ネジ外れてまーす

「自転車のカギが…なんか入らへんねん。ちょっと来て」
これから病院へ行こうという矢先、ヒー坊が自転車のロック解除が出来ないと言う。
「いつもはもっとカギここらへんまで入ってるんやけどな」
「中になんか詰まってんのかな?逆さにしてみようか」
「やってみる?」

自転車を、寝かせてみる。
が、カギ穴、寝てるだけ。
「…ん?カギ穴を逆さにするってどうゆうことや?自転車どんな状態にしたらええの?」
自転車の前は関係ない、後ろの車輪の所にカギが付いてるわけだから、荷台をアクロバティックに持ち上げる、ということか。
「なんやこれ…むっちゃ疲れただけやん…」
重労働に見返りなし。
「病院に遅刻する…もう行ってくるからあんたネットでカギのこと調べてなんかやっとき。病院終わったら電話するからその時まで何も出来てなかったらカギ壊そう。帰りしにダイアルのカギ買ってくるわ」

結局、夕方までいろいろチャレンジはしたものの、カギはウンともスンともいわず、私はダイアルロックを買って帰った。
「さて、カギを外そうか」とネジを外したら不思議なことが起こる。

「あれ?これさぁ…ロックが解除出来てないとネジ外したところで…」
「そうやねん」

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「こうゆう時どうしたらいいか調べた?」
「警察に持って行ったら切ってくれるみたい」
「警察か…なかなか遠いな…」
トンカチで叩いてぶっ壊せないかな、ウチにあるノコギリで切れたりなんかして、といろいろ試すも不発。
「ハンドル操作する担当と、後輪を持ち上げとく担当と、ふたりいるやんな?はぁ…行くか…」


「ねぇ…重い…しんどい…。なんかもっとラクな方法ないかな?」
家を出て、まだ5分程度。
「ひとりで持ってみる?交代ばんこに」

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「確かに歩くのはスムーズやからラクやけど、距離が稼げへんな…。やっぱふたりで分担するほうが距離はいけるか…」
坂道を登り、そして下り、最短距離で行くためにワープ出来る抜け道を選択したら丁度工事中の立ち入り禁止で、結果的に大回り。
「こんなことならキツい坂道じゃなくてなだらかなほうで来たのに…最悪や…」
しかもこんな大変な最中に、会社から電話が来る。
後輩の問い合わせの事情はわかるけど、あっことココとソコとむこうとファイリング見てみて~と答えるしかない。私が担当してる案件だから自宅から30秒の会社に行って解決したいのは山々だけど、もはや自宅からはだいぶ離れた出先でしかも自転車を抱えて大回り中だしとても行けないな。

だいぶクタクタになってやっとこ警察署が見えてきた。
「あ。消防署でも頼めばやってくれるんじゃない?」
警察署の隣りの警察署。
少しでも手前でカタつけたい。
コン・コン。
「あのー…すいません…自転車のカギを壊していただきたいんですけど…」
「ん?自転車のカギですか?」
「自転車のカギのロックが急に外れなくなってしまって…いろいろやったんですけどダメみたいで。金属を切れる工具があるなら切って欲しいんです」
「自転車はどちらに?」
「ココまで持ってきました」
消防署員、全員集合。
いや…そんなオオゴトに…ただカギぶっ壊すだけのことですのに…。

ネジ外したら取れるんじゃないか、という意見が出る。
そう、私もそう思ったのさ。
「これね、もうネジ外れてる状態ですねん。私もそうじゃないかと思ってネジ外してみたら、こうなったんです。要はロック解除が出来ひんと外せへんのんですわ」
手は尽くしてココに到着しております。
結論は「切るしかないね」
いいんです、もう切るつもりで家から出発してるんで。

ドアチェーンを切るヤツで切ることになり、明るい場所に移動します、と男性署員がひとりで軽々と自転車を抱える。
「あんな軽々と…ふたりで苦労してココまで来たのに…随分と軽そうに持つんだねぇ…そんなに軽くはなかったよねあの自転車」
「くっくっく…」

良い子のみんな!
消防隊員は、ロック解除出来なくなった自転車を軽々と持つんだよ!
40歳と18歳がふたりでヒーヒーハーハー言いながらヘーコラヘーコラ時間をかけて運んだ自転車を、30歳男性消防隊員ならヒョイと高く持ち上げてブンと向こうに運びまーす!
かっこいいね。
なりたい職業ランキングに消防署員が入ってないなんて、良い子のみんなは自転車に乗ってていつか後悔する時がくるぞ!





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by yoyo4697ru980gw | 2015-12-22 13:30 | +丁猫犬堂+ | Comments(0)  

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