こいとさん、小槌だっせ。

それは春の出来事だったように思う。春休み中の出来事だったように、思う。おじぃちゃんちへと連泊していたチョモが、ものすっっっごい気になるお茶うけがあると言う。
「みたらし小槌って、ゆぅねけどな。」
「みたらし、ナニ、て?」
「小槌。」
「こづちぃ~??それってほんまにコヅチ??」
「こづち。漢字で小槌。あれ…こづち、て読むと思うけど…。」
「打出の小槌とかの、小槌?」
「ああ、そうそう、それそれ。」
「えらいシブイ名前やなぁ…どんな形してんの?」
「まる。」
「まるか…」
「みたらし団子やからな。」
「みたらし団子て、あのみたらし団子?」
「それがなぁ…みたらし団子やねんけど、あの上にかかってるタレあるやん?アレが中に入ってんねん。」
「えっ?!出てくるやん、串に刺してるとこから。」
「いや…串には刺さってないねん。1個1個の団子になってて、その中に入ってる。」
「まめなお茶うけやな…で…どこで売ってんねな…」
「それがなぁ…どこやったかなぁ…」
おじいちゃんちに着くまでの間に、夕食を買うために寄ったスーパーの和菓子売り場みたいなコーナーで目にしたような気がする、程度の記憶らしい。どこそこに寄っているので、ドコで目にしたやらはっきりと覚えていないと言う。

「それにしたってすんげぇ技術やなぁ…あのちぃさい団子やろ??アノの中にタレ入れ込んだってか??タレ…爪の先ほど入ってたらええほうやな。」
「いやいや…なんちゅ~たらええんかなぁ…みたらし団子やねんけど通常よりかはデカいねん。けど饅頭まではいかへんで、もちろん。でも、饅頭型してんねん。球状じゃ、ないねんなー。ほんでー、見ただけで中にタレが入ってんなぁ…てわかんねん。十分やと思うくらいには入ってるなぁ、タレ。しかも、表面、焼いてんねん。それがうまそうに見えるポイントやな。」
「薄皮ってこと?」
「いや…それがそうでもないねんなぁ…しっかり団子っぽいねん。ちょっと大きい団子くらい。でもタレが入ってるのは見える。ホンマや入ってる入ってる~て感じやけど…」
「じゃ、ちょっとしたことでタレ、漏れる感じ?」
「それは、ないな。ちょっとしたことで漏れとったらどんだけ大事に扱わなアカンねん。みたらし小槌だけを売ってるわけちゃうねんから。」
「中にタレ入れ込むために、いろんなこと駆使したなぁ…。いろんなテを尽くして入れたんやなぁ…。」
「ご苦労やで?上からかけたら済むハナシやのにわざわざ中に入れてんねんから。」
「それは…気になるなぁ…。」
「やろ?」

気になるではないか。果たしてどうゆう場面を想定して『みたらし団子のタレを中に入れ込む必要がある』と企画したのか、ということである。甘栗は剥くのがめんどっちーから「むいちゃいました」ほうが親切かな~という一歩踏み込んだ実用新案だとも思えるけれど、みたらしタレを中に入れ込んで、どの一歩を踏み込もうと思ったのかは容易には理解し難い。例えばの場面を作ってみよう。「みたらしのタレが中に入っていたほうが親切」といったシチュエーションである。

ご近所同士噂好き九州出身の芦屋の婦人、3名。
仮にこう呼ぼう。
主婦レッドは末っ子のモモちゃんが幼稚園年少になったばかりなので『手が離れたったーい』と午前中に少しだけ自由な時間が出来たところの赤坂さん(38歳)、長女ユカリちゃん5年生、二男ハヤトくん3年生。必殺『驚きマンボウ』で何にでも驚く。
主婦ブルーは一人息子のケントくんが中学2年生剣道部。ゆくゆくは商家のおえはん青木さん(47歳)、必殺口癖『アレやし…』で主導権を握る。
主婦ピンクは長男ユースケくん中学1年生、二男トモヤくん6年生。『そろそろ何か始めるったーい』と3年前から趣味を探している桃井さん(43歳)、あと2年ほどはカルチャースクールの見学だけを続け3年後には得意の『どれもこれも私には合わんたい…スポーツって感じやないし…芸術もねぇ…』ボヤッキー攻撃で、結局は井戸端の会議が一番おーてることを、実感する予定ですたい。
主婦レッド・主婦ブルー・主婦ピンク
三人揃って!
働きには出んでよかたい!!
だから暇ナンジャ~!!
(注:あくまでも想像上の人物設定で完全なフィクションです。近所によく似た桃井さんがおっても「かなり似ている」というだけで当方は責任を負えませんので悪しからず。参考までに「芦屋」という地域は田園調布と並ぶ高級住宅街です。)

マダムセッション(旧:井戸端会議)では3街区の吉田さんが始めたというプリザーブドフラワー教室の話題で盛り上がる。
「立ち話もアレやし…」
ゆぅて主婦ブルーが「ウチ来はるぅ?」と誘う。
「まぁ、そんな急に他人様を家にあげること、青木さんできはんのん?」と驚く主婦レッド。
「あら、どうして?散らかっとるけど、まぁいろんなトコ目ぇつぶって入ってくれたらよろしいねよ、おほほほほ。」
「すごーいわぁ!ウチ絶対できひんわぁ!他人様を迎える準備がいるわ~わきゃきゃきゃきゃきゃ。」
「赤坂さんは潔癖やからー。ふふふふふ。」と主婦ピンク。
あはははは~ゆぅて、徒歩3分、ブルーんち到着。芦屋婦人はとにかく語尾、笑う(あくまでも想像上)。
「何がよろしい?飲み物いれるわ、おほほ。」
「私、コーヒーもらお~かしら、ふふ。」
「私も~、わきゃ。」
「いや~ごめんな~…。ちょーーーーど、コーヒーの豆が今朝、切れたとこやったわ…。みなさん、お紅茶でも許してくれはる?おほほほほ。」
「ええねんよ、何でもええのんよ気ぃつかいはらんと~ふふふふふ。」
「かまわんといてね~わきゃきゃきゃきゃきゃ。」
なんでもええなら、何がええか訊くな、希望を言うな、こらー。
「お紅茶に和菓子ってのもアレやけど…みたらし、食べはる?おほ。」
ゆぅてブルーがトレイに紅茶とみたらし小槌を乗せて登場。現物がまだ見えていないうちに、レッドがご辞退申し上げ。
「私…お気持ちだけで。わきゃきゃ。」
「え?嫌い??ほほほほ。」
「ちがう、ちがう。このひと潔癖やのよ、青木さーん。みたらしなんかベトベトしたタレついてるもん食べたら、帰って風呂浴びるんちがう?ふふふふふ。歯磨き3回くらいしはるやんな?赤坂さん?ふふふ。」
「そこまでないってーもーいややわ~!わきゃきゃきゃ。歯磨きは1回で十分ですわ~!わきゃきゃ。」
するんかい。
「おほほほほ~…。」
ほくそ笑んだんは、ブルー。
「みたらしは、みたらしでも、みたらし小槌て知ってはるぅ??」
素手でつかんでもベトベトなタレを触ることなく完食できる、団子の中にタレを入れ込んだ『みたらし小槌』一口サイズ。潔癖なアナタにやさしいおやつです。
「い~や~私好みやわ~~~~ん♪わきゃきゃきゃ~きゃきゃ~。」
喜ぶ…レッド。
めでたし、めでたし…。

なにがため~ 団子の中にタレ隠す~ いともをかしや~ 芦屋婦人の妙~

芦屋婦人というシリーズは『芦屋婦人が好むスタイル』ということなのだろうか。…調べるか。…結局な…いっちゃん暇なんはわてナンジャー…

お子様ご老人でも食べきれる一口サイズのかわいい和菓子、それが『芦屋婦人』という新ブランド。なんやて。
…芦屋の婦人…関係ないのんか…いや…関係あるのん、か…?子供老人への手土産として芦屋で婦人が買い求める…ちょっとまわりくどい関係の仕方やな…。芦屋と婦人が複雑に絡まってんなァ…。
世界が違うな、芦屋。芦屋で見つけた素敵なひとを「あしやびと」て言うねんて。うーん、お金持ちは世界がちが~う。「ラピュタびと」みたい。うーん、ファンタジ~。なんか知らん間に呪文とか覚えてそうやね。悪気もなく使いそうやね、あしやびと。シータがそうとは知らずにラピュタの位置を指し示す呪文を呟いたように、シータがラピュタ国の王女として破滅の呪文で争いを無くしたように、あしやびとは芦屋言葉という呪文で一口サイズを守るの。さぁ呟くのじゃセレブの呪文を…「こいさん、頼むわ…」。

呪文もセレブの生活も何も知らんけど、これだけはゆぅてよろしいかー。

一口サイズのかわいいみたらし小槌なー。
d0137326_2346213.jpg

チョモは二口で食べてわざわざ中身を漏れさしたでー、いとさーん。
d0137326_23461451.jpg

食べきりサイズの上品なみたらし小槌なー。
d0137326_23463170.jpg

チョモは全部食べ切ってなおも「足らん」ゆぅてましたでー、ごりょんさーん。
d0137326_23465273.jpg

[PR]
Commented by ろこもこ at 2008-10-20 21:36 x
ひゃー。すごいおいしそうなみたらし小槌。
セレブじゃなくてただのデブですが、一口いただきたいですわ、おほほ。どうやって作るかと推測したのですが、きっとお注射したのですわ。シュークリームなんかはシューの上から穴をあけてそこから注射器のようなものでカスタードクリームを注入するのです。だからきっとみたらしだんごをつくっておいて上からみたらしのあんをお注射したのではないですか?
チョモ画伯が「足らん」というのはわかるような気がします。私なんぞは焼き芋何本食べても「足らん」と言っております。
Commented by MA at 2008-10-21 00:10 x
みんな食欲が…すっかり秋ですなぁ。
こちとら銭がいくらあっても足りまへん。
懐とっくに木枯らしピープップーでおま。
by yoyo4697ru980gw | 2008-10-20 00:02 | +YOU WIN!!+ | Comments(2)

どうでもよいことを考えはじめたらキリがおへん どうでもえぇのについつい考えてまう どなたサンもその状態が「ミルニング」どすぇ


by MA