カキ氷は身を清めてから

「カキ氷食べさしてよ~」
「あ・いいよいいよ~。」
「あ~じゃぁオレもカキ氷~!」
「オレも~」
「オマエも行くやろ?」
「いいよいいよおいでーや。んじゃ~次の味にイケそうやから寒くなるまで食べにきーや、1.8リットル。原液で1.8やからな、せっせと食べや?かっかっか。」
「え…」
「1.8リットル…?」

7月に業務用のカキ氷シロップ1.8リットルを6本購入した。だって5000円を超えたら送料が無料になるってゆーから。「来週には届くから早く食べにおいでよ、この夏で2本は消費したいねん、賞味期限2年やから。」と、イノッキにゆぅたら「何味?」と訊く。
「ええーっと、コーラ・マンゴー・青リンゴ・グレープ・カシスオレンジ・日向夏。」
「じゃぁオレ、カシスオレンジ~!」
「じゃんけんで、勝てばな。」
「どうゆうこと?」
「ウチの冷蔵庫な?シングルサイズやから、ひとつの味を開けてもたらもう保存するスペースがないわけよ。未開封なら室温保存が出来るから、じゃんけんして勝ったひとが味を選べて、それがなくなれば次にイけるわけ。いろんな味を味わいたかったら最初の1.8リットルを使い切らないと。」
「じゃぁ、ひとつ開けたらずっとその味?」
「もちろんやないか。」
「なんやそれっ」
だからこうしてアンタにおいでゆぅとんのやないか。と、言っていたにも関わらずヤツは来やしなかった。じゃんけんで勝った私が選んだコーラ味は、学校に行く前の朝の集合などで数回はふるまわれたが、夏休みに入ると他に誘った我が子の友人連中もすっかり来なくなり、いつまでもいつまでも残っていた。私たち3人ではさすがにコーラ味に飽きてしまい、もう氷かき師チョモの「カキ氷食べる?」に、誰も「食べる~♪」というテンションではなく「んー…食べるか…」という返事になっていた。

9月、学校は二学期が始まり朝夕がいくぶん涼しくはなってきたが日中はまだまだ暑い。陸上の市内合同練習が近所のスポセであるというので、ヒマだった私はグタグタユルユルの合同練習を最後まで見、終わって帰り支度をする我がアレ中の面々の中にいるチョモに「先に帰っとくわ~」と言いに行ったら、キューを筆頭に冒頭のカキ氷会話となったのである。

「じゃぁオレ、今から行く~。先輩は?」
「オレは今日ちょっと彼女とデート…」
ウソをこけ。
「んじゃね~昼ごはん買って先に帰るで~」
と私は先にスポセを後にし、買い物をしてスーパーを出るとチョモのクラスメイトと出くわした。
「あぁ~ケンケン…」
と呼ぼうとすればケンケンがバレてんのに隠れる。隠れた先にはチョモの姿。
「あ~れ~なんか知ってるひとがいるけど、ウチの子ちゃうんけ。」
「ぅあ~バレたぁ?今からカキ氷食べにくるってさ。」
「来れば?」
昼ごはんの飲み物、カキ氷、どう?

合同練習が昼で終わり、土まみれそのまま来たキューとケンケンの荷物を見て私は血の気が引いた。
「や~め~て~っ!ひぇ~~~っ!!なんぢゃこりゃ~~~っ!!この荷物は玄関に捨てっ!ハイ・ストーーーープッ!!みんな手ぇ洗って石鹸でっ!!」
「ハイ~みんなシャワー浴びて汚いからね~♪」
休日はぜっっったいに掃除をしたくない私をチョモがサポート。休日なのに朝もはよから私、洗濯したのよ。料理だってしたのよ休日なのに。早起きだってしたの、5時に起きてんだから。だから絶対しないからね、掃除なんて。料理して洗濯したのよ、いぢでも掃除なんてしないから。今日は絶対にしないんだから。
「ホンマやで…浴びてほしいわ…。ケンケンっあんたデカいっ!座って・座って・座ってぇええ!!立ったらめっちゃ狭い・めっちゃ狭いっっや~め~てぇ~っ!!とにかく座って!この家の間取りにあんたはデカいっ!!」
「チョモあんた、はよ氷かいてっ!ケンケン手伝って来てよっ!はい・キューは私のコーヒー入れてっ!」
狭い・狭いっ!ちょっと~…スープあっためなアカンのに…ケンケン邪魔っ!ナニ喰ったらそないデカなんねん…。あ・ケンケンはデカいからスープおかわり出来るな?キューと4人で食べ切ろう。オレ、チャウダー嫌い。許さんっ!お昼ごはんまだやろ?オレ、お腹すかへんひとやから。だからいつまでもチビやねん。

「アンタら砂だらけちゃーん…寝ころぶなよキュー…」
「オレ大丈夫、オレきれい。」
「あ・ホンマや…あんたちゃんと練習しとん?チョモーーーっ!オマエも寝ころぶなよーーーっ!!汚れる汚れる汚れるーーーーっ!!」
「僕もパンパンしてきたし、きれいきれい。」
「あ・ホンマや…。ケンケーーーンっ!あんたに何があってんっ?!」
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「ケンケン…あんた絶対その姿勢から動くなよ…微動だにしたらアカンで!!あんたデカいねからもっとスープ飲めるやろ?動くなっ!給食のおばちゃんが持って来てついだるからーっ!!ハイ・ハイ、おばちゃんがついだるから絶対、動いたアカーーーーンっ!!」
ええか?チョモの部活動仲間よ、よぉく聞け。
千徒家のオカンが給食のおばちゃんや掃除のおばちゃんやと所狭しと働くのは平日限定だ。
我が家にあるモンならなんでも喰わしてやっからよぉ…一旦、帰宅することを義務付ける。
部活動や試合のあと直でウチに寄るなっ仕事を増やして…くれるなよ…。
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彼らが帰宅したあと、私は泣きながら掃除機をかけた。
…今日は…掃除はしないと…ゆぅたろうが…。
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by yoyo4697ru980gw | 2009-09-06 23:12 | +開楽館+ | Comments(0)

どうでもよいことを考えはじめたらキリがおへん どうでもえぇのについつい考えてまう どなたサンもその状態が「ミルニング」どすぇ


by MA