ラブラブぶらぶら

神社づいちゃった私は、最後の休日にこう誘った。
「お昼も過ぎちゃってるし食べる物もないし、行けるとしたら神戸くらいだから南京町で買い喰いせぇへん?」
「いいねぇ~♪行こうか~♪」
「おまえ…チョモ帰って来たらどうすんねん?」
「あのコ午後の練習まであるって言ってたで?どうせ帰りは6時過ぎるやろ。夕食なら買って帰ればええやん。」
「可愛そうなことしたりなや…」
「もう中学生やで?私なんて小学生からほっとかれてるっちゅ~ねん…」
そう…ほっとかれてると…こうなっちゃう見本がココに。365日のうちだいたい360日くらいほっとかれるとこうなるんだろうけど、1日2日ほっといたくらいぢゃ、こうはならんから大丈夫だぁ・だいじょんぶだぁ。
「はぁ…俺…チョモの帰りを待っとくわ…おまえら、行ってきー…」
「そう?んじゃ行こっか、ヘイポー。」
「そうやな。」
「ハンズに寄るからついでに生田サンに参っとこうか。」
「いいねぇ。」
「賽銭係、やる?」
「やる~」
賽銭袋をポケットに入れたヘイポーは5円玉数十枚のなかなか重みに、玄関を出たら呟いた。
「…賽銭って…重いなけっこう…」
「んじゃ、ココ、入れとく?」
私が荷物を引いて歩くためのカタカタを指すと「うんっそうする♪」とヘイポーはあっさりと賽銭係をスピード辞任。

これは生田サンの手水場のお手水マニュアルである。
d0137326_2304511.jpg

…このお嬢チャンでないといけない理由が何かあるのかな?いやいやいや、このお嬢チャンではいけないってゆう理由があるわけちゃうで?でもなんてゆぅのかなぁ…そのぉ…どこを見渡してもまぁ…和の雰囲気やんか、神社って。あ・アレか、全て真っ黒ケッケの中に真っ赤ッカもってきて刺し色ってさ、ファッションとかでもよくあるじゃない?アノ感覚。和テイストたっぷりの神社にラブリー系の、刺しお嬢チャン。私は「お手水」を「おちょうず」と「おてみず」とどっちで読むのがいいのかはわからないまま、「ちょうず」と読んでいたが、このマニュアルでひとつの区別が出来たような気分だ。ちょいと洋テイストが絡んでくれば「おてみず」でイこうと思う。だから、普段の日に思い立って神社参りをする時は洋服を着ているので「おてみずで手を清めてから」参るし、初詣なら和服なので「おちょうずで手を清めてから」詣でることにする。私の中でだけの区別である。見た目の行動は何も変わらないことを予め断っておく。

生田サンの中に「生田の森」がある。そこには大きな古木があり、蚊にくちかれながら休憩出来る場所も用意されている。昔は大きな森であったといわれ合戦やらなにやらと歴史の舞台となっていたらしいが、今では「生田の森」はコンパクトにまとめられ、休憩を挟まなければ一周するのに5分もかからない。いいや3分…いや2分…古木には目もくれずに走り抜ければ1分を切れるタイムが出せるだろう。まァんなことするくらいなら「生田の森」に入るなよと誰もが言うだろうがね。
d0137326_2311296.jpg

古木のひとつがコチラ。大きさ比較のために「横を通り過ぎるカタカタを引いたヘイポー」をあしらってみた。ヘイポーの大きさをわからない御仁には古木の大きさもさっぱりだろうから、一応「上がドコくらいまで」がわかるよう写真を撮ってみようということを試みた。
d0137326_2313117.jpg

…失敗していることを認めよう。

私は受験の時でさえ「絵馬」というものを書いたことがないくらい「絵馬を書く」ことをしないのだが、「絵馬を読む」ことには行動力を発揮する。ソコの神社が「何の神様」であるかで「絵馬の内容」が変わってくるわけであるが、生田サンはノリカ・ジンナイが結婚式をしたことで専ら「恋愛成就」の神様になったようである。まァその後のお二人の経緯なんやらがドーノコーノできっと地元では「縁結び」としてのご利益が今となっては芳しくはないと察しられるが、「芸能の神様」とか「商売の神様」とかそうゆう神様だって生田サンの中にはあるんでね、「絵馬」もバラエティに富んでいるのだ。今回もっとも印象に残った「絵馬」は芸能の神様前より、名前とお願いが簡潔な二行の絵馬。名前は仮名で記すが、こう書いてあった。

カツヤ
2億


芸能の神様だし…それを頭に入れると、カツヤくんは芸の道で2億を稼ぎたいという意気込みなのかもしれない。「売れますように」ってな絵馬もあったし。
だた、私の「絵馬」に対する接し方から考えると、「絵馬」とは「誰かに向けてのメッセージ」性を孕んでいるのだ。絵馬を書いて掛けて行くということは、堂々と書いたことを公開し不特定多数のひとに読まれることは承知しているハズである。だったらたまにひとりくらい、生田サン界隈に住む知人が目にすることを期待して「直接言うには場所を選ぶような内容を書いちゃえ」てな人物がいないとも言えないではないか。すると上記の絵馬は「メッセージ」だと考えたばやい、いろんな解釈が出来る。

カツヤ、2億、はよ返せ。
カツヤ、例の仕事、2億だ。


カツヤくん…なんにしても君が人生を踏み外さないかということが心配でならねぇ。参考までに、私が自分の理性ではいかんともし難いくらいに人生を左右されるだろうと思える額は1000万である。私はたかが1000万で人生を棒に振るようなことをしちゃうかもしれない自分が情けないと思うぞ、カツヤくん。私は1000万という金を前にした時の自分の判断力に信用がおけない。君はどうだろうか、カツヤくん。君は、2億だろ?何があっても君は自分を信用するな。
「カツヤは2億をどうしたいんやろうなぁ…」
ヘイポーが絵馬を読み、疑問を抱く。
「なぁ…?ま・書いたひとがわかってたらえんちゃう?なんかしらの意味があって書いてんねやろうから。」
「おもしろいなぁ?絵馬って。」
「やろぉ?楽しいよね、絵馬って。」
読むのが、ね。

生田サンの向かいのハンズには、西澤帆布の雑嚢の丈夫さを触って確かめてみたいというのが目的であったが、脳の記憶力が衰えるって…コワイね。西澤帆布の商品が置いてあるのは「ハンズ」じゃなくて「ロフト」だった。惜しいねぇ…私の店舗名インデックスの中では「ハンズ」と「ロフト」は隣合わせであるが、神戸の「ハンズ」と「ロフト」は隣り合わせてはいない。買い喰いをしたい南京町とは逆方向に歩いて行かなきゃなんない「ロフト」なので、や~んぴ。

南京町でココだけは外せない豚まんを食べるのに「あ~やっぱ並んでんねんなぁ~」と言いながら最後尾に並んだら、白衣のおっちゃんが「すいませんー、アチラが列の最後になってますー」と言う。アチラの広場には今並んだ列の6倍はあろうかと言う列があった。「ぉおおぉおおーあんなにですか…」と肩を落とすと、「見た目よりそんなに時間はかからないですから」と励まされた。見た目で3時間かかると見積もった時に1時間はかかったら「見た目より」はかかっていないが、見た目をとっぱらった時には豚まんを食べるのに1時間かけているわけである。これがコンビニの豚まんなら並ばないだろう。「老祥記だから」だかんね。「ハラ減ってるから」だかんね。「このあと何の予定もないから」だかんね。

食事が終わったので、南京町ショッピング。「欲しくない」モノを中心に漁る。
「まぅ、こんなんは?」
とヘイポーが私が気に入りそうな商品を手に取る。
「ほーほー。これは…ちょっと使えそうやな?ヘイポーは欲しいな~って思う?」
「うーん…ちょっとだけな。」
「じゃ、いらない。」
欲しいなぁ~ってちょっとでも思うような商品は、今日はいらないから。
「ほら、見てこれ。こんなんなってる。」
「なに、これ?」
「しおり、って書いてる。」
「まぅ、いる?」
「私はしおりは必要ない。ヘイポーは?」
「僕もいらない、欲しくない。」
「買お。」
「えっ?なんでぇ??」
正しい反応をありがとう。しおりは欲しくないので買おうと思う。とくにこれはいらんと思えるから、いま買わないとね。
私はしおりの代わりに挟んでおいた紙が先日、図書館で予約をしていた本を借りに行った時、2週間ぶりくらいに返ってきた。私のカードのバーコードを読み取ると「ピコーン」という音がして、パソコン画面の備考欄のようなところを指しながら司書さんがこう言った。
「千徒さん…こないだ本を返却された際に本に挟まっていた忘れ物があるとのことですから、お待ちくださいね。」
席を立った司書さんが指していた画面の箇所を、こっそりと覗き込むとそこには「ヘップファイブ コースター」とあった。…正しくは「ヘップファイブの『世界中の人の心に一輪の花を』というイベントでボードに貼り付けるメッセージの紙」である。ま・そんなことどーでもええねけど、忘れものだと「入力」されちゃうくらいこの「捨てても構わないしおりの代わり」は忘れても忘れても捨てられることなく戻ってくるようである。しおり、私には一生、不要だ。三日喰わせた犬なみに必ず戻る。

南京町で買った不要のしおりは、「パンダのしおり」である。とにかくこのしおりは雑の一言に尽きる。「こんなんなってる」と言っていたのは、裏のこと。
d0137326_2343192.jpg

これは「パンダのしおり」を作ろうとして作ったものではないとみた。とりあえず「パンダ」として先に「パンダ」があり、「このパンダ何に加工するアルか?このパンダ、いぱいアルねー、たくさんアルよー、いろんなパンダ、つくたアルから、どうするかシャチョー。」ちゅ~ことで「ほな、こんなような鉄くっつけてしおりにでもしとこか」の合体商品である加工跡がみえる。バッヂにしてもよかったし、マグネットにしてもよかった。画鋲かクリップでもよかっただろう。
d0137326_2345767.jpg

いろんな表情のいろんなことをしているパンダの中から、必死なパンダを選んだつもり。足がもうちょっと長ければこのパンダも目を吊り上げてまでペダルをこがなくても、前に進むことが出来たろうに。
d0137326_235266.jpg

「あいさつ人形」というネーミングで売られていた人形で、5体で210円である。つまり1体42円。これもしおり同様とにかくザツ。5個一袋にして処分してるんぢゃないかと疑うほどであるが、残りモノの数にしてはセット数が豊富である。ディスプレイ一列ずらりと「あいさつ人形」で、ギツギツに並べてあるところをみれば在庫もありそうな感じ。置いてあるどのセットでもカエルの目が片方だということは、カエルは片目なのが完成形であるのだろう。
d0137326_2364684.jpg

では、「あいさつ人形」なので挨拶をさせてみよう。台の底を押すと人形が挨拶をする仕組みである。しっかし、この動物は何だ?犬か、バンビか…黒柳ヘアーの動物が思い当たらないのだが。
d0137326_237583.jpg

あーあーあー…挨拶の域を超えちゃったよ…。
d0137326_2372934.jpg

挨拶するしないの問題ぢゃないゼ、生死の境を彷徨ってるみたいぢゃないか。
挨拶させるほうの力加減が難しいな。
d0137326_237488.jpg

ここまでいったら…尽きてるよな…。
d0137326_2381561.jpg

うーん…なんとなく「挨拶」とも思えるが…。
d0137326_2383532.jpg

…ケンカ売ってんのか、こら。
…もうちょっと起き上がったほうがそれらしいかな。
d0137326_2385075.jpg

復活させすぎた…。
ミミ・ミミ…元気100倍やないか…。
d0137326_239152.jpg

おお~成功。
これはこれはご丁寧に~、それで今日はどういった手口で?

つ~ぎ、イってみよ~っ!
d0137326_2393630.jpg

あとの4体は全て、底が出ていないタイプである。

と、いうことは宙に浮かせて指で押す、ということをせねばならない。私はこの「ごあいさつ」の模様を撮影もするのだ。なかなか技術がいるぞ…ココってポイントで静止させられるかどうかが問われる。
d0137326_2310956.jpg

「挨拶」って行為を理解してんのか?逆だ逆。
d0137326_2310266.jpg

これはこれはご丁寧に~、ほんで今日はどういった手口で?
d0137326_23104778.jpg

無風でもなびくレイ。
d0137326_2311486.jpg

だから逆だって。
d0137326_2311206.jpg

接骨院、紹介しようか?
d0137326_23113888.jpg

お~きく息を吸って両手を広げて~イッチニ・サン~シッ!もう一度っ!!
d0137326_231154100.jpg

ええ先生、紹介したろか?
d0137326_2312921.jpg

オマエもか。
d0137326_23122628.jpg

おぉっ!一番イイ「ごあいさつ」!!

横から見ても、ほら「ごあいさつ」。さすが独眼竜!!
d0137326_23125168.jpg

…あ…。気付きました?
そう…このカエルは、ピパ。
背中に卵を埋め込み孵化させるエイリアン系カエル、ピパ。
ピパの背中に埋没した卵はやがて小さなピパの状態で次々に背中の皮を破り、ピパピパと出て来て水中へ。
d0137326_23131544.jpg

一番キャラクター化したらあかんカエルの種類に思えるが、あえてピパのズバリな時期でキャラクター化しちゃったのね。
ぉう…ピパに最高の「ごあいさつ」されてもそれって複雑だよな…。
これはこれはご丁寧に、そんでこれはどういった手口で?
想像力で精神的ダメージを与える、てゆう遊びかな。

無駄づかいしたらアカンでというむーちんのメールを無視した買い物も終わり、「することもないから高架下ブラブラしてみようか~」と言いながら、「高架下には古本屋と古レコード屋があって~、刃物とか服や帽子、靴なんかもあるで~、そして狭い。」なんてヘイポーに説明していて思い出す。花火を押しつけるように送ると言ってからまだ送っていないままの相手「はうはず氏」とずっと前に、レコードか古本かの会話をした覚えがあるぞ。その会話が実際になされたなら、私の記憶力もたいしたもんである。早速、前に探している本があるとかそうゆうこと言っていなかったスかねぇ、と確認メールを送り、私たちはそのまま高架下へ移動。レコード屋の店頭に捨て値のレコードを見つけ、ヘイポーと「古いなぁ~…可愛そうなくらい安い…」と言いながら漁っていると、はうはず氏からそれはレコードであるという返信が来た。ちょーーーーど今レコード屋だと伝え、ミポリン50円という値段を教えて差し上げると、はうはず氏はミポリンの時価に涙を流し、おニャン子系がいいと言った。それを無視して、岡田由希子を見つけたので一八とセットにしましょうか、と提案する。ヤっさんの息子「木村一八」。タクシーの運転手に手を出した事件は芸能情報に疎い私が知っているくらい有名なことだが、レコードにまで手を出していたのは知らなかった。
何か探しているレコードがあるならちょいと探すとはうはず氏に伝えると、「五木ひろしのライブアルバムでニューヨークの…」という奇抜なリクエストが送られてきた。音楽情報にも疎い私には「五木ひろし」の名前しかわからない。ライブアルバムってどんな大きさしてんだろ…演歌のひとだと思ったけどニューヨークで何してんだろ…さっぱりだな。
「なぁ、ヘイポー?『五木ひろし』て書いてるレコードを見つけてみて。」
「わかった~」
チマチマした作業はヘイポーが得意なので頼むと、束になっているレコードから一枚一枚スポスポ抜いて「五木」の文字をチェックするヘイポー。手際がよい。その横で、「うわぁあ~ビーバップハイスクールやって。トオルぢゃトオル。ハイスクールの生徒にしては老けてる…」と私は五木に関係なく盛り上がった。これも入れとくか…。洋楽の箱を漁る。邦楽よりは洋楽を聴いて育っている私は「コッチのほうがわかるだろう」と思って気分を盛っていたのだが、耳学習のコワいところは目で得ていないというところだと思い知った。「洋楽が流れているのを聴いていた」という環境で子供時代を過ごし、大人になってからもラヂオが主とした情報源である私には、目で得た知識というものがないのだ。だから、英語でなんやら「書かれて」あってもそれが読めないし、曲を聴いて歌っているひとの顔が見えるわけでもないから、アーティストの顔を知らない。耳でそう聴こえたように、あるんだかないんだかわからない単語を勝手に作って口ずさむのだから、聴きとれなかった単語の歌詞はすべてハミング。洋楽のナニが好きかと問われたら間違いなくこう答える。「歌詞の意味がわかんないってトコロかな。」好きなのは「曲調」のみということか…私は音楽的感受性のかなりの部分が欠けていると思う。
聴いたらわかるかもしんないなぁ…と思いながら洋楽コーナーをチェックしている間にはうはず氏からのメールが届くも、ジャケットに真剣になってちょっくら無視したりなんかして、よくわからんからテキトーに選びます、という返信をする。結局はリクエストを全くきかないカタチになったことを… …本当にすまないと思っております。

後日、私の手帳を読んでいいかというヘイポーに許可を出したらヤツは許可していない落書きをしやがった。
d0137326_23134883.jpg

ヘイポーと二人であてもなくブラブラしたあの日、ラブラブだったようだ。
確かにな…男女の二人きりではあるな。
大通りを歩く時にヘイポーはそっと私の人差し指を掴んできたもんサ…はぐれないようにな。
途中で買ったジュースは仲良く半分ずっこ…飲みきれないから。
お食事して、ショッピング。デートコースとして不足はなかったよな。
ただその男と女の関係は、親子だ。
[PR]

by yoyo4697ru980gw | 2009-09-30 23:41 | +朝臣寺+ | Comments(0)  

<< ナツのノビ コージンさぁ~ん >>