夏休みのベスト3

夏休み後の最初の懇談は、主に子供たちの「夏休みの過ごし方」についてフられる。はぢまりは担任が「今日の授業内容」について語り、二学期が始まってからの子供たちの様子について報告する。
「学級通信でも書かせてもらいましたが、子供たちに「夏休みのベスト3」というのを発表してもらったんですが、まぁいろいろありました。「楽しかったベスト3」とか「怖かったベスト3」とか、「痛かったベスト3」なんていうのもありました、足をぶつけて痛かったとかね。そうゆう夏の思い出を「ベストハウス123」のようにするんですけど、中でも一番おもしろかったのが千徒くんのベスト3で、ええっと…全部漢字で書いてたんですよね…うんーーーっと何でしたっけ、千徒さん?」
「…はは…アレでしょ…有名人麻薬取締法違反…」
懇談に参加した数少ない保護者からは、カラカラに乾いた笑いが起こった。
「この夏はアノ3人のことで頭がいっぱいいっぱいですわ…まさにベスト3で。」
オカンたちは大ウケ。スゴいことに興味持ってんねんなぁ~っはっはっは~。
「今は、鳩山由紀夫も、ねぇ?」
と、ヘイポーの日記で由紀夫の素晴らしさを長々と読まされている担任は「由紀夫」の名も出してきた。
「そうですね…今は鳩山由紀夫に夢中でもう「由紀夫」呼ばわりですわ…昨日は由紀夫が総理大臣になって…どんだけ忙しいかウチの子…。保釈金にも目を光らせとかなアカンわ釈放のことも考えなアカンわ『ボクの由紀夫』の今後も気にしなアカンし、連日大忙しですよ。」
はっはっは~忙しそうやねぇ~。今めっさ大変ですわもぅニュースがありすぎて。
「まぁ千徒くんのベスト3はユーモアたっぷりで、他のダレダレちゃんなんかは…」
微塵もナイのよ、ユーモアなんて。真剣に、麻薬と由紀夫でいっぱいなの。ヘイポーは本気で麻薬ニュースに釘付け。それから鳩山調べ。とくにウケを狙うこともなく。ここしばらくは実はあのトシで由紀夫と橋下知事と二股かけてやがってたんだけど、由紀夫が総理大臣になったのを機に、水曜日からはもう由紀夫ひとすじ。

二学期の目標を立て、その目標を達成するために何をするかを3つ挙げる。クラスメイトは「体育大会の組体操を頑張る」という目標を立て、「一生懸命やる」「ふざけない」「しっかり支える」などの達成心得を挙げていた。「きれいな字を書く」目標を立てた子は「ていねいに書く」「ゆっくり書く」「はっきり書く」。
「千徒くんの目標はこれでええんかなぁ…と思ったんですけど、ちゃんと3つ挙げているし、いいんだろうということで載せました。」
「そ…そうですか…。」
そう言えば最近ヘイポーは私に、「1円を拾う時に使う労力は1円以上」と説明した。私は答えたのだ。「それ、ずっと前にむーちんも同じコト言ってたで。1円を発見してしゃがんで拾ってポケットに入れる労力は1円以上に相当するから1円を拾うのは損やっちゅうハナシやろ?でもそン時もゆぅたけど、あたしゃ1円が落ちてたら拾うよ。拾うのに使う労力が3円に相当しようが10円に相当しようが、私は1円を拾う。だって私が私のために使う労力はタダやから。1円を拾うと1円以上かかるってゆぅけどさ、1円を作るのにも1円以上かかってるんやからな、拾わないって1円をお金として認めてないってコトぢゃん。1円を笑うものは1円に泣くっちゅ~わけで、私は拾います。」
その私の意見に、ヘイポーは新情報をくれた。100円以下なら拾ってネコババしても、罪にはならないと。
そんなヘイポーの二学期の目標は、「拾得物横領罪について考える」。目標達成のために何をするか挙げた3つは、「インターネットで調べる」「100円以上は警察に持って行く」「財布を拾ったら必ず警察に届ける」。
わざわざ二学期に立てる目標ぢゃ、ねぇから。しかも学校で拾得物横領罪について考えてるばやいぢゃねぇぞ、組体操もあるし連合体育大会もあるし、オープンスクールも社会見学もこなさなきゃなんないのに、拾ってもいない財布のことをつらつら考えてんぢゃねぇよ…。
「はぁ…こないだから『財布を拾ったら…』とか『1円を拾うのに…』とかゆぅてたんは…コレでしたか…」
「すごいやん、インターネットで調べるねんてー。」
「はぁ…調べてるんでしょうなぁ…ネットいろとりますわ…。『もしも拾った財布に…』とかゆぅから『それは拾わんかったことにできんのか?』ゆぅて。まぁ~いちいち訊きよんねん。」
「問題まで出るんや…?」
「出る出る。親は大変やで…もしもの話で拾得物横領の罪に問われて…」
「ほんで調べたことを、発表とかすんの?」
「いいや、全く。ひとりで楽しんでるだけやで…趣味・趣味。ねぇ…先生?…発表なんてしてないでしょう?」
「そー…ですねぇ…。拾得物横領罪はまだ…。鳩山さんが総理になってうれしい気持ちは今日の日記で書いてありましたけど…」
由紀夫の波が引いたら、間違いなく取得横領罪の大波がザッパ~~~~ンと…。先生、ご愁傷様でございます。
「は…はははは…」
私は力なく微笑んで、縮小コピーされてまとめられたクラスメイトの「二学期の目標」の資料を繰った。…あぁ誰か、ひとりだけでもいい、ヘイポーのアク抜きが出来るような仲間はおらんかえ…思いが通じたのか、ひとり居た。いくつか立てた目標の中に異彩を放つ目標。

えんぴつをけずる

えんぴつをけずる目標を達成するためにすべきことはなんと心得る?

えんぴつを見る

すんばらしい!!
きっと一学期に何度も「あ…えんぴつがけずれてねぇ…」と筆箱の中のえんぴつの芯がどれもこれもチビてる、って状況があったんだな?それで「二学期はえんぴつを削るぞっ!」と燃えているんだな??だからとにかく二学期は、おもむろにえんぴつを見たりするんだな???
ユンチョウ、えんぴつの芯がチビてると思う前にえんぴつを削るちみの今学期の目標は、きっと達成できるものだと私は信じてるゼ。

私が辞めた職場で一緒に働いていたユンちゃんの長男、ユンチョウ。
…類は友を呼ぶって本当なんだな。…同じ類のニオイがするゾ、よろしくどうぞ。
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by yoyo4697ru980gw | 2009-09-19 11:23 | +in much guy+ | Comments(0)  

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