ボンブー療法

ソセゴンという筋肉注射を打ち、約2時間の点滴を終えると、私は立って歩けない。
だってソセゴンの副作用は意識障害だから。
どうしても避けられない副作用で大変にキツいが、それを打って欲しいと思うほど、脾腫の痛みはイタいんである。

んなわけでソセゴンが効きに効いた翌日、午前中に3件の買い物をこなす。
入院準備品と甥っ子と姪っ子へのプレゼントを、買いに。
「むっちゃ調子ええわぁ~」と何度も言う。
帰宅してからも何度も言う。
処方されている麻薬を服用しなくてもむっちゃ調子ええから、このままずっといいんじゃないかと思い始めたら、時間はなんと16時。

PCつける。
PCでしかやってないLINE起動。
タイピング。

フクちゃんシティホテルがボンブーやってたらケータイにメールちょーだーい
ねぇ、行く?
ねぇ何時から?
はよ行きたい~~~~
現地で会おう現地で
メールちょうだいよ~頼んだぜフク坊!

フクちゃん仕方ないから「バイクで偵察してくるわ」て言う。

行って行って~やるかどうかきーてきてついでに!
シティホでおーたらおごるから~!


こうして私の熱きボンブー魂は、たったひとりの情報提供者によりリアルタイムに中継された。
私はむーちんに土下座をして、今夜が最初で最後かもしれないシティホボンブーにこの夏の思い出の全てを捧げた。
もう私には、入院1ヶ月にも及ぶ脾臓全摘出というヤなイベントしか残っていない。

ちょくちょく見るボンブー顔見知りで、ちょくちょく挨拶を交わすご夫婦(たぶん)がいられるんだけど、そのご主人のほうが隣で踊っていて私に言う。
「神社でおーたね?」
「どこでも会うよね、いっぱい行ってるからねお互い」
「踊ってる姿がビデオになってんねん知ってるか?アンタ、有名人やで」
「youtubeやろ?どこでも踊ってるからね」
「常に写っとう、有名や」
その有名だという有名人っぷりが私の耳には全く漏れ聞こえもしないけど。

私の姿がないので不思議に思ったというミッチーや、同じボランティアで切磋琢磨中のコーライさん、地元のママ仲間でありボンブー仲間でもあるマミィなんかに、入院準備中であることを報告する。
皆が口々に私を『だいぶ痩せたね』と言っていたけど、体重にしたら4キロほどの減だよ、まだ。
1ヶ月半で4キロだから『成功中のダイエット』くらいの減り。
これから全然体重の減らない停滞期が来て、根性が続かずにダイエットが失敗する頃かな。

脾臓ダイエットは疼痛が酷いので出来れば避けたい、という方はとにかく貧血にならないようご注意ください。
脾臓摘出にいたる危険要素の初期症状はまず貧血です。


シティホボンブーが最初で最後と覚悟を決めた翌日、私は13時からD病院で診察。
日曜日のソセゴンが効きに効いてるから、朝の4時に一回だけ麻薬を服用して、チョモの弁当を作り、洗濯をし、シーツを洗い、植木を剪定。
手紙を書いて病状を告白しておいたお瀧さんから電話をいただき、自分を見失わずに闘病せよとの励ましをいただく。

「どうかな?調子は」
「6月から今までで、昨日が一番、調子良かった。良すぎて良すぎて盆踊りしちゃった」
「ん???ちょっとお腹みして」
先生これまでで一番、顔色がいいと私を褒める。
「これ、痛い?」
「痛くない」
「これは?」
「痛くない」
「そうか…これは…良くなってると考えたほうがいいだろう」
「えぇえええっっっ?!だって日曜日のソセゴンが効いてるんじゃ…」
「ソセゴンは、二日間も痛みを取るような薬ではないんだよな」
「じゃぁ、脾臓が小さくなってるということは?」
「…ありえる」
「えぇえええっっっ?!」

奇跡、起き始めた。
これって、ボンブーのチカラ以外なにものでもナイぢゃん。
だって今までと違う事したとしたら、ボンブーしかないもん。
おそるべしキチガイ。
ボンブー魂で、原因不明の病気の症状を治す。

「これまでの投薬の効果が出始めてきたか、もしくは自然に良くなっていってると考えるのが普通だと思うぞ?少なくとも、腫瘍は悪性のものではない可能性のほうが高い。ガンは勝手に良くなることはほぼないからな。ウイルス感染かもしれないから、それを調べてみよう。採血は、痛いか?」
「もう、さっき採ってきた」
「うん、それとは違う採血をまたするんだ」
「え~~~採血、痛い」
連日の点滴、連日の採血で私の血管は穴だらけである。
「わかった。次にしよう…いいや、その次でもいいかもしれんぞ。二週間後にまた来て経過を見よう。回復に向かっていたら入院を見合わせて、半年後のPETだな。この状態なら脾臓を取らなくてもいいという可能性もあるぞ」
「えぇええ~~~~~~っ?!そんなに?!」
「いや、保証は出来ない。あくまでもこのまま良い状態が続けば、その可能性もみえた、という可能性の段階だけどなぁ」

99%脾臓全摘出だったのに。
入院の手続きも済んでいたのに。
連絡待ちの状態だったのに。
それが、この奇跡である。
ボンブーだね、ボンブー療法だよ。

皆さん 好きなコトは遠慮せず
バンバン やっちゃいなさい

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by yoyo4697ru980gw | 2013-08-02 02:07 | +YOU WIN!!+ | Comments(0)

どうでもよいことを考えはじめたらキリがおへん どうでもえぇのについつい考えてまう どなたサンもその状態が「ミルニング」どすぇ


by MA