ。急がなきゃって思うとつい、サボっちゃうの悪い癖だなァ。

午前中に私はコッソリ、二人に内緒のオマケをサプラ~イズ。
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翌朝、ヘイポーが私の枕元にサプラ~イズ。
「まぅにもサンタが来るからな。」
と言っていたけれど、ま、まさかコレか。
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確認したらコレだった。
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ユニバーサルデザインの木のスプーン。
ううむ、確実に懐かしい。
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Commented by s_h_i_g_e_y_a_n at 2009-01-14 17:10
おお、シュレッダー。
ヘイポー、俺のボツ原稿も切り刻んでくれ~
はっきり言って、この作業めんどい。

サンタか。

え!?いないの?

Commented by MA at 2009-01-14 17:49 x
いません、ひとりもいません。
by yoyo4697ru980gw | 2008-12-26 00:19 | +朝臣寺+ | Comments(2)

どうでもよいことを考えはじめたらキリがおへん どうでもえぇのについつい考えてまう どなたサンもその状態が「ミルニング」どすぇ


by MA