笑道入門サル治療:サルまみれ

「お!バカボン!」
入院中にやることなくて話し相手の輪を広げてたんだけど、その話し相手のひとりバカボンと1年ぶりくらいに偶然会った。
「お~~~!どうしてるのかと思ってたよ」
「全然会わなかったねぇ」
相変わらず毎日、病院に来ているらしいバカボンとは、ちっともタイミングが合わなかったダケみたい。

久々に会ったので、いろいろ話したんだけど、とにかくバカボンはアクティブ。
「天王寺の動物園に行ってさぁ、サル見て。」
「行動範囲広いな」
「有馬温泉でもショーやってるって言うからさ、サル見て。」
「サルばっか見てるやん」
「だってそんなことでもしてないと一日が長いんだからさ」
バカボンは千葉の人やから、標準語。
「じゃ、箕面も行かなアカンやん、サル見に。」
「いや。野生はダメだね、怖いもん」
「確かにな、箕面のサルは攻撃してくるからな」
バカボン、おとなしいサルだけ、見ます。

駐車場までお見送りしてくれるというバカボン。

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「ちょっとバカボン、速いよ」
「うん、速いよ」
「歩くより速いやん、それ」
「そうだよ、速いよ」
先に行くバカボン。
いやいやいや、私の車がドコにあるか知らんがなっ。

モザイクふんだんのアヤシイ画像になっておりますが、もうねぇ…病院側が情報流失にうるさいんだよね。画像とかとくにうるさくて、病院からの削除要請がされたら速やかに記事を削除するようにと、きつく言われているの。
自分の病状を書くのはいいんだけど、一緒にいるひとの病状とか画像とかはダメって場合が多い。
だからバカボンにも「いろいろうるさいから目ぇ隠してよ」て言ったんだけど「本人が公開の許可してんだから病院が削除しろってのがおかしいんだよ」つって丸見え。

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「だって悪い事してるわけでもなんでもねぇのに顔なんか隠さねぇよ」つって、丸見え。
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本人がいいっつってるんで、丸見え。



同じ大学病院内でいつくもの科をハシゴするのは珍しくない。
私も3つもハシゴ。
同じ日にまとめられなかった場合は、悪化してはいないけど病状が悪いのかと思うほど「ちょいちょい行ってる」というカンジにはなる。

今日の外来は、ペインと漢方。
この季節は辛いと訴える。
でも去年も辛かったからもう痛んでも仕方ないから耐えると宣言する。

頑なに「痛みに季節は関係ない・天気は関係ない」を貫くオニマツ。
ペインは西洋医学だからね。
医学的根拠というデータに基づいた診断をする。
因果関係がはっきりと示せないことは、「あるかもしれない」じゃなくて「ない」の。
でもウチのおばーちゃん言ってたよ、梅雨の時期は切り傷を作るなって。船酔いにはリンゴだって。不安神経症的な動悸がしてきたらカタいせんべいを奥歯でバリボリ喰えって。
私は、科学が全てでも医学が全てでも迷信が全てでもないけど、おばーちゃんの言う事ってなんか一理あんなァと思う。
そして自分の身体に起こっていることは、受け入れるタイプだ。
梅雨がツラい、私の身体は。
「今の時季だけでいいから、働いてる時に痛みを止める薬が欲しい」
「そうゆう薬は、ないよね」
笑顔で答えるオニマツ。鬼。
「やっぱりね。いいの、今の会社は好きなだけ休んでいい会社だから、痛かったら休む」
「ダメだめダメ!そんなコトしたら!」
「なんでよ」
「そんなコトしても痛くなるだけ!」
「ヤだ。休む。痛いとツラいんやから」
「痛くても、ちゃんと休まずに働いて。休んだらアカン」
私の病気のことを知ってる直属の上司が、長く働いて欲しいから絶対に無理はしないで遠慮なく休んで、て言ってくれてるけど、どんなに痛んでも痛みを理由に仕事を休んだことは一度もないわい、薬くれへん腹いせにゆーてみただけじゃっ。痛みで休むくらいなら最初から働いてないし。

「どうですか?痛みは?」
「痛い。この時季は辛い。でも去年も辛かったから耐えるしかない。」
漢方でも同じことを宣言。
「ジメっとしてるからどうしてもねぇ…」
「でも季節は痛むことと関係ないゆぅてたで」
「誰が?」
「ペイン」
同じチームで診療連携してんだよね、先生たち?
東洋医学と西洋医学では考え方が違うから、違うアプローチしてみてもいいね、つってペインが漢方をすすめたんだけど。互いの違いを認め合って連携することの出来るマトモな病院がかかりつけでよかった、て思ったのに。
「ま、それはそれで別に置いといたらいいとして…」
これは事実上の『確執があります』宣言なのか。
「この時季だけ一時的に漢方変えてみようかな。それでマシになると思うよ」
「この時季は痛いもんとして耐えんとしゃーないって思ってるからええねん。幸いにも好きなだけ休める会社やから、痛かったら休むし」
「それはアカンよ!そんなことしたって痛いのはマシにはならへんから、働いとき!」
確執あるくせに同じコト言いやがって…。
痛みも日々蓄積してるしで、ちょっとイラっとしてたのもあるし、そりゃ私に辛抱が無いのも悪いと思う。ペインのオニマツだって漢方医だって、それぞれの専門分野からの疼痛緩和に取り組んでくれいろいろと薬を考えてもくれ、ありがたいと思う気持ちがあるのも本当なんだけど、今日の私はダメだった。
西洋医学も東洋医学も、痛んでも働けと言う。
劇薬を使って痛みを取っていた日々や、激痛に耐えた入院生活を経験した私にとって、今の痛みはそりゃ働ける程度のモノだろう。痛みの頻度や強さがさほどじゃないんだから休むなとそうゆうことだろう。あぁ、出来るさ。実際やってるさ。
原因が何とも言えない痛みがくすぶっていると感じるこの梅雨の時季に、痛みながらもちゃんと働いてて、それでも「今だけはもう本当に嫌だ」と思った瞬間にふと休むことを考える、つってんの。それを頭ごなしにアカンと言うか。たまになら休むのも仕方ないかもしらんね本当に辛い時は、と医者が理解を示さんで誰が示すんだろう、痛みは誰にも見えないのに。

いつでも休めるという会社がいいのかわるいのか…と言いながら脈を取る漢方医に、私はとても静かにキレた。
「先生、そやって言うけどな?それは先生が痛まへんから言うねん。ペインの先生も同じこと言うよ、痛くても休むな、て。痛いことに意識向けるだけになってアカンから違うことに意識向けて、て。言うのは簡単やで。でも痛かったら痛いことにしか意識は向けられへんて。痛かったら辛いもん、休みたくもなるし。それでも働いとかなアカンて、痛くないから言えんねん」
「それは…そうやなぁ…痛かったら辛いわなぁ」
「辛いよ。」
誰が悪いわけでもないことはわかってる。誰のせいでもないことも。私が患者で医者が言うべきことを言っている、それだけのこと。それもわかってる。こうするのがベスト、という対処法として医者は正解を言っているというのもわかってる。
でも、私は思うの。正解しか言わない医者が患者の心に寄り添って気休めを言う事の大きさって、患者にとってはプラスになることがある。いつもじゃなくてええねん。いつもは正解を言ってたらいい。でもココって時にタイミングを逃さずに気休めのほうを言ったほうがいいと思う。それが気休めだってことは患者が一番良くわかってることだから、ただ何も説明せずに気休めを言ったらいいと思う。




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by yoyo4697ru980gw | 2016-06-22 01:24 | +YOU WIN!!+ | Comments(0)  

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