卒の儀

3月某日4時50分、起床。
チョモの朝ごはん一人前と弁当大・弁当中・弁当小を作る。

シンクにたまっている洗い物を片づけて、なんやかややっても6時までには終わらせて、部屋に戻ってPCをいらったり、二度寝をこいたりするのが、チョモが高校生になってからの私の平日リズム。

チョモが6時ちょっと過ぎくらいに家を出て、私は7時20分になったら今度はヒー坊の朝ごはんと自分のを作り、二人で食べる。
それがこの頃の我が家の朝。
朝ごはんを食べない夫むーちんは知らない間に起きて、7時に家を出る。

このように、子供が大きくなってくると朝や夜に家庭内時差が生じる。
そんな中でもオカンの順応性は高く、洗濯を朝と晩の2回コースに変更したり、わざわざもう一回の炊飯をするまでではないけど軽く一杯くらいのごはんが足らないなぁと思えば、自分の一食を抜いたりする。
オカンという生物はちょっとやそっとぢゃ死なんな。

7時10分、誰もいないはずの階下に降り、ドアを開けるとチョモが居た。

「わぁああぁあぁあぁああ~びっくりしたっっ!!!なんでおんのっ?!」
「今日は学校ない」
「潰れた?」
「卒業式」
最近の卒業式は、卒業生だけでやるみたい。
「休みなら昨日ゆいぃや…弁当作ったっちゅーねん」
「ええねん。昼から呼ばれてるから持って行って食べる」
「あ・そう?で、何してんの?」
「アップルタルト焼いとんのやないかい」
「なんでこんな朝もはよからそんなことしとんのんな」
「リンゴ使って何か作りゆぅたやん、たくさん使えってゆぅたやん」
「ゆぅたけど…そんな本格的なモン作るとは思ってなかったから…」
「ええで、これ食べて」
「いらない。私リンゴ苦手ってずっと言ってるやん、やからアンタに何か作ってゆぅてん。私にすすめないで、きらーい。ヒー坊、アレ、食べたら?」
「いらない。あったかいリンゴはきらーい」
「そんなわけなんでね、どうぞご自分で食べてください。私たちはどちらも焼いたリンゴはキライですので」
「オレが作ったのは他のと違ってウマいから!食べてみーって!!」
「他のを食べたこともございませんし、チョモが作ったから食べるということもございません、とくに。チョモが作ったということでリンゴの味に変化があるとも思えません」
「食べてもへんやないかーーーー!これなら食べられるかもしれへんやないかーーー!」
「…一理ある」
私はアップルタルトを小指の先ほどちぎってみた。
「そんだけで味がわかるかーーーーーいっ!」
「わかります」
パク。
「キライだなァもういらない」
「いいや!今のじゃわからんっ!もっと食べんかーーーーいっ!」
私は無理矢理食べさせようとするチョモから逃げ惑う。

「ねぇチョモひつこい…ひつこいやろ?ヒー坊?」
「うん、ひつこいな。ちゃんと食べてそれでもいらんって言ってるのにな」
「ケーキ好きぢゃなくて、リンゴもいまひとつなんやで?それやのにアップルタルトやで?どこにも『好き』がナイんやで?」
「キライな物にキライな物が乗ってるなぁ…」
「そうやろ?ドコにおいしいと思える要素があんねん。見てもわかるわ。それがわからんねんアイツ。本気のアホやから」

一番寒い玄関ホールでタルトを冷ましているチョモをまたいで私は出勤した。
お別れ会で先輩に渡すのであろうアップルタルトを個包装。
…女かよ。

その日、16時に帰宅すると、調理台には置きタルト。
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…ひつけぇ。
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パチシェのプライドをかけたのか、リンゴをトッピングしたことで見向きもされなかったことへのリベンジ。
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…ひつけぇ。
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by yoyo4697ru980gw | 2013-03-19 23:46 | +YOU WIN!!+ | Comments(0)

どうでもよいことを考えはじめたらキリがおへん どうでもえぇのについつい考えてまう どなたサンもその状態が「ミルニング」どすぇ


by MA