どうでもよいことを考えはじめたらキリがおへん どうでもえぇのについつい考えてまう どなたサンもその状態が「ミルニング」どすぇ

追っ手に追われて初詣

とてつもなく寒い大晦日と元旦が予想されたので「初詣、中止~っ!」と言い出したむーちんに「…とか言って…行くんやろ?」と返せば、駅伝を観ているから行かないと言う。
「オマエら行ってこいよ、早く。」
「追って来るくせに。駅まで送ってよ。」
「オレ、これ観るゆぅてるやろ。自転車で行けよ、近いやろ。」
「着物やしな。いいもん、駅まで歩くし。」
「行けや。30分はかかるわ。」
「チョロいね…チョモ、あんた駅までの道わかるやんな?」
「わからんで?」
「何回行ってんねん…試合。駅まで行ってるやんけ。」
「あぁ…あっこ?」
「あっこ。…たぶん、わかると思うけどなぁ私も…とりあえず出よ。」
昼過ぎに初詣へ出発。目的地、中山寺。安産祈願の中山サン。今年は、いろんなトコロをグルグルするのはやめて1カ所にしよう(寒いから)ということになったが、私が毎年いろんなトコロをグルグルするのを知っている友人コベが、「もう神頼みしか残された道は無い」と結婚を神頼みにする同僚に「よさげな恋愛成就系」のお守りを求めていると相談され、「まぁ…ひとり心当たりがあるからあたってみる。」と返事をしたらしい。当たったのは、私だ。去年までは『恋愛成就の神様』としてかなりの神頼みが期待出来たトコロがあったんだけどねぇ…たぶん今頃はマイナスのジンクスが出来てると思うよ、ジンナイとノリカ所縁のトコだけど☆と返事をしておいたので、コベも期待はせずにタラ~と待っていることと思うが、ソコは大事な長年の友人である。「安産の神様ってコトは恋愛が成就してるってのが大前提だからな…」ということで、中山サンをチョイスした。根の張った恋愛成就系に違いない。

むーちん絶対に追ってくんで~と私は宣言したが、「駅伝みてたやん、それはナイで。」とチョモ。なぁむーちん追ってくると思わへん?とヘイポーにもフったが、ヤツも難色を示した。オマエらわ~かってねぇなぁ~、この3人の初詣は出発した時点からじわりじわりと追っ手に追われた初詣なんだよっ。むーちんは駅伝が終わるとそそくさと着替え、私らの後を追うのぢゃ。あーココでベビーカステラくぅたなぁ、とか足跡を辿りながら追ってくるんだゼ。ココにまぅの好きそーーーーなこんなんが売ってんのにアイツはアホやから見逃してんねでけっけっけー、て勝ち誇って帰る頃までには合流してな「ココ、見たん?」とか言って情報ツウを決め込むのサ。「俺はなぁ~オマエと違って何でも知ってんねんっ♪」とか言うね。「来る時にココ通って来たん?」て訊いたらこう言うだろう。「そ~~~~れは、教えられへんなぁ~っ!」教えられへんようなトコロを通って来た、むーちん。
「おっ!氷が張ってる!!じゃぁ川も凍ってるかもっ!上を通って行かへん?」
「流れがあったら凍らへんってば。」
水道管を破裂させないようにチョロチョロ水を出しておくってよく言うだろ?チョロチョロで凍らないわけだろ?川なんてジャージャー流れてるぢゃんかよ。その川が凍ってたら「川も凍ってるかも~♪」なんて言う口がまめってるワケねぇから。流れてる川を凍らせるような寒さの中、平気でいられるワケがねぇ。
「学校行く時は凍ってんねんって。」
もはや川ぢゃねぇな…それは。
嗚呼~♪川の流れがな~い~ おどろきの ほとんど水深5ミリ ああ 川に流れのな~い~ 溜め水が少しせせらぎに 変わるだけ…
たまに流れる天神川、どうもありがト。

河原の道へ続く上り坂をダッシュする男、チョモ。疲れるヤツだ…。ゆっくりとついて行き、その間に弟ターに電話をする。じゃぁそろそろ電車に乗るからサ~と切ったら、チョモが言う。
「ドコに参るわけ?」
「中山サン。」
「中山テンプル?」
「テンポーナカヤマ。」
「見て。ココやで中山寺駅。」
「うそ~ん?!」
「うそちゃうわっ!書いてんで?JRの中山やんけ。」
「あら…着いてるやん。JRには向かってないけど。歩いたねぇ~…どうりで長かった。」
「アホやろ?まぅが行きたかったん、阪急ちゃうの?」
「そうやで?」
「じゃぁ、おじーちゃんちに行く方向に行かなアカンのに。」
「そうか…覚えとこ。」
「今さら?!」
そうだよな…忘れよう。

中山サンはこんなにも人がいるんだねぇー…と思うような人だかり。遅々として進まず途中で大変込み合ってございますので止められる。ご協力ありがとうございます~と言われて進めることにはなったが、摺り足前進。前のひとも後ろのひとも口々に言う「めっちゃ、やな。」うん、めっちゃやで。関西人「めっちゃ」の一言で済ます。賽銭を入れドラのような特設鈴みたいな鈴をガコンガコンと叩いていると、人に押されてズズズと倒れそうになる。「ぎぃやぁああああぁああ…」と小声で叫んでいると私を押しているおばちゃんが「ぎぃゃぁぁああ!!押さないでぇぇぇえええ!!」と言っている。しかし、そのおばちゃんも押されている力に抵抗は出来ず、私を押す。「ぅわぁあぁああ…ヘイポー…ヘイポー…ヘイポー…ヘイポー!ヘイポーぉおおぉお!!」ひときわ小さいヘイポーである。どうしよう、コケて踏まれて漫画みたいにヒラヒラになってたら。左、左に流されながら生き別れになった末子を探していると、一番はじっこでヘイポーが、両手を合わせ俯き目を閉じて、念入りに拝んでいた。
「ヘイポー…!拝まないで…!!」
「…えぇっっ?!」
「早く…早くこっちに来てっ!!止まらないでっ!!ソコで止まらないでっっ!!!」
私は数年前の須磨の花火大会の惨事が脳裏に浮かんだ。ごった返した人だかりに押され将棋倒しになった花火大会の事故では、小さな子供が下敷きになって亡くなったという。

「あれ?ヘイポー、ココ届くん?」
いつの間にかタンスの上に手が届くようになっていたヘイポーに感心していると、ヤツはこう返した。
「いつまでも小さいと思ったら大間違いやで。」
うどんを二人分作っていると、途中でむーちんが調理を変わりうどんを注ぎ分けた。大きい丼と小丼を出しておいたので、それぞれに見合う量を入れる。食卓に運び、大きいほうをヘイポーの、小さいほうを私の前へと置くと、むーちんが言った。
「へっ?!そっちがまぅ?!」
「そやで?もうヘイポーのほうが食べる量、多いんやで?いつまでも小さいと思ったら大間違いやで。」
私はヘイポーのセリフをそっくりそのままむーちんに返して差し上げた。するとむーちんは言った。
「なんや…小さいほうがヒィやおもて、大きいほうにボソボソに切れたうどんばっかり入れたのに。」
聞き捨てならんな。
いつまでも小さいと思ったら大間違いの、大きくなっているヘイポーであるが、しかし末子というのは親にとってはいつまでも小さいままである。とくにヘイポーは発達に著しい遅れがあることも手伝って、考えてみれば中学生になろうかという年齢であるのに、私にとってはまだ幼子である。いつだって「もぅ…しょうがないわねぇ~」と思えてならない。
もぅ…しょうがないわねぇ~…悠長に願い事しているばやいぢゃぁ、ねぇぞヘイポー。何を長々と願ってるか知んないけどサ、「一年どうぞ無事に暮らせますように…」なんて願ってる間に、押されて流されて踏んづけられて、さっそく無事ぢゃいらんねぇぞ。
「早く早く…ココで拝むのはやめよう…アブナイから。もっと安全なトコでちゃんと拝んだらイイから。拝んでて危険な目に遭うなんてダメぢゃん…」
「えー…」
本堂ぢゃなくてイイ…地蔵のトコでイイぢゃん。神様も今日は大目に見るって。

押される流れから脱した私たちは、既に長男と生き別れていた。もぅほっといても大丈夫なほど大きくなった長男と。…オマエなら大丈夫だ…生きて帰れたらいつかどこかでまた会おう…さっき喉が渇いたと言っていたな…お茶を買ってあげられなくてゴメン…そんなオカンを許してくれ…お手水…飲むなよ。
「ヘイポー…チョモが…消えた…。」
私は、人だかりの中からチョモを探し当てることは出来なかった。なぜなら、チョモは人一倍、影が薄いから。
「ヘイポー…チョモは…?チョモは…ドコにいるんやろなぁ…?この中のどこかにいるんやろうか…?」
もう…「順路」って矢印を辿ってしまおうか…?そう思い、最後に私はヘイポーに訊いた。
「ヘイポー…チョモ、わかる?」
「まぅ…ほら。目の前におるで?」
「ぅわっ!」
これはこれは奇遇ですね、こんなところでお会いするなんて。いつかどこかで再会するつもりでしたのに。

みくじを引いて凶だったので身代わりのお守りを買う。みくじを引く前に「身代守り」を見た時に私たちは、こう言って購入を躊躇った。
「もしサ、今年一年がすんげぇツいててさ、すんげぇ福が舞い込んでくるような年やったとするやん?ソレを身代わりされたらさ『身代わりに』っていうより『奪われた』って感覚ぢゃない?」
「ちょっと買うの考えよっか。」
「とりあえずみくじのトコに並ぼうか、先に。」
しかし、私は引いたみくじが凶だったので、即決した。
「あ・身代わりになってもらうことにする。ほんで…凶だから結ぶけど…もう取るのはやめる…だってお福分けにあずかるつもりで取ったみくじが『大凶』とかでランクダウンしたら、ショックの方が大きいからサ…」
「何それ??」
私は、私の教わった「おみくじの結び方」というのを教えた。毎年の初詣で「結ばへんの?」「結ばへんよ、吉やもん。」というやりとりになると必ず教えてきているが、いつになったら覚えるのだろうか。
おみくじを結ぶのは「大吉」と「凶」と「大凶」のひとだけである。「大吉」だった人はその運を分けることでより運が向くので、結んで帰る。「凶」と「大凶」のひとはその不運を捨て、結んである「大吉」と交換して「大吉」だったひとの運を分けてもらう。これが「お福分け」である。だから、「凶」「大凶」だったひとにはもう一度、運をつかむチャンスというのが与えられているわけだ。
「でもな、ソコは「大吉」と「凶」と「大凶」のひとが結んでるわけやから「お福分け」で取ったのが「凶」である可能性も「大凶」である可能性もあるわけよ。必ず「大吉」が取れるとは言えないぢゃん。それに…この数…絶対、小吉とか吉とかも結んであるよ…微妙なのを取ってもいまいちだし、取らずに結ぶだけにする…。」
このみくじの結びのスタイルってどうも全国共通ぢゃナイみたい。たしかおばーちゃんからきーてんけど、おばーちゃんの田舎でだけの風習のようだ。凶が出て凶が取れても、同じことが二度も起こったってコトで縁起がいいみたいだし、凶が出て大凶が取れたらココで全ての悪いことはもう終えた~みたいなコトだったし、大凶が出て凶取れば「よくなっていってる兆候」みたいなコトで…って、何を取っても「お福分け」であることは揺るぎないって結果になってたような気がする。子供ってのは縁起担ぎには単純で、凶とかが出たらさっさと結わえるんだけど、「大吉」なんか出た日にゃぁすぐにでもイイことが起こりそうな気がして「結わえて捨てたくない」と思う。単純だった子供の私は何度「大吉」を「持って帰る」とおばーちゃんに言うたことか。でもクミちゃんは必ず、お福分けしないと運が逃げる、と脅した。渋々お福を分けてきたが、よくよく考えてみると、この「大吉」だった時にいかに速やかに全身全霊でお福を分けられるかどうか、という人間性が最重要ポイントではないかと思う。自分が手にした福をババーンと気前よく分けられないようなちぃせぇ人間は、自分に巡ってきた運を最大限に活かせないような気がする。ま…凶の私がゆぅたトコロで、負け惜しみ以外のナニモノでもないが。「おみくじを結ぶ綱」には、たわわにみくじが結ばれている。もう綱は見えない。団子状態になっていて、その上に結わえようにもみくじの長さが足りない。
「無理やな…はぁ…いいよ持って帰ることにする…不運と共に過ごすよこの一年を。」
トコトン不運。

とりあえずひととおりの参拝を終えたので「じゃぁ何かあったかいモノでも食べようか~」と、なる。ベビーカステラ~っ!となって「小さい袋500円」でいつも買うのに、急に「あ・千円のほうにしない?」と提案して千円袋に、する。人だかりを避けた所で立ち止まって食べていたが、すぐに間違いに気がついた。
「…失敗や…コレだけでなんかお腹いっぱいになってキた…どうして千円にしたんだろう…いろいろな物をちょっとずつ食べたいのに…ベビーカステラだけで小腹が満たされた…」
早速『凶の効果』がデる。何をしても成就しない効果デてるね~。
「アレって、あったかいお茶かな?あったかいお茶なら買ってくる。」
あったかいお茶ですか?と訊いたらそうだと言うので、ペットボトルのお茶を買う。
「…これ…300円やって。失敗した…。」
ペットボトルのお茶、どう考えても200円マデやろ…マズいから安くで売ってる種類なんは知ってんねんぞぉ…じゃぁ150円やろ…ペットぼっとるお茶…ぼりすぎ。しかも、ぬるい。重ね重ね『凶の効果』デてるね~。「んじゃ、行こうか」と歩いた先に、見覚えのある光景が。
「あぁ…しまった…。あそこの休憩所には自販機があんねやった…。あっこのお茶のほうがなんぼか安くてなんぼかあったか~い…」
追い打ちをかける『凶の効果』。凶パワー、炸裂。

休憩中にはむーから「結局どこにしたん?」というメールが届く。ほれみたことか。私たちの位置情報の確認やね。中山サンだと教える。じきに合流だ。坂を下っていると下る人の流れを逆流して来る少年ひとり。
「チョモあのコ…キューにめっちゃ似てない?」
「どこぉ?」
「登ってきてるコ。」
「あ…キューやん。」
「おぅ…本人か。」
本人らしいので、ズンズン登って来るキュー目がけてグングン下る。そしてそのままぶつかる。
「ぉうニーチャンなに当たってくれてんねん?」
新手の当たり屋。徒歩VS徒歩。「登り」対「下り」こっちの力、つぉい。
「にゃはははは~」
「お~キュー」
「あ~チョモ~」
それだけかい。
ま…ままま、立ち止まったらキケンやからな。坂だし。
「まぅ…『めっちゃ似てない?』ってなんやねん。なんで『似てる人』に決めつけてんねん。本人やんけ。」
「そっか…本人でよかったんか…そっか…『あのコ…キューちゃう?』で本人か…」
「本人の確認しろよ…『めっちゃ似てない?』って最初からニセモノ扱いやんか。」
いやいやいや…ちゃうがなちゃうがな。ソコだけ切り取るからやがな。
休憩をする前に、チョモが「あー…アレ先輩にめっちゃ似てんねんけど違うかなぁ…」と言うひとに出会ったので「センパ~イ!ゆぅて声掛けたらええがな」と言ったんであるが、3年生でしかも長距離の先輩なもんだから「見覚えがある」程度ですぐに名前が出てこず、「あ~なんやったかなぁ…3年生って知ってるひとが少ないんよな…イードくらいやしなぁ知ってるの…あーあとミゾと…ん~なんてゆってたかなぁ名前…」と言いつつ、テントの中に着席した頃にやっと名前が出てきたが、時すでに遅し「センパイ」にめっちゃ似てるひとはもう見失っていた。
…だからな?「めっちゃ似てるひと」ワールドかと思ってさ、中山サン。各方面から参拝客がいるわけだしさ、アレ中校区で固めるのもまとめすぎなんで視野を広げてみたんだよね、範囲を広げ過ぎたけどさ。
坂を下り切る前に、追っ手に捉えられた。むーちんである。
「あ・パパおんで?」
「どこ?」
チョモが指をさすと同時に、むーちんがシラ~と私たちに合流。
「っな?追ってくる、ゆぅたやろ?」
私が勝ち誇ってヘイポーに言うと『くっくっくっく…』と、120%ツボにハマっている笑いを20%に噛み殺す笑い方をするヘイポーがいつまでもドツボにハマった。

「下のほうに『進学成就』の神様あったから、そこに参ろうかねぇ。」
まァ義務教育中だから自動的に進学はするし学業は二人ともそれなりに修めているから、神にすがらなくてももうちょっと自力でなんとかイけそうであるが、一応「神頼み」の保険を掛けておくか。『合格成就』と書いてある場所でむーちんが「ここ?」と言うので「ちゃうちゃう、もっと下のトコ。」と返す。合格するには受験しないと。まだ受験は先だから。…いや?まだまだ先だなんて余裕かましてて私、大学…願書出したダケで終わったねぇ…。
「…参っとこうか…?」
親心・親心。合格しろよ、ていう釘を刺しとくのね。…いや…やっぱ早くねぇ?しかし、むーちんは入って行く。私たちもそれに続く。
「おっ!シュークリンっ!!」
チョモが通りすがりに声を掛けたシュークリンが振り向く。同級生だから…シュークリンも…まだ早くねぇ??そうか…もう合格へむけて拝んで正解なんだな。シュークリンの後ろを歩いていたオカンと、チョモの前を歩いていたオカンの私は、狭い狭いスペースで互いに「今年もよろしくお願いしますぅ~」とお辞儀を交わし合う。気持ちは深々と頭を下げているが、スペースが足りなくて下げが浅い。早々に「では…」と先に進んでいると、チョモが呟く。
「シュークリンにこんな所で会うとはなぁ…なんで日本におんねん?」
「そやなぁ…シュークリン海外…行ってないんやな?」
「シュークリンってコ、同級生?」
シュークリンを知らないむーちんにシュークリン情報をあげる。ココちゃんの電車仲間で一緒に120コースに行ったコやねんけど、ごっつい金持ちで家が超豪邸やねん。門から玄関まで相当歩くらしいわ。ナイフとフォークで食べる食事が主流やからな、箸が苦手やねんて。シュークリン…割り箸、割ったことないで、たぶん。正月は海外に行ってるよな?去年とか…ハワイ?なんかそうゆう暑い国に行ってんねんなぁ?
「あぁ…ハワイちゃう??去年の年賀状、半袖の写真やったよな?」
「飛行機から撮った写真、とかあったよなぁ?」
「あーそやった・そやった。今年は日本におんねんなぁシュークリン。」
「みたいやなぁ… …不況か…。」
シュークリンの居場所が景気を計るバロメーター。いつでも慎ましく暮らしている私たちは景気が好かろうが悪かろうが何の影響も受けない。私たちは一日一日を確実に消化していってるんでね。「危機感」と「あきらめ」の狭間を紙一重で維持した結果、なんか奇跡的に「YBK(余裕ぶっこく)」というブラックホールに落ちたみたいな解放感すらあるが、大丈夫かな?なぁ、大丈夫かな?私たちコレで。

一番下のほうにある「進学成就」の神様は混んでいた。列に並んで参拝の時をしばし待つ。まだまだだねぇ。
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私はこの時、ぬる茶(300円)のカラペットぼっとる容器を手にしていた。歩いて来た境内の通路にはドコにもゴミ箱らしきものが設置されていなかったからである。
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「なぁ、なぁ。『スリ』の逆バージョンで『ヤリ』ってどう?」

私は『スリ』被害を回避するという計画で電車旅に行ったチョモに提案した。年末に、ココちゃんたちと120みたいな電車旅に出掛けたいが何か予定があるか?と言うので、「あったとしてもアンタとは別に楽しむからアンタは勝手に行きなよ」と返事をした。「朝早くから夜遅くまででも、ええんやんな?その日に帰ってくれば?」と念を押すので「だからイイって言ってんぢゃんっ!」と何度も言った。チョモにしてみれば、改札を出ることは出来ないが120円で兵庫県を離れできるだけ遠くまで行く旅にしたいと思っているようだった。そのように行ける方法を電車マニアのココちゃんが考えてくれるので、前日も違う友達と遊ぶ予定にしているが、電車旅の費用が残るようにこづかいの調節をするつもりらしい。部活が正月休みに入ったら遊びを満喫したいようだ。中学生なんだし、一日くらいまるまる使っての電車旅もよいではないか。
「大晦日・正月三が日くらいは家族で過ごすとしてそれ以外ならいつでも120へGO~っ!」
そう言って許した。この時、新メンバーとして加わったスイマーが「昼までに帰りたい」という希望であったのでこの計画は難航した。安くで時間を使い切って遠くへ行きたいチョモと、電車代が高くなってもいいから早く帰って来られて充実コースのスイマー。ココちゃんは新メンバーであるスイマーの希望を優先してコースを考えてきたが、それだと電車代が高くなる。
「えっ~~~~?!高くなんのぉ~~~~っ?!ヤだぁ~~~~~っ!!」
と言ったのは、5~6名のメンバーの中でチョモひとりだけだったと言う。それで「高くなんのがヤならオマエがあきらめろよっ!」と言われ、「そうか…じゃぁ今回はやめとく、また今度の時にするわ。」と諦めたが、新メンバーのスイマーが「それはイヤや。チョモにはおって欲しいねん。」と駄々を捏ねやがり、とうとう温厚なチョモがキれた。
「オマエっ!帰る時間を早くしろとか僕は入っとけとかゆぅけどなぁっ!オマエの希望に合わしてココちゃんは毎晩コースを考えてきてくれてんねんぞっ!そんなんわかってんのかっ?!オマエも少しは合わせろやっ!」
毎晩毎晩、変更に次ぐ変更を重ねたコースをココちゃんはひとりで考えた。私も、チョモの意見に賛成だ。チョモも合わせて高い金額を払うべきだと思う、時間も早く帰りたいひとがメンバーの中に居るならそちらに合わせたらいいと思う。しかし、スイマーの出す条件は電車旅には悉く無理難題である。いくら時刻表を持ち歩いているココちゃんでも、夜な夜なひとりでその条件をクリアしようというコースを組むのには時間を割いているハズである。それを労う気持ちがあるなら、ひとつくらい譲歩するべきだ。
結果、スイマーは帰宅時間を遅らせるという譲歩をみせたようだった。
「ココちゃんのオカンが言うにはな?初めて行くひとがいるんやから別のコースにしたほうがええみたい。とくに年末はスリが多いから危ないって。あのココちゃんでさえスリ被害におーてんねて。やからまぁ高くはなるんやけど久し振りやからソコはお金出してもええかなって思って。帰り、夜にはならんわ。」
「ま・いんじゃない?計画通りにいかないゆる~い感じやって、ココちゃんのオカンも前に言ってたやん?今回もそうやって。行けば楽しめるはず。」
そして、スリ被害には遭わず無事に電車旅は終わった。しかし、ココちゃんが財布を失くしてしまうという緊急事態が発生し、探しに戻ったので帰宅時間は大幅にズレた。
「スリには遭わなかったけど、スリに遭ったのと同じ状況には、なってるねぇ…。」
「結果的にはな…でもスられてはないわけやから見つかる可能性がまだあるで?明日、忘れ物が届く所があるから、ソコに電話するねんて、ココちゃん。いくら入ってた?って訊かれてココちゃん『あんまり入ってナイです、2000円くらい。』とか言うねんでぇ~。」
「2000円で『あんまり入ってナイ』のっ?!ど~かしてんでっココちゃんっ!!」
「やろぉ??」
「紙のお金が一枚でも入ってたら『入ってる』よ…。ココちゃん…つえぇ…私ならしばらく凹んでるね。」
「やろぉ??」

そんなわけで『スリ』被害の逆バージョン、ある意味ヘコむ『ヤリ』被害を考えてみた。『ヤリ』の犯人は私。カラペットボトルをあげちゃう。
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むむ、ココあいてる。カラペットボトル、あげ~る。最初はね『スリ』逆バージョン『アゲ』にしてたの、ネーミング。でも『スリ』に対して『ヤリ』のほうがしっくりくるじゃない?

やるよ、カラペットボトル。
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「ん?うわっ!ヤられたっ!!ヤリやがったなっ?!」
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『スリ』より気付かれる危険性が高い『ヤリ』。

「これさぁ『スリ』より技術が要るで。思いっきり、わかる。」
「ソコはさ『ノリ突っ込み』の素質があるひとをターゲットにするのよ。それを見分けるのが『ヤリ』のウデ。」
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なんてゆぅのかなぁ…「スリに遭う」に対して「ヤリに付き合う」ていう被害かな。
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by yoyo4697ru980gw | 2010-01-05 01:31 | +朝臣寺+ | Comments(0)
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