退会出来ないシリーズ④

京都に受験に行ったチョモが帰りの電車の中で小学生と隣り合わせた。5人組で電車に乗っていたうち完全に浮いている女の子に軽い気持ちで「どこの小学校行ってるん?」と話し掛けてみると、彼女は言ったそうである。

「ノフォーロルラン」
「え?」
「ロフォーラルドゥン」
「は?なんて?」

京都という土地がら古式ゆかしき『かもめ第三小学校』くらいの名称だという先入観があったためか、チョモは学校名をなかなか聞き取ることが出来なかったそうである。


「ノートルダム」
和風タイプのほのかな香りすらしてこない小学校名に「そんな学校があるんやなー」くらいの感想しか持てなかったチョモに、ノートルダム小学生は問題を出してきた。小学生にして『さんすう』ではなく『数学』を勉強しているらしい彼女の学校では、授業でクイズをしているようでクイズプリントの中からの出題。
国立大受験に失敗したとは言えど、中期も後期も攻めの公立受験に挑んだチョモは、最後の受験をたったいま終えたところであり、アスリートのクールダウンのような心持ちで彼女の問題の内容に耳を傾けた。お兄ちゃん風を吹かせて。


「地球の3日は、火星ではどのくらいでしょう」

知らん。
自分でもびっくりするくらいギブアップが早かったそうである。


「アンタ、受かったらそこ行けば?毎日ロフォーラルドゥ~ンの小学生と会話出来ておもろいやんか」
「行くとしても通いじゃないから電車に乗ることはないけどな」
「でも大学の近くにあんねやろ?その小学校」
「みたいやな」
じゃぁ待ち伏せでもしてさ。


火星の地球時間換算の計算式がわかっているということか。
それともクイズって言ってるくらいだから何かのひっかけか、もしくはナゾナゾか何かか。
私なんて火星が出てきた時点でもう宇宙人捕獲のアヤシイ画像と矢追のおっちゃんしか浮かばないのに。

うすうす世の中の落ちこぼれなのかもしれないとは思ってきたが、どうやら私は確実に落ちてこぼれて救いようがないみたいだ。世に、小さいうちからこんなに賢いことを言い放つ人間がいようとは。日本地図もままならん私は火星のカの字も知らない知らない。たかだか十数年でその知識量か。私なんてそろそろ40年でこのザマさ。しかし私は地球時間と火星時間の差異がわからなくとも、その違いに思いを馳せグダグダと書き綴る時間ならたっぷりとあることはわかる。そんなことにばかり時間を使っているので賢くなっているヒマはなかった。
このような計算式から地球の賢い人は火星の暇人ということになります。



帰郷を間近に控え土産物の手配や荷造りとセコセコと忙しい日々を過ごしているにもかかわらず、毎日きっちりと退会届を送信している。なんて律儀なんだ、この律義さを他で活かせば大成するのに。
帰省の間の一週間ネットに繋げる環境ではないのでその時ばかりは退会届を送信出来ない。あぁ出来ないなんて…はっ何なんだこの残念な気持ち…退会するために退会届を送信し続けているのに。退会、したくないのか?
あまりに退会さしてくんないから、退会したくない気になっているのか?洗脳か?洗脳なのかこれは!

と、まァこんだけ前置きを長くしたらもういっか。
何がいいかはよくわからんが。

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高校生の時、同級生に「お母さんがアナタと付き合うなと言っている」と言われてヨダレが垂れたことがある。開いた口が塞がらないとはこのことであった。その考え方の違いに、このズレは友情ではカバー出来ないと感じた。
私にとって友人との付き合いに母親が出て来ることはなかったからである。
母親は偉大とは言うがここまでの権力を持っていたとは。
私は権力と暴力には屈しないオンナであるが、母親という権力が退会届に与える影響を見届けたいと思う。オカンがダメと言ったからという理由で私との友情を断った彼女のように、私の退会届が受理されたなら、今こそ私はオカンの権力を乱用しようと思う。

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母親がダメと言えば当然だが父親も黙っちゃいないだろう。

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両親ともが口出ししてくるとなると俄然こうゆう家庭では祖母もしゃしゃり出てくるだろう。

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期待を裏切ってすまんが祖父ばかりは出て来ないんだな。
母親も父親も祖母までもが私の退会に口出ししてくると、この家族は誰もが何にでも首を突っ込みたがるのだとお思いだろうが、そこは祖父だけが唯一常識的でしゃしゃり出る家族を嗜める役である。おじいちゃん万歳。
そんなことより大統領の身に危険が迫っているのだ。
退会して海を渡らねば。

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季節の変わり目にはむしゃくしゃして犯罪を侵す人間が増える。
木の芽時のむしゃくしゃには注意が必要なようだ。
むしゃくしゃしている人間をさらにむしゃくしゃさせるような事をしないのが予防策であるわけだが、むしゃくしゃしている人間は外見ではむしゃくしゃしているようには見えない。
そこで、誰がどう見てもむしゃしくしゃしている人間に見えるよう、むしゃくしゃしているひとは頭を両手でむしゃくしゃ~っと掻き毟っていて欲しい。そこに私はシャンプーを一滴垂らした1カップの水を注ごう。おそろしく泡立つと思う。むしゃくしゃしている人はきっとスッキリするはずである。これを平和的解決と言う。
私の退会届にも一滴の平和的解決を。





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by yoyo4697ru980gw | 2015-03-17 10:04 | +in the sky?+ | Comments(0)  

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