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小学生(孫)50円バイト
オトンの実家は農家で米や野菜や茶を作っていたから、真冬以外は何かしら農家の仕事ってのはあって、孫である私は野菜の収穫やら茶摘みやら稲刈りやらの手伝いをさせられ、それを本当にイヤイヤやっていたんだけど、唯一、大喜びでやる『仕事』ってのがあって、それは小学生なのに賃金50円がもらえる『ししとう』という仕事。アイスが食べたいなぁと思ったら『ししとう』をやる、30分くらいで50円。1束200とか300くらい入っているパックに『ししとう』と書いてあるシールを黙々と貼り付けて50円もらう、なかなか割のいいバイト。
もちろん、孫だから祖母のサヨさんが50円支払うだけで、そこいらの小学生がししとうシールを貼ったところで50円という賃金は発生しない。それは法に反するからね。

他のお手伝いは賃金なんて発生しないのに、何故かこの『ししとう』だけは賃金が発生して、しかもこの仕事、終わったためしがない。仕事がなくなったことがないのだ。『ししとう』をやる孫が6名いて、暇さえあれば「ししとうでもやるか~」ちゅうて荒稼ぎしても、減ったことがないのだ。仏壇の部屋のタンスの上にパックが積んであってそれを取って居間で黙々とししとう。
シール貼ってないのがコッチ、貼ってるのがアッチ、と分けて積むのだけど、貼ってあるほうはガンガン減っていき祖母がししとうせんか~・ししとうせんか~ちゅうて呪いをかけてくるのに、貼っていないほうはちょっと「あ~減ってきたな~」と思うと次に見た時には増えてる。補充に隙がないのだ。
大人たちが土間の作業台でししとうをパック詰めにして出荷するのは毎日ではないにも関わらず、私たち子供のししとうバイトはいつも人手不足なのである。

休日になると祖母の家に従妹と泊り込んで『怖い話大会』を催す。
仏壇の前に布団でテントをこさえる。その中に懐中電灯を持ち込んで、読んで覚えた怖い話や友達に聞いた怖い話を、市原悦子ばりの抑揚ある語りで披露し、汗だくになって布団テントから飛び出る、という素晴らしい大会なのだが、この大会の欠点はおそろしく喉が渇くことであった。
私たちが子供の頃は今のようにペットボトルのお茶が冷蔵庫で冷えている、ということはなく、粒麦を煮出して麦茶を作りそれを冷ましてからヤカンのまま冷蔵庫へ入れる、というスタイルだった。
夕食が終われば麦茶を煮出し、一晩そのままにしておいて寝る。
翌朝、冷めているヤカンをそのまま冷蔵庫へ。もちろん粒麦は入れたままである。
このスタイルの麦茶は、大変に濃い。
この煮出して作った濃い麦茶が冷めると泡立ちがべらぼうに良いということをご存知だろうか。
酔っ払いのおじぃが飲み干したワンカップのビンにヤカンから麦茶を注ぎフタをしてシャカシャカやるとビールが出来る、と私たちは信じていた。
布団テントから台所へ行き、麦茶をシェイクしたワンカップのビンで乾杯。ビールで乾いた喉を潤して怖い話大会会場へ向かう道中では「オマエらはいつまでも起きとんのやったら、ししとうせぇ~…」と砂かけババァが低い声で呪いをかけてきた。
「きゃぁぁあああぁぁあああぁああ!!!」
と仏壇前のテントに戻り、タンスの上を見上げると、ししとうパックが補充されてギュウギュウに積まれているのである。
「ぎゃぁああぁああぁぁっぁあぁあぁああっっっ!!!ふえてる~~~~~っっっ!!!」
よっぽど怖い。
小学生にしてやってもやっても終わらない仕事に追われる恐怖を味わった。

私の現在の住まいはのどかな場所で、マンションや家々が建ち並ぶ中に、畑や田んぼが点在する。我が家の居間の掃出し窓から見える風景も田んぼである。
自転車に乗ってスーパーに行くまでにいくつもの畑や田んぼがあるのだが、そのひとつの畑で、親子三代が農作業をしていた。
耕運機で畑を耕し、畑の端で小さな子供がレンゲを摘んでいた。
あぁ私はかつて、この中に居た。
中学高校とあんなに稲刈りを手伝わされるのがイヤだったのに、見ず知らずのひとの畑の草引きなどをしたくなる。
離れてわかる故郷の良さとは、このことか。




by yoyo4697ru980gw | 2014-05-16 09:08 | +cool down run+ | Comments(0)
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