幻のソース

子供達が小学生の時分に【中利】という喫茶店でお昼のランチ時だけのバイトを3年間していた。

オーナーは『家庭を優先にするひとはココの仕事もちゃんと出来る』という考えをお持ちの女性で、当時、ヒー坊が原因不明の病状で起き上がることが出来ず完全介護状態となってさまざまな病院を渡り歩いていた状況の時も、ギリギリのスタッフ数でまわしている喫茶店にもかかわらず「お店のことは心配せんでええから」と1ヶ月近い私の欠勤を許してくれた。
今でこそ企業のママ需要は増え、働くママをサポートする体制が組まれて女性のチカラが事業にも発揮されているが、10年前に既にオーナーのサポートのチカラは今の企業を超えていたのである。

その中利で、私はさまざまな門外不出のオリジナルレシピを教えてもらった。「一緒に働いているひとには全部教えるよ」と言ってオーナーはコレが作れたらコレが作れるようになる、というスキルを積んだタイミングで様々な喫茶店レシピを教えてくれた。
手作りにこだわっていた中利はソースも手作り。

最初は皿洗いから始め長らくレジ係だった私も日々のまかないでスキルを積んで、ソース作りとパン系メニューを担当するようになった。多い時にはランチ時の2時間半で200人くらいのメニューを提供するので、ソースも毎日大量に作る。

決まった業者の原材料で、決まったグラム数を守り、違わぬ味を作るのに、最初はグラムを量るのも小分けに小分けに足しながら量る時間もかかっていたが、毎日しているとえらいもんで手がグラム数を覚え1回でピタと量れるようになる。職人ってこうやってつくられていくんだなァと思ったね。しかし、職人というものはつくづく感覚で仕事をする生き物なんである。
中利を去り職を変え今では事務員となった私は、たった3名分しか消費しない我が家でたまにしかソースを作らなくなってしまったので、ピタと量れずにいつも「あ。しまった」と言ってはしまったソースを作っている。
中利ではソースもドレッシングも特大マヨネーズボトル1本分で約1キロを3本作っていたが、さすがに家庭でそれを作っても消費できないので比率を研究して家庭用サイズとして再現させた。

中利は店をたたんだので、もうこのソースを使ったバーガーもこのドレッシングを使った豚しゃぶランチもおまかせサラダも食べられない。
だからソース担当だった私が家庭サイズにしたソースをネットで公開するにあたりオーナーに許可を取ったら、ずっと私がソースを作っていることを喜んでくれ「まぅちゃんのレシピとして載せたらいいよ」と言ってくだすった。

中利に足繁く通っていただいた皆様におかれましては、あの味が再現できるソースとなっておりますので、ぜひ懐かしんでご賞味くださいませ。

我が家のなんちゃってチキン南蛮を作る時に大変活躍するソース→【しまった版】中利ソース&中利ドレッシング





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by yoyo4697ru980gw | 2015-11-22 22:22 | +knowing+ | Comments(0)  

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