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体内時計の危機
私の体内時計がはやまっとる。春眠暁を覚えん。雪がチラついとるゆぅのに既に私の身体は春を迎えた。ねむぅてねむぅてしゃ~あらへん。すっかり春、春。起きられないのよぉ~てハナシでなくて、起きた瞬間もう眠い。それなりゃ眠っとりゃええでがんしょ、と、事はそんな簡単な問題ではないのである。眠るという行為には体力が必要であり、ずっと眠っていられるほどの体力が三十路の体にはないのであるからして、重大な問題となっているのであるこの春時刻の到来が。
いかんよ、いかんよ、起きたそばからもう眠いんはいかんよ、危ねぇよ。
とにかくとにかく眠いので、隙あらば「チョイ寝」といった状態なのであるが、この「チョイ寝」は三十路のカラダから恐ろしく体力と正常な思考を奪うようである。

起床時間である6時半に起きる。もう眠い。それを隠して新聞を取りにゆく。玄関をチロと開けてサッと取れば済むのであるが、なんしか眠いよぉ眠いよぉ、と思っているもんで、新聞を取らずに玄関からパジャマのみで出て行ってしまうのだ。目の前の駐車場に停めてある自分の車を通り越して、ハタと我に返る。わしゃ、どこぞへ行くぞなもし。ぅおおお~ちゃうちゃう~、新聞やんけ新聞やんけ、新聞取るだけやんけ~。私は、あまりの眠たさに、他人の家の新聞を取りに行くところだったぞな、もし。でもセーフ。まだセーフ。
そして、コーヒーを入れて世帯主むーちんを起こす。むーちんは基本的に朝ごはんを食べないひとであるから、コーヒーを入れたら私はただただ眠いことをひた隠しにすることに努める。努めているのに、何故かバレる。私はさも自分の意識がはっきりしているかのように、じーっとむーちんを見つめ、「今日の帰りはおそぉおますけ?」と努めてハッキリ質問するのだが、むーちんの返事は「…なに?」である。「なに?…て言われても…遅いか遅くないか、て訊いてるやん…こっちこそ『なに?』やしけ。」そう反抗すると、むーちんはこう言う。「眠たいんやったら、もっかい眠れば?」は?な~にをゆぅてはんねやぁ~?あたしゃぁ~これっぽっちもねむぅおまへんえ~っ!と訴えて、しっかりと目を開けている。すると、新聞を読んでいたむーちんには、しかるべき時間がやってき、彼はしかるべき着替えをし、いつものように家を出て行こうとした。だから「いってらっさいね~」と、声を掛けて手を振った。私は完璧に眠いことを隠し切ったわけであるが、帰宅後むーちんは私に言うのだ。
「まぅ、朝起きられへんねやったら夜更かしやめれば?」
「へ?なんで?今日、6時半に起きたやん。」
「ほっとんど、眠っとったわいっ。」
むーちんによる説明で、私は朝の自分の行動を教えられた。

まず、6時半に起きたと思った私は、目覚ましを止めて起きたのであるが、私は鳴ってもいない目覚ましを止めていたそうだ。パソコンの横にある目覚ましが鳴っていたが、私はベッドの横の目覚ましを叩いていた、というのがむーちんの証言である。
…思い出した。止めても止めても鳴り止まないので、起きたのだった。時計が壊れた壊れたおもてベッド横の時計をしきりに叩いたことを思い出した。どやったら止まるんだ~っ!!とバンバン叩いてたら、どうも音が違うトコロから聞こえてくるので、「こっちかよっ!」とパソコン横の目覚ましを止めたんだった、そういえば。そして、むーちんの証言によれば、ベッド横の目覚ましを叩いては眠り、叩いては眠り、とその行動を何回か繰り返していたそうである。身に覚えがないが。
ハッと気が付いて新聞を取って部屋に戻ったと私が思っていた、朝の新聞取りの一件であるが、あれは私は起きてすぐの行動だと思っていた。むーちんの証言によると、私はしばらく座っていて突如立ち上がり玄関に向かったそうである。しばらく座っている間に「チョイ寝」をしたと思われる。起きとったんかいっむーちん。そうとも知らず私はむーちんを「起こしてやったぜ」とおもてたことになる。なんちゅ~こっちゃ。コーヒー飲みながら新聞読んでたむーちんが、私に話しかけたけれど、目を開けたまま眠っているのであろう、と推測したそうだ。いきなり「ひょ~ろきゃ~りおろろろろけぇ?」と私が話し掛けてきたのでその推測は断定に変わった。私は「今日の帰りはおそぉおますけ?」とハッキリ言ったのだが、どうも「チョイ寝」効果でロレツが回っていなかったようである。むーちんの「…なに?」は『なんて言った?』の意味だったと思われる。それ以降も私は目を開けたまま「チョイ寝」を謀り、な~に言ってんだかわからねぇ反抗をし、全く説得力のない言い回しで「全然、眠くない」と訴えたそうな。しまいにゃ、出勤しようとするむーちんに「行くのぉ?」と言い、おいでおいでと手首をブラブラさしたらしいぞ。ちゃうちゃうちゃう、私は「行ってらっしゃい」と言い「手を振った」んだよっ。引き止めたんじゃねぇ、見送ったんだっつーの。
キケンだ。このままいつまで眠いことを隠せるか。もうバレているが、どんげかせんといかんっ!こうもやってる事と伝わってる事が違うのはキケンである。

そこでだ、私は考えた。「眠い」ということを思うから、「いやぁ~んねむぅ~い」となるわけで「アカンやんアカンやん眠ったらアカンやん」という気持ちが起こり、ついには起きてらんなくなるわけだ。つーことは、だ。両手広げて「さぁ、お眠り。」と、ド~ンと構えとったらやねぇ、「べつにぃ~とくに眠くないみ~た~い~なぁ?」てことに、なるかもしんないね。コレ、試す価値あるね。

んで、実行したわけ。
ひどいね。
ことごとく眠ったね。
チラとも起きひんで、チラとも。
by yoyo4697ru980gw | 2008-02-24 00:54 | +ミルニング+ | Comments(2)
Commented by miho-sleet at 2008-02-24 01:42
わあああああ!!その気持ち分かります^w^
わたしも目覚まし時計投げて、よく壊すんですよー
Commented by yoyo4697ru980gw at 2008-02-24 02:04
あれは、壊すんが、世のため人のためです。
あなたは、良いことをなすった。
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